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欲張らないで、あるものを大切にいただく〜『食品ロス』のために、一人一人ができること〜

こんにちは、サークルメンバーのミチです。

miraiサークルでは、いろいろな環境問題や、
社会問題について話をする機会があります。

その中でも私は、「食品ロス」について関心があり、今回は、そのことについて書かせていただいたいと思います。

もともと飲食店での経験が多く、今まで、パン屋、ケーキ屋、パン工場、レストラン等で働いてきました。

食べ残しや、売れ残りなど、まだ食べられるものを捨てなければならないのは、作り手としては、とても苦しかったです。

しかし、最初はとても苦しかったはずが、毎日毎日捨てていると、だんだんとそれが当たり前になり、忙しさに忙殺されると、捨てることに躊躇がなくなっていったのも、今思えば怖いことだなと思います。

しかし、環境問題について、勉強するようになり、今まで当たり前に使っていた、バターや生クリーム、牛乳などの乳製品、また小麦粉やチョコレート、リキュールなど多くの輸入品などは、環境負担が大きく、その背景には、たくさんの社会問題もあるのだと知りました。

また、大手メーカーのパン工場では、
規格外品や、ちいさな黒い点(食べても問題ないような焦げみたいなもの)がついているものは、躊躇なくゴミ袋に入れられ、すぐにゴミ捨て場へ持って行かれてしまいます。

レーンの上には、大量のパンが休むことなく流れ続け、それをひたすら検品し、次のレーンへと流し続ける作業をしていると、だんだんと感情がなくなり、自分がロボットのようになっていく気がしました。

知らなかったとはいえ、今までたくさんのものをゴミ箱に捨てていたのだと知り、全然サステナブルじゃないなと感じました。

しかも、その裏では、食べられない方もたくさんいるのに…と、やるせない気持ちでいっぱいになります。

そんな時、こちらの記事をみつけました。

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「”賞味期限”から解放されよう」

https://telling.asahi.com/article/14603960

食品ロス問題ジャーナリスト井出留美さんは、
そもそも「食品ロス」は何が問題なのかについて、このようにおっしゃっています。

 大きく分けて経済環境社会の3つの軸で問題があると思います。1つ目の経済ですが、FAO(国連食糧農業機関)駐日連絡事務所長だったチャールズ・ボリコ氏は、世界で食品ロスによって2.6兆ドル、日本円で285兆円の経済的損失があるとおっしゃいました。円安が進む今のレートではもっと高額になっているでしょうね。

2番目の環境ですが、廃棄された食料は、日本は燃やして処分するのでCO2が出ます。埋め立てる国もありますが、そうするとCO2の25倍以上の温室効果があると言われるメタンガスが発生します。温室効果ガスは、気候変動のもととなり、自然災害を引き起こしたり、作物が育ちにくくなったりします。ですから、食べつくすことがとても大事なのです。

3番目の社会的問題は、コロナ禍で、世界では飢餓人口が億単位で増えていると言われています。コロナに加えてウクライナ情勢もあり、その数は急激に増えています。その一方で、大量の食料が捨てられている。それで平気でいられるのかという、倫理的な問題は見過ごせません。京都大学前総長の山極寿一さんは、「サルと人間の違いは、食べ物をシェアすること」とおっしゃいました。物理的には現在生産されている量で足りているにもかかわらず、こんなに食べられない人がいる。それは、食べ物=お金が関わってくるからです。また、紛争などのために食料にアクセスできないということもあります。ウクライナは世界有数の穀倉地帯ですが、戦争で港から穀物を積んだ船が出られないため、穀物の価格は上がっています。日本にも間接的にその影響は出てくるのではないでしょうか。それとは別に、コロナ禍では物資の輸送が滞りましたよね。63%の食料を輸入に頼っている日本の食料事情は、いろんな理由で非常に危機的な状況なのです。

その上で、『食品ロスを減らすため、1人ひとりができるアクション』について、このようにおっしゃっています。

①賞味期限の呪縛から解き放たれること。賞味期限は、あくまでおいしく食べられる目安。
② 冷蔵庫をパンパンに詰めず、7割程度に留めることで、食品をダメにするという失敗を防ぐ。
③ スーパーでは「手前取り」を推奨。
④ 生産者さんから直接購入もおすすめ。

また、東日本大震災の時、のお話もされていました。

4月に避難所の人たちが栄養不足になっていることがニュースで報じられ、居ても立ってもいられなくなり、宮城県石巻へ向かったのだそうですが、被災地では、届けられた食料が大量に廃棄されている事実を知り、すごく衝撃を受けた、と語っておられます。

――栄養不足に悩む人がいるのに、食べ物が捨てられていた?

井出: ええ。行政の原則は平等です。それはいいとして、おなじ食べ物であってもメーカーが違うと不平等になるから配れない、避難所の人数より少しだけ足りないから、平等じゃないから配らない配らず余った食材は廃棄する、という流れです。私の感覚では、避難所には赤ちゃんやお年寄りもいるし、食べる量は一律ではないのにと…やりきれない気持ちでした。平等を求めるあまり、1つのおにぎりを4人で分けたり、ソーセージしか食べられない人が出てしまったりすることがとてももどかしかったです。

私も、とても衝撃を受けましたが、これほど平等という言葉が、もどかしく感じることはあるでしょうか?
でも、自分が支援を受ける側で、自分の目の前で、受け取る商品が変わったら、私はどう思うのだろうかと考え、反省もしました。

人は、窮地に立った時や、余裕がない時、自分の醜い部分が露出してしまうと思います。

普段から損得でものを考えていると、いざという時、その感情が怒りに変わってしまうことがあるかも知れないので、心の働きには気をつけなければならないな、と思いました。

皆さんも、
自分がより得をしたい、より美味しそうで、新鮮で、綺麗なものを手に入れたいと思い、
それが得られない時、なんだか損をした気持ちになってしまった、という経験はないでしょうか?

私も自身も、安い値段でいいものを買いたいと思うことも多く、それ自体は悪ではないと思いますが、大切なのは必要以上に欲張らないことなのかなと思いました。

一人一人が、いまある食品を無駄なく大切にいただく。食品だけではなく、物も然りだと思いますが、その背景には、多くの方が関わってるのだと知り、大切に使うようにしたいと思います。

以前働いていたケーキ屋さんで、紙ナプキンをメモがわりに使った際、「お前は、お金をゴミ箱に捨ててる」と注意をされたことがあるのですが、しみじみそうだなと感じました。

私も、今一度、欲張らないで必要な物だけ買う買った物は最後まで大切にいただく、というのを徹底したいと思いました。

皆さんは、何を思いましたか?

食品ロスについて、何か実践をしていること、感じることがあったら、ぜひ教えていただきたいです。

以前にも、サークルメンバーが「食品ロス」について書いていたので、よかったらこちらも見てみて下さい。
https://note.com/miraiwakawaru/n/n7ead55501db5

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