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【読書】聖域を守れ。

図書館派は時に
イライラします。


凪良ゆうさんの
本が好きです。


表現が優しく柔らかなのに
社会問題をしっかり捉えている。

それで、
「汝、星のごとく」が読みたくて
図書館で予約したのが
昨年の7月。


現在、208人待ち。

どんだけ人気があるのさ!

じゃあ買えよ、筆者のために、って
言われそうですね。


ごめんなさい。

我が家は以前も言いましたが
日本語教育関係または
仕事に使うマーケティングやら
歴史やらの本で
雪崩が起きるので、

趣味の本は図書館で
借りたいのです。


その代わり良かった本は
記事にするので
お許しください。


なんてね、
私の記事にそれほど
影響力があるとは
思えませんが。


とにかく
「汝、星のごとく」が
読みたいけど
当面無理なので、

凪良ゆうさんの本で
順番待ちなしに
借りられる本を適当に
借りました。


最初から泣いて
私にとって外出先では
読めない本でした。


涙がたくさん出るけれど
何故かあたたかい。
不安なく終わるのかと言われれば
そうじゃない。
何度も考えさせられる。
思考がぐるぐると回る。


この本を読みました。

「神さまのビオトープ」凪良ゆう


凪良ゆうさんの本は
こちらが大好き。

テーマはこの本↑と同じです。

多様性と、異質な人を
排除しようとする人々。


題名のつけ方が秀逸です。

ビオトープ。
生態系の多様性を維持できる場所。


右手で誰かを傷つけて、
左手を別の誰かに傷つけられている。

「排除する方」が「される方」になって
その反対もある。

知らないうちに
好意のつもりで
誰かを傷つけている。

偉そうなことを言ったって
私だって誰かを無意識に攻撃し、
それに気づかないまま
過ごしているのかもしれない。

それならどうしたら良いのだろう。


なんでもかんでも
白黒つけなくてもいいのに。

そう、
はっきりしない面を
徹底追求しようとすると
時に人を傷つけることになる。


わたしと鹿野くんの恋も、
私と鹿野くんがよければそれでいい。
そう信じて生きている。
なのに心の底では、いつも誰かに
肯定されたがっている。(中略)
わたしは弱くて、それをどうしようもできない。

自分が何かのマイノリティだと、
異質だと、
気づいたとき、
こんな風に思うのは
誰だって同じじゃないでしょうか。



秘密を持ったまま生きよう、または
告白しようと決意しても、
それでも尚、いつまでも
揺れ続ける。


そんなふうに胸にひっそりと
秘密を抱えながら、
みんなスーパーで平然と
野菜や魚を選んだり、
レジを打ったり、
通勤電車に揺られたりしているのだ。


通奏低音のように絶えず流れる
不安を聴きながら、
今夜も、明日も、明後日も、
わたしも、みんなも、
秘密と決意に満ちた暮らしを
守っていけますように。


誰だって人に言えない秘密がある。

それならせめて
簡単に人をジャッジしないように。

曖昧な部分に、余白に、
踏み込まないように。



秘密なんて誰にでもありますよね。


私は心臓病持ちで
重度の喘息患者で
おまけにメヌエール病も持っている。


USCB(ウルトラスーパー超絶美女)は
自称だし、

多分お休み中の霊感持ち。


それをnoteでは
惜しげもなく披露しているけど、


現実世界では
心臓病のことも
霊感のことも
滅多に言わないどころか、

喘息のことだって
必要無ければ口にしません。



単に話題に上がらない
だけのことが多いですし、

比較的ペラペラと身の上を
話してしまう方ですが、


霊感のことはね、
引く方も多いので
noteの記事を読んでいる方からすれば
びっくりするほど言いません。


そんなものですよね。


秘密のあるまま
誰だって
聖域を侵されることなく
平穏に生きていられますように。

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