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人工股関節全置換手術を受けました

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人工股関節全置換術を受けるまでの経緯、家族や仕事との関係、手術そのものや入院生活で感じたこと、そしてリハビリまでをレポートします。公開情報としては恥ずかしいですが、肥満症の解消に… もっと読む
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やりたいことができないのなら

詩的なタイトルですが、股関節全置換術の話です。 今日半年に一度の術後の診察に行ってきました。 毎度思うけど、レントゲンを撮るとき、「そんな格好できたらそもそも手術受けてないって」っていうような無理な体制をさせられます(笑) いやたぶん、股関節に問題がない人にとっては、もう本当に「は?なんでこんなことできないの?ふざけてる??」って言いたくなるレベルのなんてことない片膝立ての片足伸ばしなんですが。 今日もその体勢になって改めて「自由がきかないな」と実感。 日常では、手

ワタクシ人工股関節全置換術を受けました

=この記事を書くにあたって=股関節に痛みを感じる前、わたしはかなり長い間、坐骨神経痛に似た痛みに悩んでいました。 そのきっかけは、中学生の時の転倒。尻もちをつく形の転倒でしたが、もう痛いの痛くないのって、多分尾てい骨は少なくともヒビいってたと思うのですが、後で調べたら仮に病院に行ってもそれ自体はギプスするでもなく自然治癒しかない。 年頃の子が恥ずかしさと怖さで我慢しちゃったことが、後、腰回りの違和感に変わっていくことは当時のわたしにはわからなかったし、実際人工股関節に至る

どうして股関節が痛んだの?

★なぜ不具合が起きたのか -1- ◎生まれつきの骨盤の形(1)で記載した通り、中学生時代の転倒というのも痛みを重くしたひとつの要因があったかと思いますが、実は手術まで3人の整形外科医すべてから「生まれつきの骨盤の形が大腿骨頂を受け止める形として浅いつくりである」 と、指摘され、とても驚きました。母にも聞きましたが乳幼児健診で足の開き方などで不具合を指摘されたことはなかったそうです。 そしてわたし自身も、柔軟体操をすればしたでそれなりに効果のある動きができました。ただ不思議な

筋力落ちて歩き方が「喪黒福造」

いつもお付き合い頂きありがとうございます。 この手術を受けるにあたり、いろんなことを思い出したり、夢見たりしました。できれば手術を受けない身体を維持したかったなと思ったり、前回書いたように生まれつきの不具合なら仕方ないという思いもあります。 医療に関する記事なので、なるべく事実に反することは書かぬよう、医師から言われたこと以外のことは明確に「私の経験から推し量ること」と明記しますが、これから書く2つのテーマはまさに経験から推し量ることです。 ただし、同じような条件下にあ

情報を集めて手術に向かう!

なぜ不具合が起きたのか -4-   歩き方の癖と筋力 ある時動画を見て、歩き方が笑ウせえるすまんの喪黒福蔵になっていたことに気づいたことは書きました。ではなぜその歩き方になっていたのでしょう? 1 偏平足大人のストレッチや足指遊びのそこそこの器用さ、子どものころは外で遊び、雨の日はつまらなくてふさぎ込むほど遊んでいたわたしにとって、「外遊びの足りなさ」というのは該当しませんが、なにがどうあっても母から常に「お前は偏平足だね。偏平足は疲れやすいんだよ」と、心配されつつ結局解決

休職で仕事を失ったらどうしよう!

