別れの作法

どんなことであれ一度決心して始めたことにケリをつける、クローズさせるのにはそれなりのプロセスを経なければならない。

もちろん、なんとなく自然に終わってしまうということもあるだろうけど、自分ひとりでなく他の人と一緒に始めたものに関してはそのようにはいかないことが多いのではないだろうか。

作法と言うほどのことではないかもしれないが、相手の状況を思いやるということはすごく大切なことのような気がする。

円満にあるいはクールにことが進めば良いけれど、別れの際はどうしても感情的になって、もう二度と顔も見たくないとか、派手な喧嘩になる場合もあるかもしれない。でも、万が一そのようになったとしても、ほんの少しだけでも相手の立場に立ってみること。

綺麗事や道徳みたいなことを言っているのでない。

視点が自分の側だけに固定されると、別れのときに発生する怒りや憎しみ、悲しみや寂しさなど重い感情が増幅しやすくなる。それは自らを拘束しそのあとの動きを鈍くする。

それにひとつ別れがあったあとは必ず(と言っていいほど)新しい出会いがあるものだが、そのことにも気づきにくい。

つまり相手の視点に立つことや相手への思いやりというのは、視点を多彩にし、自己を客観視することにつながる。結果、思いがけなく広い視野を持つことにもなるかもしれない。

相手のことを思いやるというのは、実は自分のためなのだと思う。

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