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息子たち・・・頑張って生きてるよね 親ばかだけどどこまでも応援したい

昨日の投稿は、上の息子が2年前に起業してオーガニックシャンプーの販売を始め、今度はコンディショナーと一緒に販売するのでクラウドファンディングに掲載したことをお伝えしました。

うちは、二人の息子がいます。上の息子は脳動静脈奇形という病気があり、発見は9歳でした。交通事故に遭い、そこで見つかったのです。
それを知ってからの日々は「今までは当たり前に明日が来る」と信じて疑うことがなかった日々が一転して「明日が来ないかもしれない」という恐怖を抱えて生きることになりました。
それから治療の日々が始まりました。
ですが、中学1年生の時大出血(脳出血)を起こし、生きるか死ぬかを経験します。後遺症らしい症状もなくおよそ1年学校を休み(ぼちぼち行ってましたが・・・)ようやくまともに復活したのは出血から11か月経っていました。治療の甲斐があって、高校入学の時は完治と言われ、ほっとしたのです。

彼は自分の病気のせいか、子供のころから病院通いが多かったので医者になりたいと医学部を受験します。3浪になりもう最後だと思っていた年のGWに再発そしてそれは脳出血で発症しました。それから半年は頭が使えないような日々だったと本人は言います。ぎりぎりのところから、なんとか回復したのか大学に合格しました。そして張り切って通い始めた7月に大学で脳出血を起こします。当然1年生の科目は再試験をしてもらいましたがほとんどの科目を落としました。

本人は、大人になってからの脳出血がどれほど脳に影響があるかを再認識したといいます。数字を覚える事、計算すること、そして論文を書くこと全て得意だと思っていたことが出来ないといいました。覚えることもできない。


脳動静脈奇形という病気は脳の血管がこんがらがってぐちゃぐちゃに診えます。MRIでもCTでも・・・なので血流が滞るため負荷のかかる静脈が切れるわけです。彼の病巣は脳の中心にあり、記憶領域の海馬と脳梁をまたぐような巨大なものでした。手術はできない・・・やれても命を救うだけになると言われたことは忘れません。

ガンマナイフ治療を行い、手術をしないで今に至ります。そして昨年ようやく「完治」といわれたところです。脳出血の回数は6回です。
中心部にあるため奇跡的に身体的な機能に問題が出なかったといわれています。
ですが、本人にとってはやはりダメージは大きく回復までには半年はかかるといいます。

下の息子はお兄ちゃんが危機的な状況の時、必ずそばにいました。私は仕事をしていたので、「お兄ちゃんが大変!!」と電話がかかってきた来た日のことを忘れません。どれほど怖くて、心配だったでしょうか。
そうやって互いをいつも支え合う兄弟に成長しました。とても仲の良い兄弟です。
そんな二人が相談しながら、「とにかくママの作ったものを世の中に出そうよ!」と動き出してしまったようです。
お陰様で、最初の販売は完売しました。

さて、次は本気でやるかどうか・・・と突き付けられたようです

大学の大先輩の社長さんたちのアドヴァイスを受けたり大学の先生の応援を頂いたりして計画をしたようです。そして川崎市のスタートアップ支援事業に申し込みました。資金調達です。でも大学生にはできないといわれたのですが、何度も話に行き、ついに融資を受けることが出来ました。
その時周囲の大人の皆さんに言われたことが「本気で続ける気があるのか」そして「続けるのであれば継続と我慢が大事だ」と教えられたようです。

彼の本気度を試すように、色々な問題を突き付けられました。正直言って、この一連の出来事で彼は大人になったと思います。

親ばかだと思いながらこれを書いています。

彼の苦難の成長過程を思うと、よく頑張っていると褒めてあげたい。
この病気との闘いの日々、そして成長の日々をブログに綴ってきました。

「脳動静脈奇形の息子を持つ母の日記」というベタなタイトルです。
ここでのアクセスは約7万・・・それだけこの病気が多いということでしょう。もうひとつのHPは「脳動静脈奇形の患者の会」というのがあります。
これは治療してくださった主治医の先生が提供してくれました。どちらからもメールを頂きます。「この病気だと診断されました」、「出血してわかりました」など・・・そしてできる限りの知識を以て対応させていただきました。また治療された方や完治された方が、この会に入って同じ病気の人たちに情報提供したい、何か力になれればとメールを頂きます。
私は細々と続けていますがやっていてよかったと思います。

多くの方の善意を感じるからです。そして友達もできました。

この病気で苦しむ人たちに勇気をもってもらいたいね。と息子たちと話をしてきました。彼らは病気だけでなく、災害など多くの人が困難に合うことに心を痛め何とかしないとと思いを話してくれます。

気持ちだけじゃ何もできないからみんなメールをくれるんだよ。何かしたい。って。

ありがたいことだと思います。そしてこんな嫌な事件が多く起こる時代ですが、「人はそれでも温かく素敵です」と声を大にして言いたい。

そう・・・すてたものじゃない

誰かのためだけにかんばっているわけじゃないし、自分のためだけに頑張っているわけじゃない。それでも誰かが喜んでくれるなら頑張る甲斐はあると思います。

人は誰かを幸せにするために生まれてきた。

そう息子たちに話してきました。「君たちは最高の幸せをくれたよ」って。
だからどんなことも応援したい。


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