【現役業界人が教える】ゲーム業界へ転職するための方法完全版(2万文字/読了約60分)
この記事はゲーム業界で働きたい方、また興味はあるけど実際どんな業界か分からない、不安という方に向けて転職するための具体的な方法や業界の知識を紹介しています。
こんな方におすすめです。
ゲーム業界に転職を検討されている方
ゲーム業界に転職する確率を上げたい方
ゲーム業界の就業について理解を深めたい方
特にゲーム業界に未経験で転職したい方、この記事を一読すれば確実に転職を成功させる確率をUPすることが出来るはずです。
有料にしている理由は、具体的な社名や業界内の出来事を記載しており、無料で公開するには筆者的にリスクのある踏み込んだ話をするためです。
この記事を書こうと思った背景はネットの検索「ゲーム業界 転職 未経験」など上位に表示される記事が、転職エージェントや転職サイトの広告記事ばかりで有用な内容を発信している記事が皆無だったためです。
私自身、ゲーム業界に転職したいと思った当時、情報収集に苦労しました。
なぜ情報があまり出回っていないかと言うとゲーム業界は内部の情報をNDA(秘密保持契約)でガチガチに保持しており、外部になかなか有用な情報が出回らない体制になっているためです。
現状、ネット検索でヒットする転職/就職ノウハウは表面的な内容が多く、転職アフィリエイトに誘導するための記事ばかりです。
今回はゲーム業界で転職経験(未経験時、経験者時どちらも)のある筆者が、公開可能な範囲でノウハウをお伝えしますので興味のある方はぜひご購入、ご閲覧下さい。
他では得られない情報を獲得し、転職の成功確率を上げることを保証します。
■筆者のプロフィール
新卒で大手IT企業のエンジニア→2年で退職
ゲーム業界未経験・職種未経験で中小ゲーム開発会社に転職→2年で退職
大手ゲーム開発会社に転職(現職)
ゲーム業界では一貫してマーケティングに従事
今後もゲーム業界でキャリアを築いていこうと思っている
1児の父。子育てに奮闘中。
■ゲーム業界の基礎知識編■
会社の種類
一般的にゲーム会社はゲーム専用機器(ハードウェア)を手掛ける会社とゲームソフト・アプリ(ソフトウェア)に分けて考えられます。
主要な企業を見ていきましょう。
ゲーム会社(ハードウェア)
任天堂株式会社
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
Microsoft Corporation
Valve Corporation
ゲーム専用機器を手掛ける会社は実質任天堂、SIE、Microsoftの3社寡占状態です。(日本国内で見ると任天堂、SIEの2社寡占状態)
それぞれ任天堂は「Nintendo Switch」、SIE(ソニーインタラクティブエンターテイメント)は「プレイステーション」、Microsoftは「Xbox」を制作・販売しています。
ValveはPCゲームのプラットフォーム「Steam」の運営会社で、Steamのゲームをポータブル機器でプレイ出来る「Steam Deck」をテンセントと協業で開発し、新たにハードウェア市場(2022年ごろから)に乗り込んでいます。がシェアは上記のハードウェアの足元にも及びません。
後述するソフトウェアを手掛ける企業と比べ企業母数が非常に少ない訳ですが、これは他企業の参入障壁が高くとてつもない優位性誇っています。(例えば任天堂はNintendo Switch専用のゲームソフトを出せば他のプラットフォームに収益分配されないなど)
かつてはセガやバンダイなどもハードウェア市場に乗り込んでましたが敗北しています。
任天堂、SIEは市場の開拓者(パイオニア)という訳です。
そのため任天堂、SIEは社会的な影響力やゲーム業界内での地位、待遇面も頭一つ抜けており、ゲーム業界人は誰もが憧れる2社と言えます。
当然入社するハードルはゲーム業界内では最難関と言われてます。
相当な専門性を持っていない限り、未経験者ではまず転職できません。
次にソフトウェアを手掛ける企業を見ていきましょう。
ゲーム会社(ソフトウェア/国内)
任天堂株式会社
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
株式会社スクウェア・エニックス
株式会社カプコン
株式会社セガ
株式会社アトラス
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
株式会社コーエーテクモゲームス
株式会社サイバーエージェント
株式会社Cygames
株式会社フロム・ソフトウェア
株式会社ポケモン
株式会社ゲームフリーク
株式会社ディー・エヌ・エー
グリー株式会社
株式会社ドリコム
株式会社アカツキ
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
株式会社MIXI
株式会社コロプラ
株式会社エイチーム
株式会社Aiming
KLab株式会社
株式会社マーベラス
株式会社gumi
株式会社coly
株式会社ブシロード
株式会社Donuts
株式会社サイバーコネクトツー
株式会社ボルテージ
株式会社enish
シリコンスタジオ株式会社
プラチナゲームズ株式会社 など
ゲーム会社(ソフトウェア/外資)
※国内に支社がある企業のみ
Tencent Japan合同会社
Epic Games Japan合同会社
株式会社 ナイアンティック
株式会社ネクソン
NetEase Games
株式会社miHoYo
株式会社Yostar
Happy Elements株式会社
PUBG JAPAN株式会社 など
ご存じの企業も何社かあったかと思います。
ご覧の通りハードウェアに比べ、ゲームソフトを手掛ける会社はたくさんあります。
任天堂やSIEは自社でハードウェアもソフトウェアも手掛けているため、どちらにも分類されています。
