蕾
ツツジの蕾は、
空へまっすぐ、ツンと美しい。
蕾を見ると、いつも思う。
どうやったら、
こんなにきれいに折り畳めるの?
折り紙好きの心をくすぐる。
どんなに目を凝らしても、
開くまでは分からない。
―――
蕾を見つけるとついつい、
触れたくなる。
ひよこに触るときより
小さい力で、そっと軽く、
指の腹でちょん、ちょん。
椿のようにカチカチのもの。
しっとりしているもの。
蕾が開き、
香りがこぼれ、
虫を呼ぶ。
小鳥や小さな動物たちを呼ぶ植物もある。
しっかり引き寄せられてしまう私は、
植物の戦略にどっぷりハマっているともいえるかもしれない。
―――
春。
(地域によっては、初夏日和かな。)
日々色が足され、
香りが加わり、
生き物たちの生きる音と、
気配が大きくなっていく。
春は怪我をしやすいという。
体はこわばったままなのに、
張り切ってしまうからだそう。
目では見えないほどのゆっくりした速度で、
破れることなく、確実に花は開く。
品よく、美しく、丁寧に。
慌てなくてもいい。
ゆっくり身体をほぐしながら、蕾のように開いていこう。
2024.4.18 / 4.26
スギ花粉、ヒノキ花粉も、
ほぼ終わりました。
今度は家の中を、ルーナ(我が家のうさぎ)の毛が舞っています。
しばらくの間、
黒と紺色の服を禁止とします。
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