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「育ててもらったまちに何ができるか」

DELight project 3/2-3/20

大学生に混じって、DELight Projectに参加してみた感想を書き残しておく。
私にとっては元気になったんじゃないか?と思って腕試しの気持ちで、今まで怖がりすぎて何も挑戦したことなかったから、勇気のいる選択だった。

大学生しか募集してなかったのに、面接させてくれて、合格出してくれ運営さんには感謝しかない。


DELight projectとは

DELight プロジェクトとは、大学生が7人チームで生活者目線の場づくりを実践するワークショップ。東急が学生とまちの橋渡しとして、学生がまちづくりに参加するハードルを下げる役割を担う。
大学生が約2ヶ月間に渡り、たまプラーザエリアを歩いて学び、住民の方や地域で活躍する方のお話を聞く中で、住民の方のニーズと自分たちのアイデアをすり合わせ、実行まで経験できるプロジェクトとなっている。最終的には、4月22日(土)コモンフィールドで開催するイベントに向けて準備していく。

3/2.3 集中ワーク日(仮説立案)

3/2にたまプラーザ駅にあるさんかくベースにて、初めてプロジェクトに合格したメンバーが集まった。

3/2.3の2日間は、座学が中心。
実際にたまプラーザ駅付近で活動している団体やタウンニュース、住民の方からお話を聞くことができ、対象エリアのまちを知る。

さらに実際に住民を巻き込んだ事例をいくつも聞くことができた。

大量のインプットに自分の頭は沸騰状態。
頭を休める時間もなく始まるアイデア出し。みんな自分より年下の子達なのに、ズバズバ意見を出していて圧倒されました…


考えても考えても答えが見つからない
外から見たたまプラーザの印象を初めて目の当たりにした

本ワークショップに協力いただいているYADOKARIさんが詳しいレポートを書いてくださっていた↓

3/4~ フィールドワーク

集中ワーク日である程度イベントの方向性を決め、3/4からは各グループごとに自分たちでスケジュールを決めていく。

決まっているのは、3/10の中間発表と3/20の最終発表のみ。

実際にたまプラーザのまちを歩いて、たまプラーザに足りないことってなんだろう?、本当に必要としていること?などなど、毎日朝から晩までメンバーと話し合う日々を過ごした。

大学生のみんなは頭が良くて、意見がしっかりしていて、正直こてんぱんにやられて心折れかけた。笑笑 とても勉強になりました。

実際にたまプラーザにずっと住んでいた子(私も含め)と、住んだことのない人からの印象は、理解はできるけど、どこが微妙なズレを感じた。

どう説明しても交わることができない論点…
堂々巡りの話し合いにメンバーからもあからさまに疲れを感じることもあった。

まちで活躍している方とのお話を経て変化した心境

フィールドワークの期間にたまプラで活躍している人たちに連絡をして、実際にお会いしてお話を聞く機会をたくさんいただいた。

たまプラでこんなにかっこいい人たちが活動していたと、住んでるうちに知りたかったなという気持ちと、
戻れなくなった今だからこそ心に沁みるものがあるんだろうなという気持ちと、複雑に入り混じる日々。

お話を聞く中で、自分が1番心に残った言葉。

「育ててもらったまちに何ができるか」

まちに対して今まで”育ててもらった”なんて感覚を抱いたことはなくて

初めて言葉として聞いて改めて認識してみて、どうして私がこんなにたまプラに執着していたのか、腑に落ちた感覚になった。

私はたまプラーザに育ててもらった。
たまプラーザと一緒に成長してきた。
見守ってもらっていた。
そんな気持ちを自分が抱いていたから、急な別れを受け入れられなかったのかなと、気付かされた。

たくさんの方のお話を聞く中で、自分は20年も住んでいたのにたまプラーザの表面しか知らなかったことを実感した。

ただの妄想だった「たまプラに将来住みたい」という夢は、たまプラーザの良き面と現実を垣間見て、今の自分のままでは、何もできないこと、本当に叶えるためには、もっと自分のできることを増やして、戻ってこなければならないと現実を帯びた目標に変わった気がしている。

