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食品ロスにつながる賞味期限のラベル表示はもういらない! 英国のスーパーの取り組み 

英国では近年、食品ロス削減の取り組みの一環として、スーパー・小売大手が相次いで生鮮食品の賞味期限の表示を廃止しています。たとえば:

・小売業「マークス・アンド・スペンサー(M&S)」は2022年7月、300品目以上の果物や野菜の賞味期限を表示しないと発表。同社製品の85%に相当する。

・スーパー「セインズベリー」は2022年8月、すでに賞味期限ラベルをなくしたバナナやリンゴなど1,500品目に加えて、ナシやトマトなど276品目の包装に賞味期限の表示を削除すると発表した。

・スーパー「ウェイトローズ」は2022年8月、野菜や柑橘系果物など約500品目の生鮮食品の賞味期限の表示をやめると発表した。

では、どうして賞味期限表示の廃止が食品ロス削減につながるのでしょうか?

英国のスーパーなどでは自主的に、生鮮食品に「賞味期限」を表示してきました。しかし顧客が「賞味期限」を「消費期限」と勘違いし、賞味期限が過ぎたものを捨ててしまうことが多いとわかり、食べても大丈夫な状態かを顧客自身に判断してもらうことにしたのです。

上記3社はいずれも、英国の環境NGO「廃棄物・資源アクションプログラム(WRAP)」と協力し、食品ロス削減に取り組んでいます。WRAPによると、英国の家庭から出る食品廃棄物は毎年660万トンに上り、その4分3は食べられるものです。ポテトとリンゴ、キュウリ、ブロッコリーの賞味期限の表示をなくすことで、年間約5万トンが廃棄されずに済むと見込まれています。

日本では生鮮野菜・果物への賞味期限の表示はありませんが、他にも賞味期限の表示をなくすことで防げるフードロスがあるかもしれません。

(佐々 とも)

幸せ研ニュースより
https://www.ishes.org/happy_news/2023/hpy_id003145.html

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