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過去を変えることはできない。‥でも…

「過去を変えることは出来ない。
 そう思い知らされることが、
 人生においてはたびたびある。
 でも過去をどう語るかは変えられるし、
 それによって未来も変えられるのだ。
 _______エレノア・ブラウン

これは、今日偶然に観た海外ドラマ『クリミナルマインド 14シーズン』(再放送)の最後に登場した言葉だ。

前世療法で過去(前世)にまで遡ってトラウマ的な「とらわれ」を治療する話題を連れ合いとしていて、いろいろ考えることがあったので、タイムリーな登場に、思わず「おぅ!」と声をあげてしまった。

心理療法で過去(前世)からのトラウマから解放される療法自体を否定する気はない。きっと、そういう療法が役に立つこともあるのでしょう。
おかげで、とらわれから解放されて、自由を取り戻すことが出来る方もいるのでしょう。
(連れ合いも、前世療法とは違うけれど、「トラウマ・トリートメント」というセッションを受けて、かなり自分を取り戻すことが出来たことがあるしネ。)
でも、前世療法やトラウマ・トリートメントが「過去を変えられる」ということにはならないと思っている。

過去は「過ぎ去った」ことであり、戻ってくることも、変えることも出来ないものだと思うんだ。
じゃあ、なぜ、そんなことにとらわれてしまうのか?
きっと、心や身体が後悔や感情にとらわれているからだろう。
問題は、過去をどう受け止めているのか……という自分のエゴ的な意識の問題に振り回されていることにあるんじゃないかな。(経験者として語っているつもり。)
つまり、過去にあったことに今の自分の問題があるのではなく、起きた事を自分がどうとらえているのか……「過去をどう語るのか」にあるんじゃないかな。
私には、実は過去は、未来へのメッセージとして、私たちに働きかけているのじゃないのかな?……という気がしてならない。

今ココで体験したことをありのまままに受け止めることが大切で、受け止めた先で、自分がどう選択し、生きようとするのか……それを自ら問い直させるためのシグナルのようなものなんじゃないかな。
確かに、それこそが、とてつもなく難しいことなんですが……。

この「過去をどう語るかは変えられる」という言葉が秀逸だ。
何年も前のことになるけれど、どうしてもフとしたことで脳裏に浮かんでくる過去の想いがあって、(自己流だけど)過去と向き合い、その時の後悔の念や悲しみに囚われている当時の自分に気づいて、当時の若い自分に向かって「辛かったネ。あなたは十分頑張ったんだよ。でも、大丈夫、私はそんなことにでくわしちゃったけど、ちゃんと大人になれたよ。今も辛いこともたくさんあるけれど、あなたが無力感を感じて涙を流してくれたから、今の私がいるんだよ。ありがとう!」と語りかけてみたことがある。
急に、心の底からの安堵感を感じ、涙が溢れた。……しばらく脱力状態になったけれど、その代わりに少しだけ新しい自分がココに居るのを感じた。

今の私があるのは、過去の私のおかげでもある。
「なかったこと」や「消えてしまうこと」にするのではなく、(どうしようもない感情は見えない大きな力に手放す努力をするしかないのだけれど……)過去をありのまま受け止める勇気と、そこから問いかけて来る「意識」を大切にすることが、「過去をどう語るか」を変えることになるのだろうと思う。

私は、それだけで充分ありがたい♡

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