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アラフォー独身女がタトゥーを入れた話

平凡で地味なアラフォー独身女が今やめずらしくもなんともないタトゥーを入れた体験をまとめました。
あくまで個人的な話であって、タトゥーを入れることを推奨しているわけではありませんのでご了承ください。

また、自分語りがダラダラと続くので興味のない方は飛ばしてくださ〜い。
▶︎ 読み飛ばす


なんで入れようと思ったのか?


単純に興味本位である。

とはいえ昔からタトゥーに興味があったわけではなく、どちらかと言うと否定的な方だったと思う。
日本人の多くが持っているであろう”タトゥー=悪い”イメージを自分も昔は持っていたし、”一生消えない”というのはどこかで後悔が生まれるんじゃないかという不安で「だったら入れない方がいいじゃない」という判断をしていた。

そんな10代から始まり、タトゥーに対してほぼ興味を持たなかった20代を経て少しずつ自分の中の意識が変わってくる。

まず世間の認識の変化。
インバウンドだなんだで外国人観光客が増えてきたりタトゥーがファッションとして受け入れられ始めて、銭湯などでも小さかったり隠せたらOKという施設が増えてきたこと。
どんなに小さかろうとタトゥーひとつで銭湯に行けなくなるのは個人的には大問題と感じるくらいに銭湯が好きだったので、この変化でだいぶ考えが柔らかくなった。

次に自分の意識の変化。
前述の通り、タトゥーは消えないものだから中途半端に入れたらどこかで後悔が生まれるんじゃないかと思っていたけど、人生の折り返し地点が見えてくるくらい生きてきたので今更何を入れようと後悔も何もないんじゃないの?という考えに変わってきた。それだけ年食ったんだなぁ。

最後にタトゥーを入れるという行為に対する興味。
この”興味”がきっかけとしては一番大きいかもしれない。
タトゥーを入れるという行為の認識は”痛みを伴うもの”。
以前入れている人に聞いた「あれは元気な時にしか入れちゃいけない」という一言がずっと頭に残っており、割と最近まで(そんな体力ないと耐えられないくらい痛いのか?!)とビビり散らかしていた。
でもそれくらいの痛みを乗り越えて入れている人は入れている訳で。

じゃあ、痛い思いしてまで入れたいタトゥーの痛みってどんなもんなんだ?!

と、気になり始めてしまったらもう入れてみるしかねぇな!と考え始めたのが30代に突入してしばらくした頃。

しかし入れる決心をしたものの、どこで施術すればいいのか全くわからず。
検索したら近くに数件スタジオはあるけど、タトゥーなんて未知の世界であり口コミを見たところで「ここなら安心だね!」なんて気持ちに全くなれない。さらにカウンセリングも必要であり、いきなり行って入れてもらえるものでもないらしい。

完全に意気消沈。
せっかく入れる気になったのに!!!

そのまま気持ちも下火になり、たまーに思い出してはスタジオを検索してみたりしていたけど、特に行動はせず数年経過。気付いたらアラフォーに突入していた。

そんなある日、美容院で髪を切ってもらいながら会話の中でポロッと「タトゥーを入れてみたいんですよね」と口にしたら、美容師さんがガッツリ入れている人だということが発覚した。
(何度も切ってもらっていたけど、見えないところに入ってたので全く気付かなかった)
その場で思わず「紹介してください!!!」と頼み込み、彫り師さんのインスタのアカウントを教えてもらったり実際に見せてもらったり根掘り葉掘り聞いてみたり。

ちなみにこの時点でまたタトゥーに対するイメージが大きく変わる。
タトゥーというと和彫の龍とか虎とか桜だったり髑髏とか蝶々とか薔薇とかトライバルとかとにかくゴテゴテしてるイメージが強かったけど、美容師さんが入れているタトゥーがすごく繊細なタッチで驚いた。
こんなに細かい描写ができるのであれば、なおさら施術(完成度の高さ)に対する安心感が増した。

