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花びら

春が来たことを教えてくれるその花が

風にもがれて時の儚さの中に踊る


意外と規則的だな

これなら掴めそう

そうして高を括りながら手を伸ばしてみると、

風の流れと共に

するりと花びらが手から逃げ落ちていく


なんだかこの一連が人間臭くて

浅ましくて、恥ずかしいような

可愛らしくて、心地良いような


そんな人間臭さが

なんか好きだし、なんか嫌い

暖かく、もろくて、少し汚い人間らしさと

刺激的で、美しくて、効率的な何か

「ポストヒューマン」

とか呼ぶらしいそのその間で揺れる毎日


今したいことは、人間であること

つまりは

誰かを愛すること

誰かに愛されること

自分を愛すること

ふと立ち止まること

何かしらを作り続けること

ーーーーー

「今」という7秒間の中で

自分にとって

過去がどんな意味を持っていて

未来がどんな景色を見せてくれて

今にどんな豊かさと嬉しさが隠れているのか。

そんな「考えなくても別に生きていけること」が

分からなくなってきて

ぼんやり適当に考えて、辞める

その繰り返し

ーーーーー

人の邪魔をするのは望まないから

後ろに下げた足が

誰に対しての遠慮なのか分からないけれど

前に出て行かない


あの時は意味が分からなかった歌詞たちに

少しの「理解」が付いて来るようになってきた

準備が出来ているような

まだまだ解放されていないような


とりあえずは

「人間臭く」


そうして生きてみることを試みる

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