桜風
やわらかい風が 流れていく
私の髪を 撫でながら
桜とともに 今散りたい
私も一緒に 連れてって
風は私の右肩に
花びら一枚そっと置いて
笑っておいで と去っていく
やわらかい風が 流れている
桜の花びら 踊らせながら
空気とやさしさ吸い込んで
私は今 生きている
半歩進んで一歩戻り
それでも今と半歩先を
笑って泣いて 生きている
***
毎年桜が散る姿を見ると、
“私も一緒に散ってしまいたい”
と、こみ上げてくる想いがあります。
消えたい気分のときでなくても。
それでも、桜が大好きです。
桜はどこまでも美しく、
となりで見上げている人は、みんな嬉しそうです。
きれいなものに感動するのは幸せです。
感動している人を見るのも、幸せですよね。
同時に味わせてくれるのが、桜。
同じ瞬間に、同じものを見ている人たち。
みんな美しさで心がいっぱいなのかと、また感動します。
桜は、私たちに刻み込まれている何かを、呼び起こすのだと思います。
3歳までの記憶のような。
表面上忘れてしまっていても、
身体のどこかに刻まれている。
そういう不思議な力を信じたい、と感じます。
2024.3.11
昨年のこの時期に書いたもの。
10秒で読めます。よろしければ。
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