そんなこんなで意外なところでタトゥーをいくつも入れている人が見つかって施術してもらいたい人もほぼ決まったことで急に現実味が帯び、そこから本格的にどこにどれくらいの大きさでなど入れたいかを決めてついに施術の問合せをする。

やりとりはLINEで、送られてきた必要事項の返信と入れたいイメージの画像を送った。小さくて単純なモチーフだったからか特にカウンセリングに行ったりすることはなくLINE上で全て完了した。

予約が取れたのは2週間後。
ついに入れるんだ!というワクワクとドキドキで、いてもたってもいられずインスタで色々なタトゥー写真や施術動画を連日見漁っていた。
施術動画は血が滲んでいたりしてビビりつつも、韓国で流行っている小さくてカラフルなタトゥーは本当にかわいくて見ているだけで楽しい。
すると、折角だしもうひとつくらい入れてもいいかな…という欲が出てくるもんで。ダメ元で「追加で入れていただくことはできますか?」と聞いてみたらあっさりOKが出てしまった。

というわけで、初めてのタトゥーで小さいながらも2ヶ所入れることになる。

そうこうして前日。
リマインドと施術場所となるスタジオの住所の連絡がくる。
ワクワクはどこかに行ってしまいドドドドド緊張。
あんまりにもドキドキしていたのでスマートウォッチの心拍数を見たら100を超えていて流石に笑った。
でも怖いとかやっぱ止めようという気持ちは一切なかったし、いつも通り布団に入れば即寝でぐーすか寝た。

いよいよ当日。

施術は夕方からで、推しのイベントに参加してから向かう予定にしていた。
現場で友達と合流し、開演までの待ち時間にこの後にタトゥーを入れに行くことを話したらイベントが楽しみなことよりまた緊張が勝ってしまった。
もちろんイベント中はタトゥーのタの字も頭になかったけど、終わったら一気に現実に引き戻されてドキドキしながら施術スタジオに向かった。

迎えてくれたのは美容師さんから聞いていた通り女性の彫り師さん。
気さくですごくかっこいい方だった。

スタジオに着いてからの流れは

  1. 同意書記入

  2. 入れる場所・サイズ決定

  3. 施術

  4. アフターケア

で、ちょっと雑談含め1時間ぴったりくらいだった。

LINEでも言ってもらっていたのだけど、お願いしたデザインを「かわいい!私も入れたくなった!」と言ってもらえて内心大よろこび。
(正直、すごく緻密なデザインを施す方なのに単調な小さいものをお願いしているのでちょっと申し訳ない気持ちがあった)

iPadでざっくりいくつかサイズのパターンを作ってもらい、印刷したものを当てつつ相談しながら最終的な位置とサイズを決めた。
その印刷したものがどうやら転写シートになっているらしく、あれやこれやでハンコが押されたようにデザインが転写されていた。

そしてベッドに横になり、いよいよ施術となる。
まず最初に彫り機(?)の音が結構大きくてビビる。
音の低いミルクウォーマーみたいな感じのブーーーーーンという音。

肝心な痛みは全然痛くなくて拍子抜けだった。
確かにチクチクしてる感じはあるけどあれ?こんなもん?って感じ。
もちろん部位によって痛みの感じ方は違うらしいけど、自分が入れたところは医療脱毛(脇)の方が絶対痛いと思った。
2ヶ所やってもらって多分15〜20分くらい。本当にあっという間。

あんまりにも痛くない&あっという間すぎてレポとして書いているのに感想が4行で終わってしまった。

ただし施術が終わったからといって終わりではない。
皮膚にぷすぷすとインクを針で刺しているので出来立てほやほやの傷なわけである。ピアス同様しばらく治すのに専念しなければならない。

透明なシールみたいなものを貼ってもらい、4日後に剥がしてくださいとのこと。その後はとにかく保湿!保湿!保湿!
かさぶたができるけどかゆくても絶対ひっかいてはいけない!インクが取れてしまうから!

