非営利団体 mimosas

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私たちは弁護士や臨床心理士等の専門家たちと共に、性被害についての「必要な正しい情報」を発信していきます。NO means NOが当たり前になる世界を目指して走り出しました。Instagram/Twitterは@mimosas_jp で検索🌼https://mimosas.jp/

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最近の記事

「わたしとあなたを愛すること」イベントを終えてmimosasが想うこと

2025年までに性的同意をカルチャーに 「あのとき酔っていたから」 「もっと抵抗していれば」 「よくあること、大した問題じゃない」 自分が、そして大切な誰かが性被害に遭ってしまったときに聞こえてくる、こうした言葉たち。自分自身で抱えてしまうだけでなく、ようやくの思いで相談した誰かからの言葉によって、さらに深く傷ついてしまう方は多いのではないでしょうか。 性被害について、そして性的同意についての認識がまだまだ不十分な社会で、「自分自身と、周りの誰かを愛する=大切にする」

    • 痴漢にあってしまったあなたへ ー自分にできることや証拠は?ー

      私は元警察官で、mimosasの「#知ることで変えられる未来がある」という思いに共感し、活動に加わりました。都道府県警察・警察庁における実務経験を活かし、「知る」一歩となる正確な情報を、mimosasと一緒に発信していきたいと思っています。 痴漢被害にあってしまったあなたに、 伝えたいことが3つあります。 1. 被害にあってしまったことについてあなたに落ち度はないということ。2. 痴漢は犯罪で、我慢しなきゃいけないことでも、笑って流さなきゃいけないことでもなくて、あなたの

      • 痴漢被害にあってしまったあなたへ ーあなたは悪くないー

        高校生のとき「痴漢にあった」ということは割と日常的な雑談レベルの話で、被害にあった子について無邪気に「あの子は可愛いから」というような話が交わされることがありました。 今なら、その発言がどれほど暴力的だったかわかります。 今なら「大変だな」で終わらせずに、状況を打開する方法を考えられたのにと思います。 私は元警察官です。 mimosasの「知ることで変えられる未来がある」という思いに共感し、活動に加わりました。都道府県警察・警察庁における実務経験を活かし、「知る」一歩とな

        • あのときのセックス、ムリしてなかった?

          「本当はしたくなかったけれど、相手の機嫌が悪くなるのが怖かったから」 「断ったのに聞いてくれなかったから」 「イヤだと強く言ったら嫌われると思ったから」 性暴力の被害者のケアに携わる臨床心理士、斎藤梓先生の元には、全国からさまざまな声が寄せられる。中でも多いのが、友人や上司、部下、パートナーといった「身近な人」から性暴力を受けているという相談だ。 令和2年の内閣府の調査によると、性被害のうち約7割が「顔見知り・パートナー」から受けた被害。一方、たとえ相手の行為がイヤだと感

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        • ︎おすすめ記事リスト
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        • あなたに知っておいてほしいこと
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        • 性被害に遭ったけど、どうしたらいいかわからない方へ
          6本
        • 傷ついた心をケアしたいあなたへ
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        • 性被害に関する法律はこちら
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        記事

          そのセックス、相手は本当にハッピー?

          女性の13人に1人が、男性の67人に1人が「無理やり性交などをされた経験がある」(内閣府調査)と答える日本。中でもパートナーや親、友人といった顔見知りから被害を受けた人の割合は約70%だ。 なぜ身近な人からの性暴力が多いのか。性暴力の被害者のケアに携わる臨床心理士斎藤梓さんは、大人の被害の場合、加害者と被害者の「認識のギャップ」に理由がある場合があると話す。 加害者は「セックスだと思っている」。でも被害者にとっては「暴力」。相手との関係性を勘違いしたり、相手の状況や気持ち

          そのセックス、相手は本当にハッピー?

