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デジタルレポート 養殖ブリ2023

データ更新のお知らせ
本記事の内容を一部更新しました。
2023年12月12日更新(12月の値を追加)
第5章「銚子・三陸・九州産巻網サバ冷凍品 生餌向け中心取引価格(九州・四国養殖業者着値)」(グラフ)
第5章「生餌用マイワシの中心取引価格(指標)九州・四国養殖業者着値」(グラフ)
第6章「鹿児島産養殖ブリの浜値推移」(グラフ)第6章「鹿児島産養殖ブリ浜値」(表)
※本レポートのデータ更新は今回が最終となります。

 みなと新聞は「デジタルブリレポート 養殖ブリ2021」を2021年10月に初発行し、今回はその「2023年版」として生産量など各種データを更新するとともに、新規データを追加しました。養殖生産コストの7割超を占める飼料価格はここ2、3年、値上がりを続けております。今レポートには「養殖餌料向けのサバ、イワシ類の取引価格データ」を新たに加えております。ザ・キングフィッシュカンパニー(オランダ)など、海外の陸上養殖企業の動向を更新した他、「アニマルウェルフェア(動物福祉)」といった養殖に関わる最新トピックスも盛り込んでおります。

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※「2021年版」をご購入いただいた皆さまへ

 デジタルレポート・養殖ブリ2023は、同レポート2021のアップデート版となっております。この1~2年間で公表または独自取材で得た最新データを追加するとともに、記事を一部加筆・修正しました。過去のデータおよび分析記事につきましては基本的にそのまま掲載しております。両者の内容は多々重複していることをご承知いただいた上で、ご購入されますよう、お願い申し上げます。

【2023年版で追加している主な記事・データ】
・2022年の養殖生産数量・金額(全国、県別)
・浜値動向2022年分
・浜値動向2023年分(※2023年12月分まで随時更新します)
・天然モジャコ(ブリ稚魚)の主産地採捕尾数実績
 2021年、22年、23年(23年は4月末現在)
・ブリフィレー、活ブリの輸出実績(日本)
・韓国の活ブリ輸入実績
・海外のブリ類養殖企業の動向

【2023年版で新規追加した主な記事・データ】
養殖向け生餌(サバ、イワシ類)の取引相場データ
・アニマルウェルフェアなど養殖に関わる新トピックス



はじめに

 ブリは日本で養殖される魚の中で最も生産量が多く、2022年の輸出額は日本の水産物の中でホタテガイに次ぐ規模です。養殖業者にとっても、養殖魚の加工・流通業者にとっても極めて重要な魚種と言えるでしょう。

 みなと山口合同新聞社(本社・山口県下関市)が刊行する日刊水産専門紙「みなと新聞」には、養殖ブリに関する問い合わせをしばしば頂きます。それは「養殖ブリの生産量を教えてほしい」というデータに関する照会だったり、「養殖生産のサイクルはどうなっているのか」といった事業内容に関するご質問だったりします。

 たとえば、養殖生産量なら農林水産省の統計などがあるわけですが、まったく基礎知識のない状態で政府統計から必要な情報を抜きだして整理するのはそれなりの時間と労力がかかります。また、養殖ブリの生産サイクルひとつとっても、人工種苗の登場などで複雑化しており、ビジネスで必要な情報をインターネットから集めるのは至難の業かもしれません。

 これからは企業が主体となった養殖が増えるだろうと考えると、ここでブリ養殖ビジネスに必要な基礎的知見や各種データを整理し、養殖から流通・加工・輸出までの流れを専門知識のない方にもわかるよう解説することで、皆さまのお役に立てるのでは、と考えました。

 本レポートは実際にビジネスでお使いいただくシーンを念頭に置き、水産の専門記者が業界の実態をできるだけやさしく解説しました。業界をリードしてきた主要プレーヤーの固有名詞も、可能な限り記載しています。

 養殖生産量、輸出量などの政府統計だけでなく、みなと新聞が独自に収集してきた鹿児島産養殖ブリの産地価格の推移、養殖ブリ類の主なブランド一覧など、オリジナルデータも多数収録しました。

 総じて拡大傾向にある韓国の日本産ブリ輸入について、韓国の輸入実績(日本からみれば輸出実績)のデータと解説を掲載しました。また、欧州、豪州など世界で生産が拡大しているブリの仲間・ヒラマサの養殖実態について、具体的な企業名や生産量・生産計画などを挙げながら、解説しています。

 日々養殖ブリビジネスに携わっていらっしゃる方はもちろん、

  • これから養殖魚の販売に力を入れたいので、生産や取引の流れを知りたい

  • 養殖ブリ担当になったので、基本的な知識や最近の状況を勉強したい

  • 新入社員研修で使うブリ養殖の資料がほしい

  • ブリ養殖へ新規参入を考えているので、必要な情報を短期間に収集したい

  • 地元の基幹産業であるブリ養殖振興のため、情報を集めたい

といった方々のニーズにも対応しております。

 このレポートが、ブリ養殖ビジネスに携わる方々、それをサポートしている方々のお役に立てば、幸いです。

2023年6月 みなと新聞




第1章 生産量

小割養殖イケスで育てたブリの出荷作業(クリックして拡大)

日本で最も多く養殖される魚

 ブリは日本で最も多く養殖されている魚類。2022年の国内海面養殖魚類の生産量は23万6600トンで、うちブリ類は11万3700トン(ブリ8万4400トン、カンパチ2万4800トン、ヒラマサ4500トン)を占める。生産量は天然ブリ類の漁獲量(2022年は9万2800トン)を上回っている。なお、2021年の生産金額は1167億7300万円。

日本の海面養殖 魚類の種類別収獲量(クリックして拡大)
日本のブリ類生産量(クリックして拡大)
養殖ブリ類収獲量(クリックして拡大)
ブリ類養殖業 産出額(クリックして拡大)

 養殖ブリの主産地は、三重県以西で九州、四国地方がほぼ全てを占める。20年近くにわたって、日本一の生産量を誇るのが鹿児島県で2022年は2万1600トン。2位の大分県が1万4800トン、3位の愛媛県が1万3900トンと続く。市町村ベースでは鹿児島県長島町、同県垂水市、愛媛県宇和島市、大分県佐伯市などが上位に挙げられる。適水温はおおむね16~21度で、冬場は海水温低下とともに摂餌量が減って成長ペースが鈍るものの、九州・四国地方は冬でも比較的、海水温が高く、養殖に適しているとされる。

都道府県別養殖ブリ生産量 2022年(クリックして拡大)
主な都道府県別養殖ブリ類生産量2022年(クリックして拡大)

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