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物語集

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石川美南『離れ島』より引用した短歌をプロットに物語を書きました。気ままにシリーズ化したい。
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愛憎の憎にかたむく酒宴にて胃に流れ入るソーダの話

 煌めきが、弾けて喉を焼くように、はりつく泡を呑み込む苦しみ。
 そう唱えて、制服纏う私の夏は過ぎ去った。汗とアイロンのりを混ぜたような、すえた匂い。残っていたのはそれだけだった。

「ねえ、夏には戻ってくるんでしょう?」

「まあ、そのつもりではいるけどさ。親も成人式くらいは出なさいってうるさいし」

 東京での暮らしにはだいぶ慣れた。今はもう人の波に押し流されずとも、新宿駅をまっすぐに歩くこと

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