          被害の相談をしたい! - 相談内容別の連絡先一覧

          まずはどこに相談すればいいのだろう…。 被害自体はかなり前だから、警察にいきなり駆け込むのはちょっと…。 性暴力の被害を受けてしまったときに、または過去の被害のトラウマが辛いとき、自分にあった相談先を冷静に判断することは難しいですよね。 この記事では、相談内容別に連絡先・相談先をまとめてみました。少しでも次のステップのヒントが見つかりますように。 1. まずはとにかく「 #8891(ワンストップ支援センター)」へ性暴力の相談先を探している方に、まず思い出してほしいのがワ

          被害の相談をしたい! - 相談内容別の連絡先一覧

          どこからが性暴力? - 「この程度じゃ…」と気持ちに蓋をする前に

          「性暴力」と聞いたときに、どんなことを想像するでしょうか。 イメージしたものと、あなたの悲しい体験が少し違うように感じられる時、 「あれは性暴力だったんだろうか」 「この程度じゃ、性暴力とは認められないんじゃないか」 と自分自身に疑いを持ってしまう方もいるかもしれません。 内閣府のホームページでは、性暴力を「望まない性的行為のすべて」と定義しています。性暴力の定義と、その後の受けられる支援について、こちらの記事でもご紹介しました。 今回は「どこからが性暴力?」という点に

          どこからが性暴力? - 「この程度じゃ…」と気持ちに蓋をする前に

          こころに傷を負った時、どう立ち直る? 臨床心理士が教える「回復への3ステップ」

          今回は、みなみ先生(臨床心理士/公認心理師)に「回復のステップ、回復の課題、回復によってどう変わるか」について伺ってみました。 前回の記事では、「トラウマや心の傷の捉え方」についてお話をしました。 今回の後編では「回復のためのステップや変化」についてお話をしていこうと思います。 トラウマや心の傷からの回復には、今現在の身の安全や心の安心を確保する必要があります。 これを読んでいるあなたが、もしも性暴力や同意のない性交に遭った経験があったり再び被害に遭いそうな不安を感じて

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          【専門家に聞いてみた】トラウマや心の傷からの回復とは?

          回復の第一歩は、自分を責める考えを手放し、あなたの助けになる相手とつながること。 今回はmimosas専門家チームである、臨床心理士/ 公認心理師のみなみ先生に、「トラウマや心の傷からの回復」についてお話を伺ってみました。 トラウマからの回復は“人それぞれ”で、お会いしてじっくりお話を聞かなければ判断できない部分があります。「トラウマや心の傷と向き合って治さなければいけないのに、それができないのは自分が弱いからだ」と、自分を責めて苦しんでいませんか? どんな優れた精神科

          【専門家に聞いてみた】トラウマや心の傷からの回復とは?

          【専門家に聞いてみた】被害に遭ったときにするべき対処、「証拠保全」と「アフターピル」について

          今私たちが生きるこの日本社会では、およそ10人に1人の割合でレイプの被害に遭ったことがある、というデータが存在します(※1)。"性的同意"という考え方もまだまだ認知が十分とは言えない現状で、性別に問わず誰もが性暴力の被害を受けてしまう可能性があるのです。 さらに実際に被害に遭ってしまった場合にどうするべきなのか、知る機会も非常に限られています。自分が被害に遭うだけでなく、周りの誰かがその知識を必要とする瞬間がいつ訪れるかわかりません。 そこで前回の記事では、専門家のお話を

          【専門家に聞いてみた】被害に遭ったときにするべき対処、「証拠保全」と「アフターピル」について

          【専門家に聞いてみた】性暴力の定義ってなんだろう。被害に遭ったあと、頼れる場所はあるの?

          「性犯罪はなんとなくイメージできるけれど、性暴力や性被害ってどこまでのことを指すんだろう」と考えたことはありますか? 内閣府のホームページでは、「性暴力」を「望まない性的行為のすべて」と定義しています。例えば恋人同士であったとしても、片方が望まないセックスは「性暴力」です。 「痴漢」や「レイプ」など名前の付いた性暴力でなかったとしても、あなたが同意していない性的な行いは「性暴力」として認識しても良いのです。 「性暴力」の定義について、弁護士の川本先生はこうお話ししてくれ

          【専門家に聞いてみた】性暴力の定義ってなんだろう。被害に遭ったあと、頼れる場所はあるの?

          あなたの身体を守れなかったのは、あなたのせいじゃない

          「わたしが露出しすぎてたから」 「ぼくが抵抗できなかったから」 「わたしが怖がって何もできなかったから」 「ぼくが飲みすぎたから」 あなたの身体を守れなかったのは、決してあなたのせいではありません。 日本では、10人に1人の女性、67人に1人の男性がレイプを経験しています。そのうちの89%が異性から、3.7%が同性から被害を受けています。(※1) 性被害というと「女性の被害」として感じてしまいがちですが、実は被害者は女性だけでなく、男性や子どもが被害を受けることも多くあ

          あなたの身体を守れなかったのは、あなたのせいじゃない