12ステップの祈りと黙想(瞑想)について
こんばんは。今日は依存症からの回復に使われる12ステップにおける祈りと黙想(瞑想)について書いていきたいと思います。12ステップが初めての方もいらっしゃると思うので、下記記事をよかったらご参照ください。12ステップの概要は以下に示します。
神っていわれても(汗)
ここで最初に伝えたいのは、12ステップは宗教ではないということです。無神論者でも、他の宗教を信じている方でも、誰でも12ステップの恩恵に触れることができます。祈りと黙想は、「自分なりに理解した神」(自然や、瞑想で感じられる自分の中心や、なんとなくある神様の意識など)で構わないというところが特徴的です。
12ステップでは、ハイヤーパワーという独特な用語がでてくる。それが、初心者には「宗教的」「怪しいのでは?」と思わせてしまうと思うのだが、これが大事な概念である。自分なりに理解した神で、アディクトは「エゴ」中心になりすぎた結果として依存症になったので、今度はそれを手放して、「自分なりに理解した神」の指針に従い生きることが大切になってくるという話なのです。
12ステップの話はまた詳しく別の機会に書くこととして、祈りと黙想についてどうやるのかについて書いていきたい。
12ステップが書かれている、Alcoholics Anonymousという本に載っている「祈りと黙想」は以下の通りです。
ステップ3の祈り
ステップ3:私たちの意志と生き方を、自分なりに理解した神の配慮にゆだねる決心をした。
ステップ7の祈り
ステップ7:私たちの短所を取り除いて下さいと、謙虚に神に求めた。
ステップ11の祈りと黙想
ステップ11では、祈りと黙想についてが書かれています。ここで、祈ることで、ステップ3で手放したものが、神を通じて新しい形で受け取れるという風に理解しています。
これらが、12ステップに掲載されている、祈りと黙想(瞑想)のやり方です。ちょっと難しいと感じるかもしれません。12ステップを実践している方にとっては、見聞きした文章かもしれません。文章が難しいので、覚えられないのもあり、今回はしっかり祈りと黙想をやろうと思い、自分のためにもこの記事を作成しています。次に、私はどう実践しているかについて説明していきます。
自分の瞑想の実践について
私は、マインドフルネス講師なので、マインドフルネスストレス低減法MBSRやMBRP(マインドフルネスに基づく再発予防)、MSC(マインドフル・セルフ・コンパッション)の瞑想を日々実践しています。
朝、少しの時間でも、今日のハイヤーパワーの意志を確認する、今日大事なことは何かを確認する瞑想をして(忘れることも多々)います。
ハイヤーパワーに聞いてみるは、弁証法的行動療法でマーシャ・リネハン博士が推奨している、WiseMind(賢い心)と似通ったものを感じます。
仕事が一段落して、疲労がでる15時前後に、マインドフル・セルフ・コンパッションの瞑想特に、セルフ・コンパッションを使った一休みを実践しています。
夜に30分程度、オープン・アウェアネスの瞑想(呼吸瞑想からはじめて、意識を広げていく)をしています。その際に、ステップ11の夜の瞑想をしています。
このやり方をはじめてからは、まだ2週間くらいなので、なんとも言えないのですが・・・・以下にその間の、気づきを書いておきます。
気づいたこと
✅ハイヤーパワーの声とエゴの声がわからなくなることがまだまだ多い。
結構はっきり、気づいて「〜はこうすべし!」となることがあるのですが、それはエゴからの声なのかもしれないのに、それに基づいて行動してしまい周囲を傷つけることもある感じがするので、あまりはっきりした感じは慎重に扱おうと思っています(汗)
一般的にハイヤーパワーは微妙な感じでわかりにくいということなのですが、今まで数回感じた「悟り」の感覚からいうと、「これでいいのだ」という受容の感じでした。
瞑想は、自分の思考や感情を自分を切り離すためのトレーニングとも言われています。エゴを手放すという、より良く生きる上での、必須スキルが瞑想だと手に入る可能性が高まる。とはいってもエゴがまったくないのも大変になるので、エゴにうまく気づいて、バランスを取るのが、12ステップとマインドフルネスや瞑想なのだと思っています。
✅白黒つけられない問題もあるのだということを受け入れる
性格的に、結構0か100かになりがちなのですが、そううまく割り切れないことや、決められないこともある感じがやっとわかってきました(汗)ここで時期尚早に結論を出そうとすると、結局エゴの声になっている気がしています。こんな時は、決められない時の祈りを実践し、賢い部分に聞いてみるようにしています。あとは、落ち着くまで瞑想することでしょうか。落ち着くには30分ほど、さらに気づくには45分程度まで瞑想することが大事だと思ってます。
✅具合が悪い時は瞑想しずらいし、ハイヤーパワーともつながりにくい
具合が悪い時、(私の場合、焦燥感や、多動注意散漫、過覚醒、疲労しすぎな時)は、瞑想で座る姿勢を維持するのが困難で、寝ながらの瞑想などになってしまいます。寝ながらの瞑想でも効果はありますが、意識の曇りを晴らすには、やっぱり座ったほうがいい感じがしています。なので、具合が悪くても5-10分だけでも座ってから寝ながら瞑想に移行するように最近はしています。
✅衝動や、渇望がある時は、衝動サーフィンや、SOBER、ま、いっかな瞑想を実践
アディクション的な衝動がある時は、この三つの瞑想が効果があります。以下のガイド瞑想にも録音してあるので、よろしければお使いください。支援において、しんどいな・・と思う時は、平静のためのコンパッションがいいです。
ということで、この記事は、ほとんどビッグブック(Alcoholics Anonymous)からの引用ですが、今後の祈りと黙想に役立てていただければ幸いです。
最後に、心が混乱している時は、
平安の祈り
「神様、私にお与えください、変えられないものを受け入れる落ち着きを、変えられないものは変えていく勇気を、そして二つのものを見分ける賢さを(ニーバー)」
を唱えるようにしています。
依存症・アディクション・トラウマがある方対象の基本的な瞑想のやり方はこちら
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