ここでは主要な会社を挙げましたが、開発会社の下請け企業やグループ会社なども含めればゲーム会社に分類できる企業は多く存在します。
ゲームソフトと言ってもそればどの媒体(ハードウェア)のソフトウェアかどうかも重要です。
一般的には、家庭用ゲーム機(Nintendo Switch、プレイステーション)、パソコン(Steam、webブラウザ)、スマートフォン(IOS、Android)などが挙げられます。
近年はどのハードウェアでも同一のデータでプレイ出来る事が良しとされているため、明確な分類は難しいのですが、家庭用ゲーム機のソフトが得意な会社(株式会社カプコンなど)やスマートフォンゲームが得意な会社(株式会社Cygamesなど)など企業によって特色があります。
相対的に見ると家庭用ゲーム機のソフトを手掛ける会社は大企業である傾向にあり、歴史の長い企業である傾向があります。
これはスマートフォンゲーム市場が大きく拡大した(2022年時点ではゲーム市場の約50%)のは約10年ほど前の2012年からであり、このタイミングで事業が大きく拡大しゲーム開発企業が多く存在するためです。(グリーやDeNAなど)
また外資系企業の日本法人も近年は増えており、日本国内での中国・韓国企業の影響力は年々強まっています。
最後にゲームにまつわる企業(ゲームメディア、Eスポーツ、ゲーム配信サービスなど)を紹介します。
ゲームを「作る」会社ではありませんがゲームに関連する企業です。
ゲームメディア
株式会社KADOKAWA(ファミ通など)
株式会社GameWith(GameWith)
Aetas株式会社(4Gamer.net)
株式会社ゲームエイト(game8)[株式会社Gunosy 100%子会社]
株式会社ゲームビズ(gamebiz)
ゲームの攻略情報やニュースなどを掲載したゲーム専門のwebサイトを運営しています。
ゲーム開発会社側はプロモーションの一環で協力する事が多いです。
Eスポーツ
ウェルプレイド・ライゼスト株式会社
株式会社JCG
株式会社 CyberZ[株式会社サイバーエージェント 100%子会社]
ゲームを観戦する『Eスポーツ』が近年盛り上がりを見せています。
ここで紹介している会社はEスポーツの会場設営や配信、大会の企画、運営など手掛ける会社です。
動画配信サービス(運営会社)
Twitch(Amazon.com子会社)
YouTube(Google)
ニコニコ動画(株式会社ドワンゴ)
openrec.tv(株式会社 CyberZ)
ゲームに限定されている訳ではありませんが、ゲーム配信や実況などの動画コンテンツを提供するプラットフォームサービスの会社です。
★業界人のワンポイント講座
実はゲーム開発会社の数はあまり多くありません。
特に東証プライムに上場している会社は17社(下記)で、誰もが聞いた事のあるゲーム会社に入る事は狭き門なのです。(上場していればいいというものではありません。あくまで1指標です。)
筆者はゲーム業界で働き続けるなら、最終的には大手企業で働いた方が良いと思っています。
理由は後述していますが、待遇(給料・福利厚生)の差やユーザーに与えるインパクトに大きさな差が生まれるためです。
そのためはじめは中小のゲーム会社や下請けらで「ゲーム業界経験者」の肩書きをつけ、転職で大手へうつるのが周囲を見渡しても王道のキャリアになっている印象です。
東証プライムの日系ゲーム企業
任天堂株式会社
株式会社バンダイナムコホールディングス
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
セガサミーホールディングス株式会社
コナミグループ株式会社
株式会社カプコン
株式会社コーエーテクモホールディングス
株式会社サイバーエージェント
株式会社ディー・エヌ・エー
グリー株式会社
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
株式会社MIXI
株式会社コロプラ
KLab株式会社
株式会社マーベラス
株式会社gumi
株式会社エイチーム
ゲーム市場規模
結論から言うとゲーム市場は国内では横ばい、グローバルでは拡大する見通しと言われています。
日本国内
日本国内ではコロナによる巣ごもり需要で飛躍的に市場が大きくなりました。
ですがグラフを見て頂ければわかる様に、2021年では市場は横ばい、2022年・2023年も横ばいになるだろうと見込まれています。
また市場を牽引しているのはスマートフォンゲームです。
誰もが手にしている端末であり、基本プレイが無料のものが大半であるためプレイのハードルが低いためです。
ですが国内のスマートフォンはすでに普及しきっているため、スマホゲーム市場は今後大きく拡大しないと思われます。
グローバル
グローバルではゲーム市場は大きく拡大する見込みです。
国内と同じくコロナによる外出規制により、ゲームコンテンツに触れる機会が増え、普段ゲームをしない層にもコンテンツを届ける事が出来ました。
純粋にゲームプレイヤーが増えたこと、VR、クラウドゲームの台頭、中東などの新興国でのハードウェアに拡充など成長要因が多くあり、ゲーム体験を求める人が多くなっています。
そのため日本企業もこぞってグローバル化を課題にかかげ、世界中で売れるゲームを目指している最中です。
★業界人のワンポイント講座
『伸びている業界で働く重要性』
マーケットが伸びている業界で働く事により、相対的に自身の市場価値と待遇を向上させることが出来ます。
特に年収が分かりやすい例です。
次章の「年収」項目でも話していますが、賃上げがなかなかされない国内において、2022年を皮切りに続々とゲーム会社の年収はあがっています。
「たかがゲーム」と無視できない、インパクトのある産業に成長を続けているのです。
ゲーム業界の年収
ゲーム企業各社の給料はいくらなのでしょうか?
