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[GBA:25] ひつじのキモチ。と私。

1ヶ月半にも及んだ「スーパーロボット大戦J」の激闘。(前回記事を参照)
疲労困憊の私は癒しを求め、かわいい羊と戯れるゲームをチョイスした。
今回は「ひつじのキモチ。」のプレイ感想を綴る。

羊と共にスローライフを過ごしたい。
そんな期待はプレイ開始わずか20分で露と消えた。

ひつじのキモチ。とは

2002年4月19日にカプコンから発売されたアクションパズルゲームだ。

タイトルの通り、羊と戯れるゲームである。
プレイヤーは牧羊犬を操作し、羊の群れをゴールまで導く。
目標数の羊をゴールへ連れていければステージクリアだ。

イラストのタッチや穏やかなBGMなど明かな癒しオーラが漂っている。
ステージ間に挟まる羊たちの会話劇も中身のなさが癒し効果抜群。
のんびりとした雰囲気にスパロボ疲れの私は安堵した。

そんな私を待ち受けていたのは「死と隣り合わせの狂気」だった。
羊の命は軽い。

死と隣り合わせの狂気

今思えば序盤からおかしな描写はチラホラあった。
「乱暴な牛に気をつけて!」と言われて先に進むと、「北斗の拳」に出てきそうなトゲトゲ肩パッドをつけた牛がバイクを乗り回していた。
進行ルート上で巨大トラクターが稲刈りをしていたこともある。

しかし、まだ序盤なので違和感を感じる間もなくステージをクリアしていった。私が「ひつじのキモチ。」のヤベェ本質に気付いたキッカケは毛刈りマシーンだ。

プレイ開始20分くらいして、ステージ内に毛刈りマシーンが出てきた。
羊に関するゲームらしい設置物である。
しかし、何故かこう言われた。

「毛刈りマシーンに気をつけて!」

気をつけるとは一体・・?毛を刈られたらダメなのか・・?
そう思った矢先、羊がふらふらと毛刈りマシーンに入っていき・・・風船のように破裂して死亡した。

そうなのだ。
「ひつじのキモチ。」はトラップを避け、いかに羊を殺さずゴールへ導くか?というゲームだったのだ。
トラップも多種多様。
回転する巨大斧、床から飛び出る槍、原始人が弓を撃ってきたこともあった。電流柵に触れた瞬間オダブツなんてことも。。。

自由すぎる羊たち、二足歩行の牧羊犬

10頭以上もの羊を追い立てることになるが、これがなかなかに難しい。
上手く誘導できたと思っていても、1匹2匹は群れから離れてしまう。
はぐれた羊を探す間に群れは空中分解。好き勝手に動き始める。

そしてトラップへ向かっていき、羊はその生涯を終える。
羊よ、お前たちには危機を察知する力が備わっていないのか?
群れごと焚き火に突進していった時は目を疑ったぞ。

そんな羊たちを導くため、牧羊犬は駆け回り吠えまくる。
挙句の果てには羊を抱えて二足歩行もする。
君、犬だよね・・・?

しかし、この難しさこそが「ひつじのキモチ。」の面白さのキモである。
思い通りにはいかないが、決して無理ではない。
頑張ればクリアできるレベルであり、バランス調整の上手さを感じた。

ひつじのキモチ。を終えて

ゲーム性は異なるが、私は名作アクションパズル「レミングス」を連想した。
もしくは「ピクミン」。
羊たちはレミングスやピクミン並にすぐ死ぬ。
その割に統率が取れないのだから困りものである。

見た目に反して死と隣り合わせのゲームだったが、自由気ままに動く羊を追い立てる難しさが絶妙な良作アクションパズルという感想だ。
カプコンのGBAソフトでは地味な存在だが、見かけたらプレイして損はない。
ただし、期待した癒し効果は得られなかった。

さぁ、次のゲームへ行こう。

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