凪良ゆう 『汝、星のごとく』 を読んで
凪良ゆうの『汝、星のごとく』を読みました。
この小説を読む間、高校を卒業して上京し、初めての一人暮らしを始めた時のことを思い出しました。最初は今までの人生の中で一番自由な生活に興奮して心を踊らせたものの、両親の温かい鳥籠の中で育んできた理想郷はどこにも無いことに気づき、打ちのめされた時期でした。
"完璧なものなどない" という当たり前の事実を受け入れるのが辛かったのです。
それは東京という、自分とは違う生い立ちを持つ人、そして多様な生き方が混在する環境で、自分が望む望ま