まず有価証券報告書で給与を公開している企業を見ていきましょう。
※上から年収が高い順です。
ランキング
1位:任天堂株式会社:988万
2位:株式会社ソニー・インタラクティブ・エンターテイメント:840万
3位:ディー・エヌ・エー株式会社:821万
4位:株式会社アカツキ:777万
5位:グリー株式会社:761万
6位:株式会社MIXI:735万
7位:株式会社カプコン:712万
8位:株式会社ドリコム:680万
9位:ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社:656万
10位:株式会社コロプラ:616万
※2021年度の有価証券報告書によるデータ
信憑性がないネットの記事
上記のランキングに大手ゲーム会社の株式会社バンダイナムコエンターテインメント、株式会社スクウェア・エニックス、株式会社セガ、株式会社コナミデジタルエンタテインメント、株式会社コーエーテクモゲームスの5社が入っていない理由は、ホールディングスではない個別企業の年収データが公開されていないためです。
ネットでは株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスの平均年収が1400万超ですごい!とされている記事が散見されますが実態を表していません。
これらはあくまでホールディングスに所属する少数の従業員(多くはお偉いさん)の平均年収なので惑わされないようにしましょう。
ですがこれらの5社は軒並み大手ゲーム会社であるため、ランキングに食い込むぐらいの年収を貰っています。
ざっくりと上場企業の年収の相場感を認識いただけたかと思います。
大幅な賃上げしている企業一覧
上記のランキングと年収の多くは2021年度のデータなのですが、2023年現在はもっと年収があがっています。
見て頂ければ分かりますが大手ゲーム会社を中心に賃上げがなされています。
またその増額幅も非常に大きくなっています。
これはグローバルでの競争力を高めるためです。
ゲーム業界は転職が盛んである事が知られていますが、優秀なクリエイターらを獲得/囲い込むための戦略です。
またメタバースやweb3領域の引き抜きも相次いでおり人材の獲得に各社必死です。
それだけゲームビジネスが世界的に支持され拡大をしていると言えます。
★業界人のワンポイント講座
「中小企業との格差は広がる」
有価証券報告書の開示義務のない中小企業の年収は分かりませんが、業界内の話を聞く限り、決して高給ではありません。
スキルにもよりますが未経験なら300万スタートを覚悟する必要があります。
そして売れるゲームを作れる会社は大手と中小で差が開き、そのまま待遇面にも差が開いていくと私は予想しています。
開発規模と人材・設備に投資するスケールが全く違うため、アウトプット(ゲーム)の品質に差が開くのは当然です。
「大手以外は薄給」と認識し、本当にゲーム業界で長期的なキャリアを築く意思があるのかどうかを、未経験者は特に考えるべきだと思います。
ゲーム業界の特徴
平均年齢が若い
ゲーム業界で働く人の平均年齢は35~36歳と言われています。
歴史が浅い企業ほど平均年齢は若い傾向にあり、ソーシャルゲーム開発会社は30代半ば、家庭機用ゲームの開発会社は30代後半~40代前半と言われています(各社の有価証券報告書のデータより)
服装髪型自由
基本私服、髪型髪色も自由の企業が多いです。
最低限の身だしなみは必須ですが、真夏日にスーツ+ネクタイみたいな悪しき文化はありません。
在宅勤務可能企業が多い
リモートワークを推奨している企業が多いです。
ゲームはデジタルコンテンツなので物理的な制約がなく、データの受け渡しで業務を遂行出来るためです。
業績が不安定
エンターテインメントを提供する企業全般に言えますが、コンテンツの当たりはずれの激しい業界です。
近年は市場に投下されるゲームの本数も増え、開発費も高騰しているため、ゲームビジネスを当てる難易度が上がっています。
業績が不安定という事は間接的に非正規雇用の増加の原因にもなっています。
実際に契約社員や業務委託契約などで雇われるケースも多くあり、未経験者どころか経験者の採用もまずは契約社員からみたいな雇用が大半です。
個人、法人どちらに焦点を当てても不安定な業界と言えます。
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「業界人から見た評価」
大前提、人によって適する企業/適さない企業があります。
激務だけど高給な会社で働きたい方もいれば、残業月10時間で普通の給料で働きたい方、スマホゲームが好きだからスマホゲームの会社で働きたい方など十人十色です。
おすすめの会社を語るにあたっては筆者の主観が入らざるを得ないのでその点はご了承下さい。
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