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『繰り返し、何度も砕かれる』

「明日、地球が粉々になるんだって」
「何それ? 粉々って、粉チーズみたいに? でも粉チーズって、最初から粉だよね。あれ、元は塊なの? その塊を砕いて粉にしてるんだっけ?」
「そうだと思う」
「そういえばさ、給食にパスタ出たじゃん」
「出たね。ソフト麺の」
「あれに付いてくる粉チーズって、小さい袋に入ってたよね。一人用の、使い切りサイズ」
「そんなのあったっけ」
「あったよ」
「思い出せない」
「いや、絶対あったし。ほら、ミートソースのときだけ付いてきたやつ。それ以外は、全然出てこないの」
「……そんな事よりもさ」って、君はこの話題をどうでも良さそうに打ち切ると、
「明日、地球が粉々になるんだって」
 また繰り返し、それを言う。

「だから?」
 だから何だって、それがどうしたんだって私としては思う。
 もう何回目だよ?
 それより給食の想い出を語る事の方が大事じゃない? あの教室にも、きっと君はいたんだろうし。
 粉チーズの小袋、本当におぼえてない?

ブルーインパルス弥次馬

「あのさ」
 また話しかけてきた。ちょっとイヤだなあと思う。
「地球、やっぱり滅んじゃうらしい。じいちゃんちの本棚にも、そうやって書いてる本あった」
「……それ、どんな本?」
「えっと、何だっけ。ノス……ノストラ」
「あー、ノストラダムスの大予言
「そう、それだそれ」
 ずいぶん昔の本を読んだんだなと思った。それで最近ずっと無視していたのに、つい隣の席の男子と話してしまった。男子は何だかうれしそうな顔をしてる。
「いまが西暦何年だか知ってる?」
「え、何年……だっけ」
 知らないのかよ? ちょっと吃驚する。
「ノストラダムスが地球が滅亡するって予言したのは1999年の七月で、もうとっくに過ぎてるよ」
「えー、なんだよー、ウソっぱちかよ」
 途端につまらなそうな顔をして、自分の机に鉛筆で何か落書きをはじめる男子。

「……でもマヤ暦だと何年に世界が終わるとか、ちょっとずれたけどノストラダムスの予言も終わってないとか、色々言ってる人もいるみたい」
「お、じゃあ滅ぶ?」
 前に学研の雑誌で読んだ事を教えてあげると、男子はまた急に元気になる。「それでそれで」と話の続きを聞きたがって、机に描いた落書きを消しゴムでゴシゴシと乱暴に消したりする。そうやって落ち着きがない所、あと消しゴムのカスがボロボロと床に落ちたり、こっちの机にまで飛んでくるのも、やっぱりイヤだなと思う。

「いつかは地球、バッカーン割れて砕けちゃうんだな?」
 世界が滅亡するって話の何がそんなに楽しいのか分からないけど、男子はへんに興奮して楽しそう。
「……まあ、惑星にも寿命があるらしいから、何もなくてもいつかは」
「やっぱり! 砕ける! 粉々! すげえ!」
 いや、そんな派手に砕けるのかは知らないよ? もっと地味に終わっていく気がするけど。でも実際どうなるかは分からない。もしかしたら爆発もするのかも。そうなると、この男子の願う通りに地球は粉々——ああ「粉々」って言えば……。

 ——こないだのキャベツ太郎のイメージが、また頭の中によみがえってきた。
 足をどかしたら、アスファルトの灰色の地面でぺしゃんこの、粉々になっているキャベツ太郎の、すこし黄色っぽい粉末。
「あぁ、もったいなーい」
 おどけた口調でそう言って、いきなり地面にしゃがんでキャベツ太郎だった粉末を指につけては舐めとる男子。吃驚して、その場で思い切り引いてしまった。
「……うーん、粉だけど濃い味する」
 あの日、商店街の駄菓子屋の前で隣の席の男子と偶然会って、そうやって男子がキャベツ太郎の粉を地面から指で舐めてから、学校でも口をきかなかった。だって吃驚した。ちょっと気持ち悪かった。

