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ユアストーリーは観てないけれど

山崎貴監督が手掛けた「ALWAYS」原作の西岸良平「三丁目の夕日」は好きで、コンビニで売ってるお手軽まとめみたいな単行本じゃないコミックスを本棚横2列くらい、ずらっと揃えてました。
こち亀の少年時代の話を読む感じ。
いや、きったない駄菓子屋がまだギリギリ残ってた地域に住んでいたので、もっと共感しやすかったな。

原作では田舎から状況した男の子が、映画では美少女になった。
まるちゃんのお父さんみたいな、優しくて憎めないお父さんは、喜怒哀楽の激しい昭和のカミナリ親父にされた。


興味もったんで山崎監督の経歴を見ると、この人スゲエっすね!
ドラ泣き、クレヨンしんちゃんの実写のやつ、寄生獣、キムタクの宇宙戦艦ヤマト、ドラクエユアストーリー、次はルパン三世。
日本人の好きなものに一通り手をつけていく。

どれも、大切にしている人が大勢いる作品、長い作品から、エッセンスを2時間ぶん抽出するというよりは、2時間におさまるダイジェストみたいに料理する。

毎回原作ファンが激怒してると聞くけど、それでも次を作る。

「こんな映画化は認めない!そもそもこの作品はだな。。。」と原作ファンがラジオで語る。文章に記す。コンビニに本が並ぶ。映画きっかけで作品の魅力を知った人がいる。
そこまでの一連の流れを計算しているかのような節操ないチョイス。

映画を観ても映画が終わらない。
原作どんなんだっけ?と思い直し、作品について語り合い、あらためて原作の偉大さを知って、ようやくユアストーリーが完結する。

これを書きながら、なんとなく西岸良平先生のことを検索した。
ぼくが読まなくなってからも、今もバリバリ現役でいらっしゃった。うれしくなる。たぶん、新刊が出るころ、残暑の厳しさにはあはあ言いながら本屋に行くだろう。久しぶりに本を注文して待つ楽しみを得るだろう。
すべて山崎貴の術中にはまっている。


読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。