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食材は塩で洗う

野菜や果物を摂るのは健康な食生活の基本です。
でも、残留農薬が気になる、という方もおられるかと思います。

ただ、科学的分野においては、

  • 流水でちゃんと洗えば、おおむね大丈夫である。

  • 新鮮な野菜や果物を食べる栄養上の利点は、残留農薬がもたらす(かも知れない)リスクをはるかに上回る。

というのが、だいたい一致した見解です。

それでも、「おおむね大丈夫」とかじゃなくぜったい大丈夫にしたい!という潔癖症の人はですね、「そもそも世の中には『絶対に大丈夫』などというものはない」ということを覚えて、もうちょっとゆったり構えましょう。

そんなことを言うと話が終わってしまうので、もう少し真面目に書きますが、根野菜や果物を洗うのに、最も適したものはズバリ、塩です。

なにも特別な塩ではなく、ふつうの安い卓上塩で充分です。

実際、私は卓上塩は常備していますが、料理にはほとんど使いません。もっぱら食材洗いに使います。

野菜用洗剤はたぶん必要ない

ミニマリストなら野菜用洗剤なんぞという余計なものを台所に置いている人は少ないと思いますが、実際、そんなものは不要です。

野菜用洗剤を製造販売しているメーカーは、その効果をいろいろふれ込みますが、これについては過去10年以上にわたり、独立・非営利の立場から、比較実験がなんども(それこそ新商品がでるたびに)行われています。

そして、結果は毎回ほぼ一緒で、「流水で洗うのと大して変わらない。」

じゃあ、なんで上記の見出しは「たぶん必要ない」と推量表現なのよ、というと、水だけでは残留農薬を100%除去するのはやっぱり無理だからです。それほど、現代の農業はいろんな薬を使っています。

また、私がもとにしているデータは欧米での研究結果です。農薬の規制は国によって違うし、日本は放射能汚染の問題もあるかもしれないので、一概には言えません。

でも、ヤシの実だろうがホタテだろうが、結局は合成洗剤なわけですし、いくら自然派を強調されても、値段の高さをみると、メーカー側の売ろうとする必死さが伝わってきて、そんなもん要るかぁ?と思ってしまいます。

そこで、塩なわけです。
一番殺菌力が強いのはお酢ですが、ものによっては使えません(洗う以前に味がついて漬物みたいなってしまう)。そして、酢は薄めて使うと、殺菌効果がガタ落ちします。

その点、塩は優秀で、2-10%濃度の塩水は、酢や野菜用洗剤よりも効果がある、とする実験結果もあります。

流水と塩水で洗えば十分

EUは農薬や添加物の規制が厳しいので、私はあまり神経質にはならないですが、なるべくオーガニックのものを買って、塩で洗うようにしています。(じゅうぶん神経質になってるやん。。。)

でも、めんどくさかったり、塩味がつくと困る物もあるので、ざっくりと以下のように分類しています。

流水のみで洗うもの:

  • 葉野菜(ロメインレタス、紫キャベツ、白キャベツ、ロケットなど)

  • ベリー類

塩水で洗うもの:

  • ブロッコリー

  • ケール(ケールは葉野菜ですが、私は塩水で洗います。とくに理由はなく気分的なものです。)

  • アスパラ

  • ピーマン

  • トマト

  • リンゴ(リンゴは残留農薬が多いので念入りに洗いましょう)

  • 根野菜(サツマイモとか)

ところで、生肉(鶏肉や卵も)は水洗いしてはいけません。生肉を水洗いするのは、もっともよくある間違いです。これをすると、一気にバクテリアが繁殖するだけでなく、台所のあちこちに飛び散る可能性もあり、食品衛生上ひじょうに危険ですし、食中毒のもとです。

別にビーガンにならなくても、動物性食品を減らしたら、そういう心配やシルクも少しは減るんじゃないでしょうか。