「さっさと全部、砕けたらいいのになあ!」
 お昼休みの教室で、隣の席の男子はそうやってはしゃぐ。よっぽど地球が砕けて欲しいのか、何か絶望的にイヤな事でもあるのか、それか単に粉ぽいものが好きなのか。「地球は粉々、粉吹き芋♫」とか変な歌までうたう。

「……もしそうなったら、自分も死んじゃうんだよ?」
 男子にそう言って、さっきまで読んでいた本を開く。「自分たちも一緒に粉々になるんだから、君はその地球の粉をキャベツ太郎の粉みたいに舐めたり出来ないんだよ」とか、そんな事も言おうと思ったけど面倒くさくなって、私は黙って本のページに視線を落とす。
 もうすぐ、お昼休みも終わりそうだった。

キャベツ太郎パッケージ

「で、その『キャベツ太郎粉末舐めとり事件』だけど」
「……その話、まだ続ける?」
「あれは小学生男子に特有の悪ふざけとか受け狙い? 気になる女子に学校の外で会っちゃった照れ隠しかな? それとも、ある意味で純粋な、勿体ない精神の発露?」
「さあ、どうなんだろう」
「でもあのときは、やっぱり子供の世界にも社会的階級って持ち込まれるんだなあとか思って」
「何だよ、それ」
「想い出話だよ。二人で共有できる時代を懐かしもうと。もしかして、これも覚えてない?」
「だからそんなの作り話でしょ? それか別の誰かとごっちゃにしてる?」
「やっぱり忘れてる。……まあ、でも確かに君はもうすっかり別人みたい」

 都内にある大学で、小学校の同級生だった彼と再会した。卒業式以来会っていなかった彼は、随分と大人びて見えた。

 中学受験をして地元を離れ、都会で自堕落に遊び呆けた末にいい加減な気持ちで付属校から内部進学した自分とは違って、彼は成績優秀者の枠で奨学金を所得していた。結果として同じキャンパスにいるのだけど、もしかしたら彼の方は、色々と苦労してきたんじゃないかと思う。だってあの頃、自分でキャベツ太郎を買うお小遣いもなかったのだ。

「最初は君だって、全然分からなかったよ」
「……変わったのは、そっちもじゃないか」
「え、そうかな」
「そうだよ。前とは全然違って見える」

 とにかく子供時代の彼の無邪気さ——というよりは明らかに馬鹿で粗野な男子っぽい言動などはすっかり鳴りを潜め、いかにも落ち着いた佇まいの長身の青年に変貌していて、まずそれに私は驚いた。

「サークルとかは決めた?」
「まだ入るかどうかも決めてないよ」

 よく晴れた春の日のキャンパス。そうやって不意の再会とお互いの変化に驚き合う、そんな場面にちょうど声を掛けてきた先輩に勧誘されるがまま、私たちは何でだか二人揃って落語研究会に所属する事になってしまった。

「……ねえ、私たち何やってるんだろうね?」
「いまさら言ったって仕方ない。もう舞台の幕は上がってる」

 落語研究会では、なし崩し的に彼と漫才コンビを結成する事になり、私たちのコンビは「マイネカンプ」と名付けられた。二人とも第二外国語が独語だった事から思いついて、そこに深い意味はなかった。深い意味はなかったんだけれども、そのコンビ名に引っ張られるような芸風にはなっていった。

 ボケ役の彼はナチスの制服を着込んで厳めしくムッツリ黙り込み、ときどき急に興奮して何かをがなり立てるんだけど、それがすごい早口のドイツ語だから殆どの人は何を言っているのか分からない。でも日本語による私のツッコミからして、とんでもなく不謹慎な内容だって事は類推される——まあ大体そんな感じのスタイルだった。

