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鎌倉ほのぼの散歩 一番札所「杉本寺」

 空ちゃんとの待ち合わせは電車の中でした。

 現地に着く前に電車の中で話し合おう、と話したわけではないのですが、まだ最初の行先しか明確ではなかったので、暗黙の了解で「じゃあ早めの〇時〇分の電車に乗るね」「了解ラジャー。一番前に乗りま~す」みたいな感じでした。

 お天気は上々。幸先のよいスタートです。

 朝早いので東京行きとは反対方面の車内はガラガラでした。空ちゃんはなんと「短時間で効率よく回らなきゃいけない、と思って、大雑把だけど考えて来たよ」と、今日のルートのシュミレーションをノートに書いてきてくれていました!

 さすがです!

 いや、全然大雑把じゃないし。大雑把と言うなら私だし。言い出しっぺの私は恥ずかしながら「まあ、道々ルートを決めれば大丈夫でしょう」と思っておりました。性格の差が出ます。

 しかも空ちゃん「よりみちノート」を持っています。

 関東圏で発行されている『OZmagazine / オズマガジン』。そこから出ている旅の計画ノートです。しっかり丁寧に書いてある空ちゃんのノートを掲載したいところですがそれは個人情報。笑

 そんなわけで、当然のことながら空ちゃんの計画でGO!ということになりました。

 第一日目の行程は、一番札所「杉本寺」と、十番「報国寺」、九番「浄妙寺」。行けたら八番「明王院」まで足を延ばそう、という計画です。

 地図を載せたいと思いましたが、すみません。私のPCスキルではそこまでできなかったので、いずれスキル向上したあかつきには載せてみたいと思います。

 さて、鎌倉駅に到着。おもむろにバス乗り場に向かったのですが、何番バスに乗ればいいかがまず難関でした。鎌倉のバス交通は発達していてどこへでもバスで行くことができますが、行先を間違えると時間のロスが甚だしいので、そこは慎重に。

 各ガイドブックには意外と「鎌倉駅から〇分」くらいの記述が多く、何番バス乗り場、までは書いていないことが多いです。最近は、サイトにもアクセス方法が書いてあるところが増えました。が。

「鎌23」鎌倉霊園正門前/「鎌24」金沢八景行/京急4番乗り場/京急5番乗り場

 と、意外と記述がバラバラで混乱します。

 この時も、空ちゃんは5番乗り場、と調べてくれたのですが、リーフレットなどには4番と書いてあったりして、戸惑いました。

 要は同じバス停を通る違う路線なのですが、少々混乱した私たちは、まずは観光案内所でバス地図をゲットすることにしました。しかしバス地図と言う独立したものは観光案内には無く、断念。

 最初はふたりともちょっと緊張していたのと、まあ多少なりとも地元(というほど近くは無い。笑)なのでバス乗り場に行けばすぐわかるだろうとちょっと高を括っていたんですね。笑。結局は、バス乗り場を回って、バスの運転手さんに確認しました(確実)。

 バス停は「杉本観音」。鎌倉駅からは10分ほどです。平日の昼間なのでお寺に向かう人が少ないのか、地元の人たちに交じって乗車し、結局降りたのは私たち二人だけ。

 ほぼ山に近い静かな場所で、これはひとりだったら「本当にここであっているのか?」と迷いそうです。観音参りはひとりであっても弘法大師様と一緒という意味で「同行二人」と言いますが、やはり、ひとりよりふたり。心強さが違います。

 この静けさ。さすが、古刹。

 一番札所の「杉本寺(すぎもとでら)」

 天平6年(734年)に行基が開いた鎌倉最古のお寺だそうです。天平って、相当古いですよ。奈良時代です!日本に仏教が入ってきたのが500年代半ばなので、まだ入ってきたて200年ほどのホヤホヤの時代に建てられたようです。東大寺の大仏様の開眼が752年。行基はその鋳造を手伝って750年を迎える前に亡くなっていますから、その前です!行基さんが弾圧されていた時代でしょう。こんな東国にまで当時、足を運んでいたとは驚きです。

 実はこうした行基開祖のお寺は日本国中にあって、畿内の確かなお寺の他は、ほとんどが追慕による伝承なのだそうです。が、いいのです。どちらにしろ、民衆に仏教を広めることを禁じられていた時代に、身分に分け隔てなく仏教を広めようとし、公共事業をした行基さんへの尊敬と仏教への熱い思いから開かれたのに違いありません。

 苔むした石段と十一面観音様が有名、とガイドブックにはありました。

 苔の石段は趣があり、空気がしっとりしていて、緑に包まれていると心が洗われるようでした。

 そして、お参り。ぶっちゃけ大変念入りに行いました。笑

 「観音様参り」というのは、観音様へのお参りがメインイベントなのですが、「御朱印ガール」たちの中にはお参りそっちのけでスタンプラリーのようにお寺を回ったり、お参りをしてから御朱印、というルールも守れない人もいるということで、実は回ったお寺の中には、そのことを嘆く住職さんもいらっしゃいました。

 私は動機が動機ですので、毎回毎回、相当真剣に祈っていました。もうそれしかできることがなかったので、ルフィの回復を願うボン・クレーのように必死に祈りました。

 よぉし相当、長く、力強く祈ったぞ!と思い、ふと隣を見ると、昔から信心深い空ちゃんは静かな佇まいで祈っていました。いつもそうでした。

 一番最初のお寺なので、階段に疲れは感じませんでした。御朱印をいただく段になって勝手がわからず、手間取ってモタモタしてしまいましたが、無事いただくことができました。

 一番札所では「発願」の印をいただくことができます。願掛けの旅の、出発の印です。

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 とにかく静かだった「杉本寺」。ここが私たちのスタート地点です。

 ※写真は基本的に自分たちが撮影したもの(といってもこれも空ちゃんの方が上手だし、いっぱい撮ってくれていた…)、御朱印はいただいてきた御朱印です。全体的にちょっとクリアじゃないかもしれませんがそこはどうかお許しください。

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