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せいかつの軌跡(32)

ライブの翌日、近くの山へ散歩に出かけた。

子どもたちは自転車に乗ってスイスイ走る。立ち止まってガマズミをつまみ食いしては、「酸っぱい〜」と言って吐き出すパターンを何度も繰り返した。

登り坂で自転車を隅に置き、紅葉した落ち葉の道を歩いた。イケてると思う葉っぱを拾い、「葉っぱじゃんけん」をした。トモシは漂ってきた銀杏の匂いを「クサイ、クサイ」と言って騒いだ。

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あっという間に時間が過ぎ、お昼の音楽が鳴る。持ってきた番茶と梨をおやつにした。お茶を哲の作った竹のコップに注ぐと立ち昇る、竹の爽やかな香り。早く家に帰って、コレで日本酒が呑みたいと思った。

帰宅して時計を見ると、13時過ぎ。三時間以上も散歩していたことに気づく。まだ外で遊びたい!と言う子どもたち。彼らの体力は底ナシなのか。お昼に昨日のカレーとオムレツを食べた。

夕方、トモシのドラム演奏が始まった。子ども用のドラムを力一杯叩く表情は、ものすごく真剣。バンバンドカドカ、全力のプレイ。突然それをピタッと止めて、一言。

「うーーん、、これが、ジャズ。ほらカカ、歌って?」

レベルの高すぎるお誘い。

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