【お題】だまされる感覚について
ついに自分の脳みそでエッセイのテーマを考えられなくなりました。
これはお題箱からテーマをもらって思いつきの文章を書かせていただくという他力本願な企画です。
お題をくださった方、救いの手を差し伸べていただきありがとうございます。
お題
論
※ 今日は下品な話が含まれます ※
お題をいただきありがとうございます。不思議ですね。
まずは事象を図にしてみましょう。
さてこのメカニズムを、まずはよく聞く話になぞらえて考えてみます。世の中には肛門を「逆から失礼します」で性的興奮を覚える(暗喩)ことがあると聞きますから、今回もそれに近い現象なのでしょうか。
しかし、もしそうだとすると「便によって体内が圧迫されることで性的興奮にかかわる器官が刺激され、性的興奮を覚える」ことになります。
ということは便意があってから性的興奮がくるので因果が逆ですね。ウンコしてえなあ、と思ってからムラムラしてこなければなりません。
つまりこうです。
ではad-hocにですが、仮説を修正してみましょう。
便意というのは経験的に0~100%の連続値ではなく、ある一定量を境に「したい」「したくない」が決まるような性質があります。
ゆえに便意だと気づかないレベルではあるがたしかに便は静かに体内を圧迫しており、性的興奮を導いていたケースが想定されます。
こうですね。
これであれば最初の事象と合致します。これを仮説①:ウンコによって性的興奮が引き起こされている説としましょう。
さて、仮説はほかにもあるでしょうか。次に考えたいのは、コメントどおり「性的興奮によって便意が誘発される」という流れです。
しつこく図にすると、こうです。
これは妥当でしょうか。
まずは後者を考えてみましょう。大正製薬のコラムによると、腸の活動は副交感神経が優位になっているときに活発になるらしいです。
さらに性的興奮についても考えてみます。お題をいただいた方が男性か女性かはわかりかねますが、たとえば男性としましょう。
厚生労働省の資料によると、勃起は副交感神経を介して完成するらしいです。つまり副交感神経が優位であることが勃起には大切であるということですね(どうでもいいですけど勃起の動詞が「完成する」なの、面白くないですか?)
これは面白い現象です。性的興奮を象徴する勃起も、腸の活動も、ともに副交感神経によって活発になることがわかりました。
つまり仮説はこのように修正されます。
副交感神経の活性化にともない、まず性的興奮を感じます。それに遅れて腸の活動亢進が引き起こされており、便意を感じます。
実は性的興奮と便意のあいだには直接の関連はなく、裏にある「副交感神経の活性化」という見せかけの因果によってつながりがあるように感じているだけ、という仮説です。
これを仮説②:副交感神経の活性化により勃起と便意が同時に誘発されているだけ説としましょう。
いただいたお題について思索を深めると、2つの仮説にたどり着きました。
これのどちらが正しいか確かめるには、次にムラムラっときたタイミングで自分がリラックスした状態にあったかを確認してみてください。
リラックスしていないのにムラムラっときた場合は仮説①が有力です。
そうでない場合は肛門を自発的に刺激してみてください(なんてことを言っているんだ)。もしそれで性欲が誘起されなかったら、仮説②が有力です。
今日は「便意」「ウンコ」「勃起」というシモの話が盛りだくさんでしたね。
科学の発展にはこうした分野への洞察もとっても大事です。きれい事ばかりが科学ではないのです。
むしろみんなが着手しようとしない分野ほど、いまだ発見されていないことがたくさんある金の鉱脈。研究者の狙いどころといえるでしょう。
ということで、ぜひご自身の手でどちらの仮説が有力かを試してみてください。そして来年のイグノーベル賞の授与式でお会いしましょう。
~FIN~
こんな感じで、お題にたいして思いつきをつらつらと述べてみたいと思っています。どんなお題でも、文章じゃなくて単語ですらよいので、ぜひ投げてみてください。
👇 もしよかったらお題をください 👇
👆 単語を投げていただくだけでも歓迎です 👆
show your real emotion