★人工股関節全置換術 1    するかしないか仕事との折り合いまずこの手術を受ける人にとってほとんどほかの病気とは違って悩む部分がこれかと思います。それは 「いつ受けるのか?」 「そもそも受けないのか?」 わたしの場合一番の迷いどころは、家庭内の事情と仕事との兼ね合いでした。 わたしは出版部門、通信教育部門を抱えるいわゆる「団体職員(アルバイト)」です。内容が働く人を中心としたすべての人たちに学びの機会を提供して、社会全体を見る目を培い、それぞれが孤立分断させられたひとり

「今でしょ!」腹を決める

★人工股関節全置換手術 =2= 要件を満たす今回は少し長くなります。 手術前のことは今回でまとめきってしまおうと考えています。 =宣告=「したがって手術要件を満たしています」 と、主治医に告げられたとき、安どしたような悲しいような気持になりました。最初からその病院を選んだ時点で「手術する」と決めていたのに。 病院を決めるにあたりいろいろな人の意見を聞きました。 まず選択肢として都立の総合病院がありました。それから大学の附属病院、さらに全国にネットワークのある病院。でも

レポ=人工股関節全置換術

★人工股関節全置換手術 =4= 手術 =手術前日=入院は手術の前日でした。いくつかの検査や爪を切る(家で切っていたのでナースに合格をもらいました)というのがありました。帝王切開のときのように剃毛もあるのかと思っていましたが、それはなかったです。(少なくとも後方アプローチには関係なかったらしい) そういえば手術の十日ほど前、肺のレントゲンや心電図、血の止まりやすさ、HIV感染など複数の検査を受けました。全身麻酔や手術そのものにたえられるかどうか、というものでした。前日は採血は

案外さくさく人工股関節全置換術リハビリ

写真は全然季節も違うのですが、古い写真を整理していたら出てきて懐かしかったので。それどころかリアルな季節は昨日あたりから急速に秋の終わりをつげはじめています。 人工股関節全置換手術=リハビリ=手術した脚の血を抜く管を抜いたため、理学療法士がベッドに来て、リハビリの説明をしてくれました。 それと同時に「何を目標にしたいか」を聞かれました。わたしはフラを習っているのでフラに復帰できること、それから仕事に復帰できることを目標としたいと言いました。 仕事はデスクワーク中心の作業

入院病棟のナースと高齢化社会

写真はもう十五年以上前にお散歩していてみつけた廃墟。 ★病院で起きていること =1=   高齢化社会の縮図が大部屋にあり ナースの働き方にすでに大きな変革が起きているらしいことは書きました。 もうひとつ、以前の入院体験に比較して(出産は若いひとばかりだったのであてはまりませんが)驚いたこと。それは高齢化です。 大病院ではなかったこと、地域密着型の病院だったこと、高齢者向けリハビリ施設を併設していることなど、いろいろな条件はあったと思いますが、それにしてもわたしが入院して

ナースの労働環境をグローバルに見ると

★病院で起きていること =2=ナースの負担と働きぶり 前回はわたしの経験の範囲内のお話を書きましたが、客観的に見て「わたしが前に知ってた時よりナースは本当に大変になっているのか?」ということを、もう少し掘り下げて調べてみることにしました。 ややこしい話が読みたくない人は「ざっくりまとめたよ!」に飛んでください。 「えーそれってどゆこと?」って思ったら戻って資料を見てください。 まずは資料を集めてみたよ!こちら2017年の記事です。下は図だけ抜粋。 2交代制がふえつつあ

手術医はどう選ぶ?

 東京駅近辺で以前やっていたミレナリオ。古いディスクから発掘した写真です。神戸でルミナリエは今もやってるのかな?  今回のテーマは人から教わったことと、わたしの主観をまとめて「わたしはこう選んだ」というお話です。同じ症状でお悩みの方にとっても重要な課題と思いますが、「自分ならこうするなー」というお考えもおありと思いますし、ぜひその直観を大事にしていただけたらと思います。 人工股関節全置換術の情報源 手術を決めるまでの過程の話でも書いたのですが、改めてこの人に執刀してもらっ

入院・手術に必要なみんなのたすけとは?

個人の民間保険加入は必要なのか?実はわたし個人は、夫の社保以外の保険に一切入っていません。 理由はいくつかありますが、一番大きいものは私が一番苦しんでいたうつ病時代、うつ病を理由に保険加入を断られたり、保険金が下りなかったりした経験があるからです。 しかし入院した時というのは、保険診療の範囲内であれば高額な医療費を支払ったときは高額療養費で払い戻しが受けられます。 高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己