ノラミオ

編集ライター+デュアラー。蝶の飼育とピアノが趣味。箱根で築50年超のヴィンテージマンシ…

ノラミオ

編集ライター+デュアラー。蝶の飼育とピアノが趣味。箱根で築50年超のヴィンテージマンションを購入。2拠点生活はじめました。

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東京から、箱根に逃亡

気がつけば、だんだん東京が苦しくなっていた。 東京は人が多い。とびかう情報も多い。 なにより、向上心が強い人たちが集まる街だから、 夜昼眠らぬ喧騒のなか、勝ちたい人たちが集い、 高いところをめざす、そんなゲームが繰り広げられている。 ゲームが得意だと思っていた時期もあった。 勝つことが楽しかったこともあった。 だけど、最近は、まったくゲームにときめかないし、 ノイズがうるさくて、心がざわざわするばかり。  喧騒から遠く離れて、できるだけ家にひきこもり、 原稿を書き、アゲハ

    • すすめばすすむほど私は単純になる

      すすめばすすむほど私は単純になる 目は星のようだとか 太宰治の小説の冒頭に、こんなフレーズがあった 記憶ちがいだったかもしれない ふと頭に浮かんだから、呪文のようにとなえてる 目は星のようだとか 星は埃のようだとか 月はコインのようだとか 森は墓場のようだとか 小鹿は天使のようだとか  森が美しいのは、ニンゲンのものではないから 都会が醜いのは、ニンゲンが作ったものだから 多くの街は、傲慢な下心で構成されていて 人は、それを「目的」と語る 効率よく合理的に目的を果たすキ

      • こーたくんのこと

        こーたくんが、この世の中からいなくなってしまった。 渥美清に似た四角い顔で、「厚かましく図太いと書いてこーたです!」って 自己紹介してくれたのが、かれこれ35年前。 東京に出てきた関西人が集まり、目黒の寄生虫博物館を見学に行くという、 ニッチな企画で、すぐに仲良くなったのが、こーたくんだった。 子どものころから、ずっとハミダシっ子で、母に愛されたことがない。 だから、人気者になりたい。「わたし女優になるの!」って言ってたのを、 今でも、よーく覚えてる。 能天気なわたしは

        • 下を向いて歩く

          お散歩でも、ハイキングでも、旅先でも、わたしは下を向いて歩く。 きれいな景色や、空の色、まちの灯りにも心惹かれるけれど、 足元に息づく、小さきものたちが、何よりも好き。 道端に咲く草花はもちろん、雨上がりには菌類やキノコ、 昆虫やカタツムリ、カエルにカナヘビやトカゲ、 葉っぱに潜む幼虫や卵も忘れちゃいけない。 下ばかり向いて歩いているので、 そんな小さきものたちを発見するのがじょうずになったよ。 ちょっとした自慢。

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