あえて異なる観点で---「過剰基準」がなかったか

データ改ざんは責任追究されるべき、との大前提は変えない上で、あえて「違う視点」を入れてみる。---数十年も偽装をしていたら、大量の「不合格」製品が出回っているはずだが、実際そのために大きな安全事故が起きたという情報はまだ拝見していない、という件である。(私個人の無知かもしれないので、ご覧になった方がいたら、是非comemoでご共有いただけると幸甚である)

日本製造業の根本的信用に関わることなので、どんなコストを払ってでも真相究明すべきでが、その結果「不正による安全事故がほぼなかった」と仮に置いた場合、「そもそも設定した基準値が過剰要求であった」可能性はないだろうか。品質はそもそも「確率」だからである。

データ改ざんは、現場が「過剰な要求」を限られた時間・予算で達成するプレッシャーによるものである可能性もあるのではないか。東芝の「チャレンジ」もそうだし、豊洲市場の騒動も似た性質がある。そうすると、究明すべきは現場の改ざんのみならず、上層からの過剰なプレッシャーも含まれるべきであり、将来に向けた改善策も現場のモニタリングのみならず、ボトムアップの現実性も尊重した「適切な品質基準・提案設定」がより重要な論点になる可能性もある。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22308050W7A011C1MM8000/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?