戦国時代のワインを平成最後の冬に飲む

戦国時代のワイン、それは珍陀酒(ちんたしゅ)というものだ。
平成最後の冬、我が家に珍陀酒を再現したワインがやってきた。戦国時代から保管された500年前のものではないが、ざっと20年弱から30年前の古酒だ。
というのも、サントリーで1983年12月から2000年1月まで販売されていた珍陀酒の再現品「赤玉 珍陀酒」が手に入ったのである。
これはすごい。珍陀酒といえば織田信長、伊達政宗、豊臣秀吉と戦国のビックネームが飲んだのではないかと言われる一品である。
そしてこの時期にとりよせたのは他でもない、日本で初めてのクリスマスを許可した山口の大内義隆もザビエルから珍陀酒を贈られているそうなのだ。

日本にクリスマスをもたらした、ザビエルから大内義隆へ贈られたワイン
https://www.rekishoku.jp/ja/story/181

飲みたい。是非飲んでみたい。私は織田信長と同じ下戸だ。
そんな信長も好んだ的な文脈で紹介されることが多い珍陀酒、ぜひ飲んでみたい。そう思って探したのだ。
歴史オタクの執念とは恐ろしいものである。

この珍陀酒、現在でいうところのポルトガルのポートワインではないかという話。
であるなら飲み比べてみるほかないと、「赤玉 珍陀酒」と同じシリーズである明治生まれのスイートワイン・サントリーの「赤玉」そして、ポルトガルの老舗サンデマンのポートワインを用意した。

赤玉スイートワイン(写真中央)はサントリーの創業者・鳥井信治郎が日本人の口にあわせて作ったスイートワインらしくジュースのような味わいで、色合いも赤玉の名前通り、宝石のような鮮やかな輝き。
鳥井信治郎自身が体験した、食後のポートワインの感動から生まれたというのは納得の一品はまさにデザートワイン。

サンデマンのポートワイン(写真右)は一番の重量級。
ポートワインなのでフルーティーではあるものの、しっかりと渋みもあります。
色味も一般的な赤ワインらしく、深い赤色。

サントリーが珍陀酒の再現として販売した「赤玉 珍陀酒」ですが、古酒らしく色は赤から飴色へと変わっており、時代の流れを感じます。
味わいは古酒としてタンニンの渋みが減退し、フルーティーさが際立っています。しかしアルコールのパンチも強く、飲んだあとにはかっと顔が熱くなります。
古酒アドバンテージもあり、とても面白い味わいでした。

戦国時代、実際にどんな味のものが飲まれていたかなんてタイムマシーンがない限りわかりません。
当時のポルトガルから日本までの移動におけるワインの保存環境も味に大きく関わったことでしょう。
しかし、様々な研究からこうして再現した珍陀酒が目の前にあり楽しめることができるというのはまさに歴史ロマンな体験でした。

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Miroc Kodachi

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