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【本】大事なのは自分の幸せを人任せにしないこと「女の子が生きていくときに、覚えていて欲しいこと 西原理恵子(著)」

私の地元は高知なのでかなり偏見や偏りがあるのですが、西原さんはとても好きで大体のものを読んだら面白いと感じでしまう。今回初めてマンガではなくエッセイ的な自伝!活字!

話も面白いからといって文章が面白いわけではないと思うのですが、とても面白くて読みやすい作品でした。おそらくこの本のターゲットになるのは同じような田舎で生まれ育ち、どうしても環境や他のもののせいにして狭い殻に閉じこもってしまいがちな人々。

私が大人になって読んでいるだけに、本書の8割ほどにあたる西原さん自身のエピソード部分。社会に出ると周りができすぎてコンプレックスを抱き一度プライドがなくなること。プライドがなくなった後どういう形で起き上がりどこに向かって歩いていくのか共感できる部分が多かった。(西原さんでいくと芸術的な絵を描くことがしたかったことではなく、題材はポルノでもいいから絵でお金を稼ぐことに気がついて歩き出したこと)

まさしく本書では

「やりたいことができると、人はどうしたってコンプレックスと向き合うことになる」

という言葉に表れているように、ここから逃げてしまうと「自分の幸せを人任せ」にしてしまうということだと思う。結果的に自分がコンプレックスと思っていることが他人から見たら魅力にもなるということも書かれているが大事なことはそうじゃない。向き合うことだ。

年頃の女の子がこれを見てどう思うのだろうか?馬鹿じゃない?共感する?それともわかった上でどうこう言う?

年頃の男はどう見るのだろうか?馬鹿じゃない?えこんなの当たり前じゃ?こんなことを思ってもらったら困る?

どちらの立場でも何かしら思うところは出てくる本書。今からの時代の結婚、パートナー選びは50歳になっている西原さんは本当に理解力があってすごいと思った。同世代の人が別の考え方をもっているタイミングで、自分にも現代や未来のあり方をわかり易く言葉にできるのだろうか?

「夫婦って戦友で親友でフェアトレードだと思うから」

まさしくその通りだと思う。


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