活動を通して出会ったご縁から、まちの活動団体に幼少期から参加している高校生と出会った。
大学受験目前である彼女たちは将来について、「たまプラーザでの活動をもっとやっていきたい」と強い意志を持っていて、早いうちから自分が住むまちへの意識を持っていることをうらやましく思うと同時に、
自分は果たしてこの子達が大人になる前に活動しやすい環境づくりができるのだろうか、と考えさせられた。

4年ぶりに開催された桜まつりはあいにくの大雨
妖怪Barを運営する中高生3人

多くの方のお話を聞く中で気づいたことは、
自分が住んでいたまちを支えている人たちがこんなにたくさんいたこと、
情熱を持っていたこと、
私たち大学生が考え得る課題をすでに課題と認識して動いている方がたくさんいることなど、多くのことを実感できた機会だった。

最終発表までの苦しい道のり

3/10の中間発表では、プレゼン直前までチームの意見はまとまらず、そのまま発表することに。

もう1グループの計画的な案と比べて撃沈。あんなに毎日頑張ったのに、成果がついてこないことが悔しく、グループの空気がどんよりしていた。発表に対してフィードバックをくれる大人の方たちは励ましてくれたけど、逆に情けない気持ちにもなった。

中間発表の帰り道に食べた美味しいあったかいパスタの味は忘れられない。悲しい時は誰かの温もりを感じるあったかいご飯に限る。

3/20の最終発表までも、毎日朝から晩まで、メンバーと話し合って自分たちの意見をぶつけ合いながら、自分たちは何のためにこのイベントをやるのかを永遠に考えていた。

最終的に落ち着いたところは、
「たまプラーザで活躍しているかっこいい人たちをもっと知ってもらいたい」。

2ヶ月間でお話しさせてもらった、地域のために活躍する人たちの熱意を少しでも知るきっかけになってほしい。

そのためにはまずはたまプラーザというまちを知ってもらうこと。
たまプラーザを好きになってもらうこと。

チームメンバー7人でたくさんぶつかり合いながら、試行錯誤して、一番伝えたいことはなにか、時間をかけて考えた。

伝えるためには段階が必要だということ、たった1日のイベントでできることは小さな小さな一歩だということを教えてもらいながら、たどり着いた企画。

住むまちや学校が違うメンバーと話し合いを重ね、たまプラーザの捉え方ややりたいことは多種多様で、チームで一つのことを決めてやり切ることの難しさも経験できた。毎日のように集まって夜もオンライン会議をしていた日もあった。結果、最終発表ではメンバー全員が納得して、出し切ることができた。

最終発表〜当日4/22まで

イベント当日までの準備期間は正直に書くとただただしんどかった。
最終発表でみんなが燃え尽き症候群みたいになって、一気にやる気消失。春休みが終わって学校が始まり、忙しくなったり、頼りにしていたリーダーが海外留学に行ったりと、一気にスピードダウンすることに。

それでも自分のできることをやるしかないと奮い立たせて、地道に作業を進めた。

企画内容

完成した2チーム合同のイベント名は「たまプラ万博」
私たちのチームの企画

私たちのチームの企画は「たまっぷすごろく」と「たま広場」。

たまっぷすごろく

たまプラーザのまちをモチーフにしたボードゲームを制作。ルールは、マスごとにあるまちのクイズやミッションをクリアしてパズルのピースを集める。パズルが完成すると、フェイスシールをプレゼント。

たま広場

コモンフィールドの芝生の上で大学生チーム自作の手作り感満載のたまプラーザを表現。小さなたまプラーザの中で、塗り絵やけんけんぱなどをして遊ぶことができる。

初めて塗り絵なんて作った


実はなんとなくたまプラーザっぽい塗り絵を意識した




▼その他コンテンツ
「まち紹介ボード」
まちの紹介ボードを点々と設置。約2ヶ月間、実際にお話を聞かせていただいた、たまプラーザで活躍する方たちの紹介が書かれている。

