まいんどふるねこ

バンクーバー在住、書籍翻訳を生業とし、子育ても終わりかけの世代。

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マガジン

  • 人生模様・カナダ模様

    暮らしているだけで、いろんなことが起きて、いろんなことに気づいて、考えて、誰かに話したくなる。心が動いたら書いてみるエッセー。基本的にお気楽な内容ですが、ときどき少し深く考えてみるかもしれません。

  • さいえんすもどきのAHA!

    マガジン「人生模様・カナダ模様」から、サイエンスっぽいものを抜粋しています。

最近の記事

円の面積の式を微分すると円周の式になる

受験勉強時代に円や球に関連した公式を暗記したものだ。 円の面積 πr^2 円周 2πr 球の体積 4/3πr^3 球の表面積 4πr^2 最近ある動画に出てきた画面(下)を観ていて、ふと気が付いた。 円の面積の式を微分すると円周の長さの式になるようだ。球の体積の式も、微分すると球の表面積の式になる。とすると、逆に円周を積分すると円の面積になり、球の表面積を積分すると球の体積になる。 気が付いてみると当たり前すぎると言えそうで、理工系の人には常識なのかもしれ

    • 文字情報ならお手の物

      OpenAIがGPT-4を紹介する動画に、冗談を返すウェブサイトを作ってもらう部分がある。 ブレーンストーミングにちかい手書きのメモを写真に撮って画像で送り、こんな感じのウェブページが欲しいと伝えると、HTMLコードを返してくる。それをそのままテキストファイルにコピペしてサーバーにアップロードすると、すぐにウェブサイトが公開できる。 HTMLコードを返してくる部分は今までのChatGPTにもできていた。だからこの紹介部分は、画像を認識できるところがポイントなのだろう。

      • バックログ

        カナダはバックログ(処理待ち案件の渋滞)をつくるのが得意だ。だいたい何をするにも、受け付けてもらうまでかなり待つか、受け付けてもらっても、いったんウェイティングリスト(順番待ちリスト)というものに載る。 パスポートは申請してから発行まで7ヵ月ほどかかっていた。 移民申請は3年ほどかかる。 民事で家庭裁判所の初回呼び出しも1年以上らしい。 国税局側のミスを訂正してもらう手続きは、申請書を提出してから受付までの期間は17か月だと言われた。面白いことに、国税局のミスはよくある

        • 体当たりで追い払う

          お気に入りの動画を2つご紹介しよう。2つのビデオの中で起きていることは、基本的にまったく同じといえる。 動画1 縄張りに侵入してきたよその幼鳥鷲を、縄張りの主の雌鷲サンダーが追い払う。ちなみに、音楽の効果を実感する映像だ。 ◆West End ✸Thunder's INTENSE DIVE BOMBING Juvie Intruder! 💪 Tells Him To Go! ⚔🐦 MUSIC! 7.19.22 https://youtu.be/OEWh2Jujltc

        円の面積の式を微分すると円周の式になる

        マガジン

        • さいえんすもどきのAHA!
          9本
        • 人生模様・カナダ模様
          21本

        記事

          スノーギース

          先日書いた「白い鳥の群れは一つの有機体」の鳥の正体が分かった。 あれはスノーグース(白雁)という鳥の群れだった。シベリアあたりから渡ってきて、バンクーバーの南のリッチモンドデルタやさらに南方で越冬するらしい。それが年によっていくらか北にぶれたり、途中で立ち寄ったりすると、バンクーバーの住宅街でもみかけるようになる。 リッチモンドデルタのスノーギースの群れは、2013年にGeese tsunamiという動画が話題になって有名になったらしい。その動画を載せておこう。子ども

          翼に穴を開けても飛行機は飛べるだろうか

          わが家の近所には羽に穴が開いたカラスがいる。たしか右側の羽だったと思う。2年ほどまえに気が付いた。ときどき見かけるので、しっかりとこの辺りの生き物コミュニティの一員だ。今日も久しぶりに飛んでいた。 どういう事情でそうなってしまったのかはわからないが、羽の中央に横幅(進行方向前後の幅)3分の1ほどの直径の穴が開いていて、誰が見てもわかる。ところが、飛ぶうえでまったく問題ないらしい。 そこでふと思った。 人間は飛行機を設計するときに、鳥を参考にしただろう。普通、鳥の翼

          翼に穴を開けても飛行機は飛べるだろうか

          宇宙はさわがしい

          水分子は電気的に中性だから、不純物のない完全な真水は電気を通さないだろうか? いやじつは通すらしい。というのは、水分子はたしかに中性だけれども、つねにわずかな一定量が電離しているのだ。 つまり、静かにみえる真水のなかで電離してはまたくっついてと、わずかながらたえず動きがある。さわさわと、さわがしい。 では、はるか遠くの宇宙空間までへ行って、ダークマターも何もない完璧な真空をなんとかしてとらえたとしたら、無の世界になるだろうか? やはりそうはならないようだ。完璧な真空を