「どーも! 毎度つまらないゲルマンな笑いをお届けする私たちは」
「Mein Kampf! Wir beide stehen hier, um euch, die minderwertigen Leute, basierend auf "Mein Kampf" zu indoktrinieren. Hören Sie also still zu. Mein Anführer ist...…」
「ちょっと、ちょっと、アンタいい加減にせんとゲッペルス! 地球の空洞にギュッと押し込むで!」

 そんな私たちのコンビ漫才は、吃驚する程にウケた。
 まずは学内の内輪イベントで、それから学外お笑いサークルの合同イベントでもぶっちぎりの優勝。すぐにプロの事務所からスカウトがきてトントン拍子にデビューが決まり、大した下積みもなくバラエティ番組にも頻繁に呼ばれるようになり、ネタの性質もあって大きな漫才コンテストでは優勝こそ逃すが確実に爪痕を残し——。

 とにかく、あれよあれよという間に人気芸人コンビとなった私たちのマイネカンプ。ところが、ある国家的イベントのイメージキャラ兼舞台演出として起用された事から、一気に風向きが変わった。

 マイネカンプのネタを「完全に不謹慎で不適切で人道的にも国際的にも大きな問題を孕んだもの」と糾弾するSNS投稿から火がつき、そこから面白いくらいに世論もひっくり返り、私たちは一斉に非難された。いきなりで本当に吃驚した。

 そして話はそれだけでは収まらなかった。

 平和の祭典における日本の漫才コンビ「マイネカンプ」の不謹慎ネタ問題を切っ掛けにユダヤ人秘密結社までもが動き出し、やがてイスラエル軍、中東諸国、アジア独裁国家、それからロスチャイルド家の地下深くに隠匿されていた吸血鬼の始祖、またそれに付随する神秘怪異や妖怪変化にモンスターの類、そして冷戦以前に端を発する宗教的かつ国家的陰謀なども蠢いて、それぞれ渦巻いて絡まりもつれ——。

 世界最終戦争が勃発した。

世界最終戦争ぽい黄昏

 大学の落語研究会に私たちを勧誘した先輩は実は爬虫類型エイリアンで騒動の裏で暗躍しており、それによって私と彼は何故か敵対陣営に分かれてしまい、むごたらしく容赦のない殺し合いを演じる羽目になった。

 ……そうして最終的に、地球は粉々に砕けたんだったね。

 砕けて粉々になる瞬間には自分たちも地球にいたから、地球と一緒に粉々になって死んで、だから粉々に砕かれる地球の姿を、私たちはこの目で見ることはできなかった。

「次にまたこんなふうになったら、そのときはサッサと月にでも逃れて、そこでゆっくり他人事みたいに眺めていたいものだね」
 私がそう言って「そうだね」と君が頷いたのは、ついさっきだったように思うんだけど、それで合ってたかな?

黄昏

「ちゃんと生のパンをミキサーで砕いたり卸し金かけたりして作ったパン粉はやっぱり違うわ」
「どうしたの、急に?」
「いや、ちょっと思い出したんや」
「あ、関西弁なつかしい」
「せやろ? 久しぶりに串カツか、何ぞ粉もんでも食いたいわ」
「ええね、粉もん。やっぱりタコ焼きかなあ?」
「でもタコもないやろ」
「そうやね。粉もお出汁もタコも、また全部用意せなあかんね」

 いつかの人生では私たちはごく普通の夫婦で、日本の関西地方で暮らした。夫婦二人でタコ焼きの屋台をやっていた事もある。それから串カツとかお好み焼きの店もやった気がする。売り物でも普段の食べ物でも、何だか粉ものが多かった。確か大阪って、そういう所だったように思う。

 それで私と君のどっちが夫で妻だったのか、もうかなり前の周回で、それすらも曖昧だ。でもずっと楽しかったって、曖昧なイメージだけが残っている。いつも貧乏で基本的にお金はなかったけど、不思議と食べるには困らなかった。何より、私と君はずっと一緒だった。だから幸福だったあの一生を、いまでもよく思い返す。

 あのときの人生で、君と私はちゃんと最後まで添い遂げたよね? それともやっぱり地球が粉々になっちゃうのが先だったっけ?