とのことだがこれを書いている今は3日目。まだシールが貼られている状態である。シールの中は体液みたいなのでインクが滲んでいるけどこれは正常な状態らしい。
まだまだ数週間から数ヶ月かけてタトゥーが完成するので、気長に治していきたい。

施術当日から翌日くらいは「本当に入れちゃった!」っていう気持ちで興奮していたけど、ちょっとずつ気持ちは落ち着いてきたと思う。
というよりまだまだ治癒途中なので、興奮よりも大丈夫かな…ちゃんと定着するかな…という不安の方が大きくなってきた。
特にこれから痒みとの戦いが待っているので、この先どうなることやら。

気になる費用は今回は2ヶ所で8,000円。
ある意味一生もの1点もののアクセサリーだと思うと安いと自分は思った。
完成までの期間も育ててるみたいな感覚になるし、入れたら入れたなりの喜びがあるもんだな〜と感じた。
そして当たり前のことだけど、自分で考えて自分で決めたことなので、世間のタトゥーに対する認識はどうであれ後ろめたさとかは一切なかった。

ちなみに"一生消えない"というのはちょっと違って、治癒途中でかさぶたをむしったりしたら一緒にインクも剥がれてしまうし、こすれる部分は消えやすいし、紫外線が当たれば色が褪せてしまうらしい。キレイに維持するのも大変なんだなぁ。

自分は飽きっぽいところがあるのでキャラクターとかはやめてとにかくシンプルに、毎日見ても飽きないモチーフにしようと慎重に選んだけど、一度入れたらタトゥーに対するハードルが一気に下がったのでひとつ入れたらどんどん増えてく人の気持ちも少しわかった気がする。
ぶっちゃけもうひとつ小さいのをどこかに入れようと思ってはいる。
(どういう向きで入れるかで悩んでいるのでそこが決まれば…)

あと当たり前だけどタトゥーを入れたからといって、なーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんにも変わらない。そりゃそうじゃ!

正直ほんのちょびっと0.0001ミリくらい、タトゥーを入れたことで少しでも自分が変わったりするのかな?と、限りなく淡〜〜〜〜い不透明度1%くらいの気持ちがなかったと言ったらウソになるくらいの気持ちがあったけど、自分も世界の見え方も感じ方も何もかも0.0000000000001ミリも変わりませんでした。

腕とか大きいモチーフとか人の目に触れるようなところであれば、周りの反応とか変わることもあるのかもしれないけど、自分の場合は普通にしていればまず見えない、そして小さいものなので先週、1ヶ月前の自分と何ら変化がないのである。うん、わかってた。

ほぼ自分語りになってしまったレポだけども、インターネットの海に放出することで入れてみたいと悩んでいる人の参考に少しでもなれば幸いです。

余談で、オモコロのこの記事は勉強になることも書いてあったりしてすごく面白かったです。
インクボックスもやってみようと考えたことはありますが、普段ほぼ外出しないため入れたところで誰の目にも触れずに消えていくことが目に見えていたのでやめました。

よくあるタトゥーの疑問あれこれ

入れる前に自分でも気になって調べたこと3点まとめておきます。

Q. MRIできないの?
A.最近のインクは大丈夫とのこと。
実際入れてMRIした人が大丈夫と言っているので信用することにしました。

Q.保険に入れないの?
A.入れない場合もある。 
告知事項にはないので申告する必要はないけど、目視できちゃった時は申告する必要がある。
反社の人とは契約ができないのでそう疑われて審査落ちる場合もある。
けど見えないところに入れてて黙ってたら(だって言う必要ない)わかんないよね?服脱いでもらうわけでもないし。保険屋さんより。
でもまず契約している保険屋さんに確認しよう!

Q.保険金もらえないの?
A.もらえます。
大前提として保険金は死亡時に支払われるお金。
医師の死亡診断書があれば支払われます。
入院の時に払われるのは入院給付金。
こちらも同様で診断書があれば支払われます。保険屋さんより。
でもまず契約している保険屋さんに確認しよう!


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