枝廣淳子

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最近の記事

ブルーファイナンスの最新動向を知る!ブルーカーボン・ネットワーク・セミナーのご案内

ブルーカーボン・ネットワークのサイトより、 モントレーベイ水族館:ラッコの増加がケルプの森の劣化を防ぐという研究発表 https://bluecarbon.jp/initiatives/002635.html 100万トンのブルーカーボン・クレジット×20年、画期的な契約を締結 https://bluecarbon.jp/initiatives/002626.html などなど、世界各地でブルーカーボンの取り組みが広がっています。 https://bluecarbon.

    • 大気中のCO2を除去するために

      日本と世界のCO2除去クレジットの動向をお伝えしたく、配信した炭化ニュースレターをお届けします。 炭化ニュースレターの登録はこちらから。ご興味がある方は、ぜひこれからも内外の情報を受け取っていただけたらと思います。 https://www.mirai-biochar.net/mailmag     【炭化ニュースレター】 from 未来炭化ユニット     No. 4 (2024.04.02) 炭化やバイオ炭、未来炭化ユニット(製炭炉)にご関心を寄せて下さっているみな

      • メンタルモデルと東洋思想

        表面的な出来事だけを見て反応するのではなく、出来事は「氷山の一角」なので、その下にある構造を見ていこう、という考え方が「システム思考」です。 「これは問題だ!」と思っても、よく見ると、それは「問題の症状」に過ぎず、本当の問題はもっと深いところで複雑なつながりがつくり出す構造そのものにあることもよくあります。 それに気づかず、「これは問題だ! 手を打て!」とやってしまうと、いわゆる「対症療法」に終わってしまい、問題は解決しない、または別の問題が起きたりします。 システム思

        • 物事を見る枠組み「D-S-R」が役に立つ!

          さまざまな情報が、それこそ洪水のように入ってくるようになりましたが、断片的で出来事レベルの情報であることが多く、混乱してしまうこともあるかもしれません。 さまざまな情報に溺れることなく、その本質をつかむためには、情報を位置づける「枠組み」があるとラクです。「D−S−R」というひとつの「見方」を紹介しましょう。 環境問題に限らず、何であっても世の中や世界は、ある「原動力」に動かされた結果の「状態」があり、その状態を正すための「対応」がとられる、というシンプルな図式で見ること

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          海で海の恵みをいただきながら海について考え、海と遊ぶ1日を!

          あっという間に3月になりましたね。まだ寒い日もありますが、日差しも風も春の香りがしますね。 子どもたちにとって、春といえば、春休み! 29歳以下のユースのみなさん、スペシャルな春休みの1日を海で楽しみませんか?  魚市場の社長さんから海の様子を聞き、新鮮なお刺身に舌鼓を打ち、SDGsの海の目標について学び、実際にビーチにでて活動します。まさに五感をフル回転しての楽しい1日をどうぞ!  子どもたちは無料で、小学生の親御さんは1000円の昼食代で参加できます。 ~~~~~

          海で海の恵みをいただきながら海について考え、海と遊ぶ1日を!

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(後編)

          岩波書店の『世界』(2023年12月号)に掲載された「脱成長」論考の後半です。 前半は、こちらにあります。 https://note.com/mirai_wo_tukuru/n/na6eed4a01f9b 少し長いですが、どんどんと環境問題が悪化していく問題の「根っこ」について考えてみませんか。 ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~ ○「脱成長」論の広がり 『成長の限界』が出された1972年、フランスの社会哲学者アンドレ・ゴルツが「デ

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(後編)

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(前編)

          岩波書店の『世界』(2023年12月号)に、「脱成長」論考を掲載してもらいました。許可を得て、2回に分けて内容をお伝えします。少し長いですが、どんどんと環境問題が悪化していく問題の「根っこ」について考えてみませんか。 ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~ グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(前編) ○「経済成長」再考の動き   気候変動の分野ではお馴染みの「IPCC」(気候変動に関する政府間パネル)は、各国政

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(前編)

          「問いを立てる力」を鍛えよう

          私の主宰する幸せ経済社会研究所、略して「幸せ研」では、毎月オンラインの読書会を行っています。3月は梶谷真司氏の『問うとはどういうことか』を、課題書に取り上げます。 私は企業研修でも自己成長のためにも、「問いを立てる力」の重要性を説いています。人は「問われてはじめて考え始める」性質をもっているため、「問うこと」は大変重要なのです。 そして、「問う」ためには、いったん、それまでの考えを手放したり、置いておく必要があります。ここでも「ネガティブ・ケイパビリティ」が大事になってき

          「問いを立てる力」を鍛えよう

          「ビジネス成功の秘訣は、プラネタリー・バウンダリーを受け入れること」

          Copyright Stockholm Resilience Centre All Rights Reserved. 翻訳:幸せ経済社会研究所 2月26~28日開催の「上勝町SDGsツアー」、満席になっていたのですが、やむを得ない事情でのキャンセルが出たため、残席があります。もしよろしければ、めったにない機会、ご一緒にいかがですか? https://www.guardiantour.com/kamikatsuchoutour いまは千歳空港から羽田空港への飛行機の機内です

          「ビジネス成功の秘訣は、プラネタリー・バウンダリーを受け入れること」

          日本の食品ロス、問題はどこにある? その取り組みは?

