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孤独の心地良さ

私は、積極的に孤独になりたいと思う人間だ。もちろん親友や家族、パートナーと過ごす時間だって楽しいし良い時間だと思うときも多々ある。

ただ、他者と一緒にいる日々が続くと私はだんだんと窮屈な気分になり息苦しさを感じて始めてしまう。そして、誰ひとり知っている人のいない遠く離れた地に一人で生活したいと思うのだ。他人と一緒に同じ屋根の下で生活するのは、たぶん1年くらいが限界かもしれない。


ここ1年くらい実家暮らしをしていたけれど、最近また一人暮らしを再開した。理由は、やはり窮屈で息苦しくなってきてしまったから。

場所は、私の大好きな緑豊かな自然に囲まれた静かな土地。夜は蛙や虫の鳴き声が聞こえ、朝はホトトギスの声で目が覚める。テレビの音も、いかにも朝って感じの慌ただしい音も、カタカタと食器を洗う音ももう聞こえない。誰かが急に部屋に来て、私に唐突に話しかけてくることもない。「今リビングへ行ったら話さないといけなそうで面倒くさいな~誰とも会いたくないのに」と頭で考えながら生きる必要もない。

もしかしたら多くの人はそんなことで?って感じかもしれないけれど、私はたったこれだけのことで幸福を感じている。やっと、ふっと肩の力が抜けたような感じ。

信用していないとかそういうことではないのだけど、私は家族でも誰といてもたぶんどこか気を張って生きている。だから本当の一人になれたとき、私はとてもとても落ち着くのだ。誰にも気を遣わなくていい、私は私の事だけに集中していていいと躊躇なく思えるから。

ちょっとしたときに、ほんの少しだけ寂しいという気持ちが出てくるけれどそれぐらいで良いのだと思う。おかげで近所のお年寄りの方やお店の人に会うたび、会話を楽しむようになった。私の住む土地の人たちは温かい人が多くて、話すたびにほっこりする。もしかしたら、以前住んでいた土地もそうだったのかもしれないけれど私はそれに気づけなかったから。


今の私は、何をしたって自由だ。ふらっと森の中にドライブへ出かけようと、気になるご飯やさんに仕事の合間に立ち寄ってみても、ただただ緑が広がる外を見てひたすらぼっーとしていても。「どこにいるんだ?」「早く帰ってきて」「明日○○いかない?」と、私の行動を遮る人はもういない。

孤独の良さは、こういうところだと思う。自分の気持ちのおもむくままにただ生きられるところ。自分のために生きられている、一人暮らしを再開してからそんな感じが常にあって私は毎日ちょっぴり嬉しいし楽しい。

明日はどんな一日になるだろうか、今からとても楽しみだ。

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