ボロ河内家

「これは一体どういう展開」
「さあ、分からない」
「最初に決めたプロット、もう完全に脱線して破綻してない?」
「それは、そういうものだから」
「三幕構成でちゃんと考えてたのに……。これ、どこらへんがミッドポイントになるの? 人物の葛藤は? テーマは? マクガフィンどこいった」
「だからそういうのは、実際の画とか人物の躍動とか描かれる瞬間の衝動で有機的に生成されて」
「いやいや物語なんだからさ、そこはちゃんと計画通りに」
「物語なんだからって、これが物語だとしたら、そんな事余計に考えなくて良くない?」
「すごい傲慢な意見」
結果として最終的に、物語に落ち着くんだよ
「だから、それを決めるのは誰? 読者? 編集者? それとも死んで滅び去る寸前の自分たちがそう思うの? メタ的な話?」

 またいつかの人生では、私と君とは雑誌連載マンガの原作者と作画担当のコンビになっていた。

 しかし今度はコンビ結成間もなくして創作と商業のバランスとか方向性、あとは元々の性格の不一致、それで早くも私たちは喧嘩別れしそうなムード。でもデビュー作からそれなりに売れていたし、とりあえず連載は落とせない。現実的に生活だってある。だからコンビは解消できない。それに来月は巻頭カラーと読み切りスピンオフ短編まであるし、あと担当の編集者も怖い。そんな状況に、私たちは陥っていた。

 そういったストレスが作品にも反映されたのだろう。最初はこう何か割とふわっとしたコンセプトで流行りの異世界転生の要素も取り入れつつも基本的には八十年代的な、ムーとかアトランティスといった失われた世界から生まれ変わってはまた巡り会い、永遠に宇宙的に戦い彷徨い続ける戦士と恋人たちのロマンあふれる作風……だったのに、どうしようもなく暗い方向にどうしても物語が走って行く。

 やがて原作と作画の自分たちは公私共にどうにもならない状態に陥り、やがてはお互いがお互いを、またそんな私と彼が存在するこの世界自体を憎んで呪うようになった。だから作中で何度も私たち自身を反映したキャラクターたちが殺し合って、世界だって何度も繰り返し滅ぼされた。

 しかし皮肉なことに、そういった鬱展開が大いにウケて私たちの漫画はますます売れて勢いが止まらない。やり手の担当編集者が主体となってメディアミックスも盛んに展開されて「伝説的な作品とその作者コンビ」だとか散々もてはやされもした。その結果、私たちは読者やファンやアンチたちの集合無意識なども際限なく無節操に取り込んでしまったように思われる。

 多分それが原因で、私か君のどちらか或いは両方が「自分の描いた物語や世界を現実化する能力もしくは呪われたギフト」のようなものを獲得してしまったんだろう。

 だから連載の最終回、何度も滅ぼされては復活してきた世界がやっぱりまた粉微塵に砕けて今度こそ終わり——そういう展開の原稿が完成した瞬間、本当に自分たちがいる地球が粉々に砕けちゃったんだよね……。

黄昏2

「それで、ここは死後の世界? それとも人類が皆一つに溶けて、その境目も分からなくなってる世界だっけ?」
「両方かな。とにかくどうも、そういう世界らしい」
「へえ、そりゃすごい。いつだったか、そんなアニメもやってたよね?」
「あー、あれね。見てないや」
「え、うっそ信じらんない。あれはもう必須の単位みたいな」
「そういう信者的な布教、マジでウザいから」
「その言い草、それこそ信じらんない。君は私のあれなわけでしょ?」
「あれって、あれの事?」
「そうだよ。分かってんじゃん、あれだよ」
「私からしたら、君の方があれかと思うけど」
「あーあ。私たちツインソウルなのに

