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【SEA】ここまでのオフシーズンまとめ

初めに

 ヒューストン・アストロズが5年ぶり2度目の頂点獲得を達成してから、十日ほどが経ちました。アワード発表が行われたり、GMミーティングが開催されたり、QO返答期限が過ぎるなど、既にオフシーズンらしさも出てきています。今回の投稿では、今オフシーズンのマリナーズのここまでの動きを簡単にまとめて紹介していきたいと思います。

FAでの流失

 まず以下の5選手がFAとなっています。
ミッチ・ハニガー(OF)
アダム・フレイジャー(2B)
マシュー・ボイド(LHP)
カート・カサリ(C)
カルロス・サンタナ(1B)

 レギュラー格と呼べるのはハニガーくらいでしょう。チーム最古参であったハニガー、ローカルボーイで熱狂的なマリナーズファンのボイドは再契約の可能性もあるかと思います。
 また、以下2選手がアウトライトを拒否し、FAとなっています。
ライアン・ボルッキ(LHP)
ケイシー・サドラー(RHP)

 ボルッキはともかく、昨年42登板で防御率0.67を記録したサドラーの流失には驚きました。今季絶望の原因となった肩の怪我の状態が良くないということなのでしょうか。

獲得選手たち

 10月26日にはカンザスシティ・ロイヤルズからルーク・ウィーバー(RHP)をクレーム。11月9日には、ボストン・レッドソックスからイーストン・マギー(RHP)をトレードで、ロイヤルズからゲイブ・スパイアー(LHP)をクレームで獲得しています。
 MLB Trade Rumorsの予想では来季の調停額$3Mとなっているウィーバーのサラリーは決して安くはありません。怪我の影響もあって近年はパッとせず、リリーフに転向した今季も防御率6.56と散々な結果に終わってはいますが、まだ29歳と若いこと、かつては先発として活躍したこともある点には魅力があります。投手育成、改造で結果を残しているマリナーズで復活させることができると大きいですね。

ルール5ドラフト対象選手のプロテクト

 12月に開催されるルール5ドラフトからプロテクトするため、以下の4選手を40人枠に追加しています。
プレランダー・ベロア(RHP)
アイザイア・キャンベル(RHP)
ケイド・マーロウ(OF)
ジョナタン・クラッセ(OF)

 ベロアはドノバン・ウォルトンとのトレードでサンフランシスコ・ジャイアンツから獲得した22歳の先発右腕です。今季はA+と2A合計で26試合に先発し、防御率2.86と好成績を残しました。K/9 13.4の高い奪三振力が魅力な一方で、BB/9 5.6と制球力にも難があるため、将来的にはブルペン転向の可能性が高そうです。
 キャンベルは19年ドラフト2巡目(全体76位)で指名した選手です。元々は先発投手でしたが、プロ入り後に大きな怪我を負って1シーズン丸ごと離脱していたこともあり、現在はリリーフとしてプレーしています。今季はA+と2Aで合計33試合に登板し、防御率1.57、11セーブと素晴らしいパフォーマンスを見せました。

 マーロウは2019年ドラフトの20巡目(全体606位)指名、契約金は僅か5000ドルとプロ入り後に大きく評価を上げた、走攻守3拍子揃った25歳です。今季は2Aと3A合計133試合で打率.287、23本塁打、42盗塁と抜群の成績を残し、ポストシーズンではタクシースクワッドに追加されていました。

 クラッセは今季Aの107試合で55盗塁を記録した、ドミニカ共和国出身のスピードスターです。173センチ、68キロと非常に小柄ですが、スイングはパワフルで、今季も13本塁打を放っています。まだ20歳と非常に若く、ゲームには粗い部分が数多く残っていますが、レギュラークラスの選手へと成長する可能性を秘めた魅力的な選手です。

 プロテクトされなかったトッププロスペクトには主に以下の3選手がいます。
ミルカー・ペレス(3B)
ロベルト・ペレスJr.(1B)
トラビス・クーン(RHP)

 ペレスは強肩が光る21歳ですが、今季はAで打率.145、0本塁打に終わるなど打撃で散々な結果を残しており、指名されることはないでしょう。

 ペレスJr.は遅咲き(といっても22歳ですが)のスラッガーで、今季はAとA+の127試合で打率.282、27本塁打、114打点、OPS.921と素晴らしいパフォーマンスを披露、AFLのホームランダービーで優勝するなど、大きく評価を上げる一年を送りました。その一方で、階級の低さや1B守備の拙さなどから、指名される可能性は相当低いと思われます。
 この3人の中で一番指名される可能性が高いのはクーンでしょう。19年19巡目(全体576位)でマリナーズに入団したクーンは、プロ入り後に球速が5キロ近く上昇し、現在では最速99マイルに届きます。80マイル後半のスライダーとのコンビネーションで三振の山を築きますが、一方で制球難に陥ることも多々あります。セットアップレベルのポテンシャルがあるため、修正に自信のあるチームは指名を検討するのではないでしょうか。

写真:MLBPipeline


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