          Image by Foerster Some Rights Reserved. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Recovering_wasted_food.JPG 先日、幸せ経済社会研究所から、世界に向けて、日本の食品ロスについての英語ニュースレターを出しました。 https://www.ishes.org/cgi-bin/acmailer3/backnumber.cgi?id=20231124 その日本語版をお伝えします

          日本の食品ロス、問題はどこにある? その取り組みは?

          食品ロスにつながる賞味期限のラベル表示はもういらない! 英国のスーパーの取り組み 

          英国では近年、食品ロス削減の取り組みの一環として、スーパー・小売大手が相次いで生鮮食品の賞味期限の表示を廃止しています。たとえば: ・小売業「マークス・アンド・スペンサー(M&S)」は2022年7月、300品目以上の果物や野菜の賞味期限を表示しないと発表。同社製品の85%に相当する。 ・スーパー「セインズベリー」は2022年8月、すでに賞味期限ラベルをなくしたバナナやリンゴなど1,500品目に加えて、ナシやトマトなど276品目の包装に賞味期限の表示を削除すると発表した。

          食品ロスにつながる賞味期限のラベル表示はもういらない! 英国のスーパーの取り組み 

          「2023年を振り返って~持続可能性に関わるアンケート」の結果のご報告

          昨年末から新年にかけて、ご協力をお願いした「2023年を振り返って~持続可能性に関わるアンケート」の結果をまとめてもらいましたので、お伝えします。 ~~~~~~~~~~~~~ここからご報告~~~~~~~~~~~~~~~ (1)2023年を振り返って、以下のそれぞれについて、どのように感じていますか?それぞれ選び、そう思った理由をいくつでも挙げてください。 a.地球環境 変わらない:2% 少し悪化した:15% 悪化した:83% ○「悪化した・少し悪化した」と思う理由 地

          「2023年を振り返って~持続可能性に関わるアンケート」の結果のご報告

          ロンドン市:車の超低排出ゾーンを市内全域に拡大

          交通分野からのCO2や有害物質の排出をどう減らすか、なくすかは、大きな課題です。英国のロンドンなどでは、経済的なインセンティブを盛り込んだ対策で効果を上げています。紹介しましょう。 ロンドン市は「超低排出ゾーン(ULEZ)」を、2023年8月29日からロンドン全域に広げました。この制度により、排出基準を満たしていない車両がロンドン市内を通行すると、1日12.5ポンド(約2,000円)を支払う義務が課されます。 ロンドン市では、世界初となるULEZ制度が2019年にスタート

          ロンドン市:車の超低排出ゾーンを市内全域に拡大

          ゆっくり・じっくりと読み、考え、対話しながら、自分なりの死生観を形成する

          2024年2~7月、月1回90分ずつ、自分なりの死生観を考えてみる時間を持とうと思います。よろしかったらぜひご一緒に。 だれもが避けることのできない「死」をどのように考えるか(死生観)は、それぞれの人が独自に持つものです。 言うまでもなく、「正しい死生観」や「間違った死生観」、「良い死生観」や「悪い死生観」があるわけではありません。 また、死生観は固定的なものではなく、移ろい変わっていくものだと思います。それぞれの年齢によって、またいろいろな状況や出来事によって。 し

          ゆっくり・じっくりと読み、考え、対話しながら、自分なりの死生観を形成する

          プラスチックに関する条約ができます

          (Image by ぷぅ.https://www.photo-ac.com/main/detail/4095905) 温暖化に対するパリ協定はよく知られていますが、プラスチック問題についても国際条約の準備が進められていることをご存じですか。 2022年2~3月に開催された第5回国連環境総会で、海洋プラスチック汚染をはじめとするプラスチック汚染対策に関する法的拘束力のある国際文書(条約)を議論するための政府間交渉委員会を立ち上げることが決議されました。2023年9月には条文

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          米国にはペットショップでペットの販売を禁止する法律があります

          「パピーミル(puppy mill)」という言葉を聞いたことがありますか?  これは「子犬工場」を意味し、ペットショップで販売するために動物を劣悪な衛生環境で量産する悪徳ブリーダーのことを指します。米国の動物虐待防止協会(ASPCA)は、全米最大のパピーミル市場の一つにニューヨーク州を挙げています。 そのニューヨーク州では2022年12月15日、キャシー・ホークル知事が州内のペットショップでイヌやネコ、ウサギの販売を禁止する法案に署名し、法律が成立しました。新法は2024

          米国にはペットショップでペットの販売を禁止する法律があります