 私の魂の片割れは、どうして君なのだろう。
 多元世界でループして、何度でも繰り返される圧倒的で根本的な惑星の破壊や死による終局。私と君は二人して、いつもそこに居合わせる。そこで何度でも繰り返し巡り会う、それはどうしてなんだろう。

「もう失敗ソウルだよ。これじゃ」
「それ、私の方でも思ってるから」
「……なんでこうなるかな」
「いやいや、言わせてもらえば、ほら、三つか四つ前くらいの人生で」
「あーあ、また古い話を持ち出す」

 私と君の境目も曖昧に溶け合う魂の世界で、それでも君と私はまた待ち合わせたように出会って、暫くこうして語らう。ときには喧嘩混じりのやり取りで、それもまたリピートやループの一つに含まれる。でもそうやっていれば束の間、いつも足りないパズルがすっかりはまり合って補完されたような感覚に包まれる。

 それでも私たちは、またここを出て行かなければならない。

トンネル出口

「どっちにしたって」
「生き直さなきゃならない」

 生まれ直す度、地球が何度も繰り返し砕けては粉微塵になってしまう。地球と私たちの統合が失調をきたす。どうせ最後には砕けるなら、もうさっさと全部粉になってしまえばいいと思う。粉々に砕ける地球は、無意識下の願望かもしれない。

 ……じゃあそうやって粉になって、また水か何かと混ぜ合わされて、あとは玉子の他に何か具も入れて、お好み焼きにでもする? それともタコ焼き?

 無間の絶望の中で聞こえる長閑な問いかけは、彼の声によるものであり、また私の声でもあった。

 ……うん、タコ焼きがええね。いい思い出の人生もあったもんな。タコだけはいつも原価高いんやけども。とりあえずカツブシと昆布でお出汁とらなあかんわ。そういえば、とん平焼きってのもあったね。……ああ、君は本当に粉もの好きなんだね。いや私もだけど。そうやっていつの間にか魂に刻まれた、ひどく庶民的な嗜好性を自覚する……って、なんやねん、それ。急に気取って、関西人バカにしとんのか。してへんしてへん。

「それで、あれは思い出したのかな」
「あれって?」
「給食の粉チーズ」
「……いや、やっぱり思い出せないよ」

 これからまた私たちは粉チーズみたいに粉微塵になって、たとえばグチャグチャした挽肉状の人間とか生命とか自我とか魂や夢や希望の成れの果てのごった煮料理の上にハラハラ振りかけられて、コクと旨味を付け足す役割でもするわけ? 

 あの日、学校の近くの駄菓子屋の前で、小さかった自分の手から地面に転げ落ちた所を白い運動靴で思わず踏んで砕いたキャベツ太郎みたいに、この地球はもうすぐまた砕けて粉々になってしまう。次にそうやって地球を踏み砕くのはやっぱり私かもしれないし、でも今度は君の番かも知れないし、他の全然関係ない何かなのかもって気がするよ。

 ようするに、どうでもいいんだ。
 地球と君と私が一緒に砕けて粉々になる。そうやってずっと繰り返し、私たちはまた会えるに違いないのだから。

キャベツ太郎と空

「明日、地球が粉々になっちゃうんだって」
「だから何?」
 それがもう何度目なのかも、私たちには分からない。

「Nein, gerade Tatsachen gibt es nicht, nur Interpretationen. Von "Wille zur Macht".」
 なるほど、また君は格好良い事言うね。急にドイツ語とか使うと、すごくインテリぽいよね。「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである」って、うんうん、私も本当にそう思う。でもそれニーチェの名言だよね。同じドイツ人ではあるけれども。総統はどうした?

「これじゃあマイネカンプ再結成の日はまだまだ遠そうだ」って笑い合いながら、私と君はオリンピック開会式のテレビ中継を眺めていた。ここは月の裏側。粉末状に砕かれる地球の多様性に思いを馳せる、それも永劫回帰の宵闇で。

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