子どもも見てくれてた


「まち紹介カード」
好きなカードを集めるとオリジナルたまプラ図鑑が完成。気に入ったカードを集めて、自分だけのたまプラ図鑑を作ることができる。

【ご協力いただいた方たち】
丘の上のパン屋
3丁目カフェ
たまプラ一座
100段階段
まちなかbizあおば
ロコっち
横浜市立山内小学校

チームで一つのことを成し遂げる難しさ

主に私が担当したのは、まちの紹介ボードに記載する団体の方へのアポ取り、インタビュー、文章作成。

プレスリリースの作成と連絡。

その他、予算管理や買い出し、全体スケジュール管理など。
全部書くとキリがないので割愛する。

たまプラーザに住むメンバーの強力な力に支えられ、何とか当日迎えられそうなところまで、行き着いた。

私はチームの中でみんなを支える、もしくはこぼれ落ちそうなところのリカバリ、自分の役割を認識して動くことはできる。
今回リーダーが不在になって、私に足りない力を知った。仲間を一緒に動かす力。メンバーが動きたくなるほどの説得力や押し進める力。言葉。

これから自分が物事を進めていく立場になることに備えて、養っていかねばならない力を思い知った。

イベント当日の感想

0からスタートのイベント告知は初めてだったので、そもそも人は来るんだろうか?とドキドキしながら迎えた当日。

オープンから少し経つとだんだんたまっぷに興味を持ってくれる人が増えた。

結果、プレゼントのフェイスシールはギリギリ足りないくらい出払って、200人くらいの人が来てくれたんじゃないかなという印象。

運営はぐちゃぐちゃで改善点はたくさんだけど、いろんな方達に来てもらえたことが嬉しかった。

普段は子連れの人しかほとんどいないコモンフィールドに老若男女、いろんな世代の人が混在していたのは、イベントの効果だったと思う。

意外だったのは、どんなイベントかもよくわからないただ置かれているMAPに近寄って触ってみる人が多かったこと。

もっとたまプラの人たちは保守的で新しいものには手を出さないイメージだったのに、得体の知れないMAPで果敢に子どもと一緒に遊んでみる親御さんが思ったよりいた。

まちの紹介ボードに設置されている紹介カードを手にとってじっくりとみて回る老夫婦の方になんで集めてくれるのか話しかけてみた。

「昔のたまプラはここがずーっとひらけてて、なんにもなかったのを思い出した。めずらしいカードだから集めたい。」と、昔のたまプラーザを教えてくれた。

生き生きとした表情が印象的

「大学生がやることは新しい角度で面白いね」と言ってくれる大人もいて、私たちが届けたいことが届いていて、嬉しかった。

意外だったのは、まちの紹介カードは大人をターゲットにしたものだったが、想像以上に子どもたちが一生懸命集めてくれたこと。

全部のカードを集めようと残りのカードがどこにあるか聞いてきてくれる子、

恥ずかしそうに、「どうすれば冊子にできるの?」と勇気を振り絞って話しかけてくれた子、

「シールとか貼って自分だけの宝物にするね!できたら見せにくるね!」とはじめは無口だったのに、打ち解けてたくさんおしゃべりしてくれた子。

子どもたちの飾らない反応はどれもとても嬉しかった。

大きくなってこの冊子の内容がわかるようになった時、何を感じるんだろう?

お兄さんお姉さんがなんかやってたな
たまプラーザなんか楽しかったな

何をやっていたかなんて多分忘れてしまうから、なんとなく自分の住んでいたまちの印象が楽しいものである、そんな一つの小さな理由になっていればいいな、と願う。


まちの紹介ボードに載せる内容をインタビューさせてもらい、お世話になった、まちで活躍している方達もほとんど足を運んでくださった。
こんな光栄なことはないと思う。

成功してよかったと喜んでくださり、1日で終わるにはもったいないとの声をいただいた。

3丁目カフェに飾ってくださった紹介カード

まちの方とできたご縁を、第二回に続くプロジェクトへ引き継げるように、これからも自分にできることを模索していきたい。

東急さんやYADOKARIさんなど、大人の方とここまで密に関わる機会は初めてで、身近な存在として見守っていただき、どんな思いを抱えてお仕事されているのかなど、お話しできたことや全力で支えてくださる姿にも、勉強になることばかりでした。

改めて、このプロジェクトを経験して、今の自分がたまプラーザにできることなんて、本当にちっぽけで、行動したとて、なんら変わらないのがまちなんだと痛感したのが、正直な感想。

人生お休み期間の一つの区切りとして、自分の中で大きな節目となった経験になった。勇気を出して応募できてよかった。

ここからまた新しい一歩のスタートを切れそうです!!

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