「もともと8月はほとんど仕事をしないようにしてるんだけど、まじで遊んでばっかりなんです…..」とメンターY氏につぶやいたところ、「甘いわーー！！」とエアビンタをくらった。

そして地底から響くようなドスの効いた声で「おい….遊べよ……？ どえらい後悔するくらいこの夏は遊ぶんやで？ ええな？」と凄まれたので、反射的に「ヒィッ……は、はい！！」と返事をした。
そんなわけでわたしはこの夏、遊びに遊びたおしたのでした。テヘ。

かんくん（中1野球少年）の合宿の帯同にて長野県上田市のめっちゃすてきな宿泊施設にゆき、家族みんなで山中湖にある富士マリオット山中湖にお泊まりしてSUPしたりして、つい先日まで今度は八ヶ岳にある竹早山荘というところに旅友リカさんと遊びにいっていた。

どえらい後悔ってたぶん、自分の中に「時間的制限」「お金的制限」みたいなものがあって、いくらなんでも仕事しなさすぎだろうとか、いくらなんでもお金使いすぎだろう、とならないようにほどよいところでブレーキをかける自分を振り切っていくことなんだろう。
それはとても怖いことだけど、自分を観ている限りはそれは「意味のない怠惰な生活と散財」ではないことはたしかなわけで、今ほんとうにやるべきことなんだな、とわかっていたので、どこかやけっぱちで魂のおもむくままに夏を過ごしていた。

そしたら、人生でいちばん楽しい夏になった。
後悔なんてこれっぽっちもなかった。いや待て、来月のクレジットカードの請求を見たら後悔するのか…..？
でも、しないと思う。
というかおそらく、感動するのではないだろうか。払える自分に。払えた自分に。そして感謝するんじゃないだろうか。その分だけ、それ以上に受け取った、すばらしい瞬間の数々に。

＊

八ヶ岳にいってまで会いたかったのは、なみちゃん。

いつも謎に忙しくって、『不思議の国のアリス』に出てくるせわしないウサギのように「ああ忙しい、忙しい。大変だ、間に合わないよ。あっちに行ったらこっちにも行かなくっちゃ。遅刻だ遅刻だ！」とか言いながらせかせかと走り回っている。
「わたしの魂にね、そのアリスのウサギが入ってるんだって！あと、遊牧民！」となみちゃんはケラケラ笑って話していたが、びっくりするほどの納得感だった。

約1年ぶりくらいにあった彼女が、八ヶ岳という場所で別人のように変わって、生まれたての朝日のようにピカピカと光り輝いて「わたしはこう生きるの」とばかりにくっきりとした輪郭で存在しているのを見て、ほとんど泣きそうになってしまった。

昔からのあたたかさと優しさとシャープさはそのままに、「ただ生きるってこういうことなんだ」と、きっと八ヶ岳での出会いや森そのものが彼女にもたらしてくれた ”ほんとうに完全にすべてが癒えて、満ち足りた” 状態とが合わさって、生まれたての赤ちゃんのようでもあり1000年生きた菩薩のようでもある彼女の姿を見ながら「まじで統合ってこういうことだよな〜」と思った。

セミナーからもたらされるものじゃない。メソッドからもたらされるものじゃない。生きて、生きて、一歩一歩自分の足で歩んで扉を開いて、そうしたらまた次の扉に出会ってまた開いて…..っていうことそのものが、わたしたちをちゃんとあるべき場所に運んでいってくれるんだ。
それは、こんなにも確かなことで、こんなにも誰もに約束されている奇跡なんだ。

と思ったらもう、心配することがばかばかしくなってしまった。

これからのわたしたちに必要なのはきっと「心配」とか「がまん」じゃない。
「信じること」と「勇気」だ。
お金だけじゃない、この世界をめぐるなにもかもがきっと「心配」と「がまん」の世界にいると滞り、「信頼」と「勇気」の世界にいると流れ出す。

それを今回なみちゃんに、この夏の最後の最後に見せてもらったことが、とてもとてもありがたかった。心配しすぎるわたしにもやっとわかった。これでもかってほど、ちゃんと。

みんな知ってた？ 楽しんでもだいじょうぶだって。楽しんでもいいんだって。楽しんでも怖くないし、悪いことも起こらないし、だれからも攻撃されないって。

わたしは知らなかったんだ。
でもこれから知っていこうと思ってる。もっとね、本気でね。

ここにだけ本気でいこうと思ってる。
どう生きるかと聞かれたら、楽しく、美しく、イノセントに生きるんだ。