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選択するということ

休みの日にマニキュアを塗った。
好きな青色の上に、好きな人からもらった青いラメを重ねる。
勝った。
何にかは分からないけれど、その瞬間確かに思った。
「優勝」なんて表現をよく見聞きするけれど、こんな気持ちなのだろうか。

渋谷の街を歩きながら、手に握ったiPhoneがふと目に入る。
私が選んだ薄いパープルのiPhone。
透明なケースの内側には、大好きなkeisuke kandaとrurumu:のタグ、ラメのマニキュアをくれた人が描いてくれた可愛い動物さんたちの絵。
そこに今日塗ったばかりの爪の色が、何の違和感もなく馴染む。
ああ、私が選んだものは私に馴染むようにできているんだ。
顔を上げる。
百貨店の窓に反射しているのは、keisuke kandaのニットとthe virgin maryのブラウスを着たピンク色の髪の毛の自分。
馴染んで当たり前だと妙に納得した。
だって全て私が選んだ好きなものだ。
選択するということは、自分を作ること。

深い青緑色の入浴剤を入れたバスタブに浸かりながらこの文章を書いている。
お風呂から上がったら、水色のベットシーツにくるまってネトフリでクイーンズ・ギャンビットを見よう。

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