本を読んでいた時代があった〜「おふくろの味」幻想②

いつから味の担い手は女性であるとみなされるようになったのか?

・農村での地域固有の味の再発見、商品化に女性グループが関わってきたこと。←農産物直売所にかしわめしや漬物などを出すのは確かに女性グループだった!

・メディアが女性を前提にした

1961年、配偶者控除が新設。妻は家事、育児の役割を担い、夫に扶養されるという仕組みが整えられた。高度経済成長期に形成された「新しい家族」(家族単位の考え方)と「専業主婦」の誕生により助長されてきた傾向がある。1950年代〜1980年代までの約30年間に夫婦と子による家庭という場所が増加し、その中で主に女性たちが食事を含めた家事を切り盛りするという暮らしが短期間に増幅し定着したことになる。

肉じゃがはもともとは家庭で作るレシピではなく、食料配給制度下での外食券食堂のメニューであったし、一般的に使われるのは1975年頃だというし、もとは居酒屋の一品として始まった料理であったらしい。1980年代になると急に「おふくろの味」「懐かしい家庭の惣菜」などと紹介されはじめた。
このような世界観や価値観を推し進めたのは、女性向けの本やテレビ番組などのメディアであった。


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