          宇宙はさわがしい

          クリスマスツリーを片付けたら

          1月も終わりになって、やっとクリスマスツリーを片付けたら、窓から鳥やリスたちがよく見えるようになった。 クリスマスツリーをこんなに遅くに片付けるのは、半分は怠けているのもある。でも半分は日の短い北国の冬を彩るためで、一般にめずらしいことではない。きれいでいいのだが、我が家では庭に面した大きな窓のまえに陣取っているので、ちょっとじゃまといえばじゃまだ。 もともと歯を磨きながら窓の前に座って外を眺める習慣があった。ただの共有地の庭なのだが、これがけっこう楽しいのだ。人間

          クリスマスツリーを片付けたら

          インナーチャイルドとチャットする

          子ども時代の日記をChatGPTのベースとなっているAIに覚え込ませて、子ども時代の自分と対話をしたという記事があった。 今のところ英語しか対応していないかもしれないのと、お金がかかる点があるものの、基本的にはパソコンが使えるなら誰にでもできる。先に対話する相手のパーソナリティを設定し、必要知識を教えるということらしい。その後で、チャットで対話する。 つまり、子ども時代の自分のパーソナリティを思い出して、それと似た反応になるように教える。そして日記などから過去にあった

          インナーチャイルドとチャットする

          白い鳥の群れは一つの有機体

          だんだん仲間を呼び寄せたのではない。群れ全体がグランド一面にとつぜん降り立って、とつぜん消えた。なんとなく、一つの有機体を感じた。 生活しているだけで思いがけないものを見ることがあるものだ。 先日、朝に車で子どもを学校まで送ったときに、普段は草で青々としたグランドが一面真っ白になっていた。雪ではなくて、よくみると、カモメより一回り小さいくらいの全身が真っ白い鳥の群れだ。どこかの湿原か川辺にいた群れが引っ越してきたようだ。 一部が飛び立つと、群れが一気に舞い上が

          白い鳥の群れは一つの有機体

          国会もマスコミもChatGPT

          昨年11月に公開されて以来、世間はChatGPTの話題が尽きない。 アメリカの国会では、アメリカとイスラエルが共同で設立予定のAIセンターについて、ChatGPTに書かせた原稿が読み上げられた。今日はカナダのCBCラジオで、キャスターが観光地の案内をChatGPTに書かせた原稿を読み上げていた。 アメリカの国会議員は「ChatGPTから適切な原稿を引き出すためには何度もプロンプトを書き直す必要があった」と言っている。それでも、書き直したのはプロンプトのほうで、引き出した

          国会もマスコミもChatGPT

          ChatGPTにセラピーをお願いしてみた

          昨年11月から一気に話題になったChatGPTにセラピストになってもらえるかどうか試してみた。 友人に話しかける調子で典型的なうつ病症状を訴えてみると、なかなか的確に返してくれて、さいごはTake care(お大事に)で締めくくってくれた。英語だけれども、ここに載せてみよう。公開するつもりはなかったため適当に入力したので正しい英語ではない部分もあるものの、そのままで(●印と太字が私の入力、■がChatGPTの反応): =====以下引用===== ●hi ■Hello

          ChatGPTにセラピーをお願いしてみた

          ワタリガラスと一緒にドライブ

          素敵な動画をみつけた。20分以上つづくが、瞑想効果がありそう。タイガ樹林の雪景色がなんとも美しい。 Dempster Highway raven experience https://youtu.be/-Eu_3j8-uwM Dempster Highwayは、カナダ北部のユーコン準州からノースウェスト準州を走るハイウェイ。 ◆◆◆

          ワタリガラスと一緒にドライブ

          Shadow library

          子どもの学校からの通信に、「Shadow libraryについて話題にしたので各ご家庭でも話し合ってみてください」とあった。影の図書館? 影というからには、おおっぴらにはできないのだろう。聞きかじるところによると、本来は有料の出版物を無料で見られるようにするというようなことらしい。科学者の研究論文はともかく、小説や翻訳や、音楽・芸術などは、著作権で生活している人たちがいることを考えると、まずいだろう。グレーマーケットのようなものだとしたら、好ましくない。 ところが、実

          ありえないようで本当で、笑えるようで切実

          コロナ禍明けの今年の夏、カナダではパスポートをめぐって騒動が続いている。春から始まり、いまだに収拾の目途がついていない。 どういうことかというと、カナダ政府が言うにはパスポートオフィスのスタッフが足りないとかで、パスポートを取得するのに半年近くもかかる状況になっている。それにともない、あらゆる混乱が起きているのだ。 実際に起きていることを、申請に直接関連することだけからまずいくつか拾ってみよう: 申請用窓口の予約が取れない。 そのため、窓口で申請する場合は、予約なしで

          ありえないようで本当で、笑えるようで切実

          英語がわかると視野が広がる、ともかぎらない

          日本語は日本に固有の言語で、通じる範囲が狭い。英語は世界の共通語と言われるだけあって、通じる範囲は広い。だから、英語を理解できると世界が広くなる、と考えられがちだ。 でも、よ~く観察していると、かならずしもそうでもないような気がする。もしかしたらカナダがそうだというだけで、英語圏全体に一般化できないかもしれないが、バンクーバーで暮らしているかぎり、英語では主に西欧圏のことしか聞こえてこないようなのだ。 もちろん世界の細々とした時事ニュースはあるし、テーマを絞ると、たとえ

          英語がわかると視野が広がる、ともかぎらない