マガジンのカバー画像

蝶のはばたき

9
小説の習作や、小説寄りの文章をこちらへ集めます(過去記事の小説風文章もここに格納)。
運営しているクリエイター

記事一覧

「9月のブルームーンの夜
スモモの木陰で
青ざめた恋人を抱きしめる
彼女は美しい夢だ
真夏の青空 雲が浮かんでる
天の高みにある白い雲
見上げるともうそこにはなかった」

ブレヒトの詩/善き人のためのソナタより

amri
4年前
1

もしこの世から接吻がなくなったら。

気がつけば、しばらく接吻してないなぁという想いがあった。 しかし、それはわざわざ、最近し…

amri
4年前
8

哀しい感触

 その人がいなくなっても、その人を思い出させるものがあると知った。五感に、からだに染み込…

amri
4年前
6

物語

日は沈み、 仕事の帰り道、 疲れた体をひきずるように通りを歩いていると、 美しく繊細なメロ…

amri
5年前
12

恋する細胞

揺れることを許して、 自分がしたいように装ったら、 すごく気分がよい。 昔、ある人に憧れ…

amri
5年前
8

嫌いなものは、わけもなくキライ。

ほんとーは嫌いなものが多過ぎで、ヤバい。 嫌うことを許可したら、 わけもなく嫌いが、 私に…

amri
5年前
6

みんな誰かに片思いしている

「両思いなんて、なくて、人は究極には、みな永遠に片思いなんです。お互いが、お互いに片思いしているんです」 岸田今日子が昔、そんな風に、雑誌のインタビューで語っていた。 自分が注いでいる熱量、時間、労力と同じくらいに、 相手を理解しようとする努力と同じくらいに、 相手も、自分のことを思っているか。 思ってくれてるか。 大好きになって、がむしゃらに愛し夢うつつになったあと、 ふと、不安が差し込む。 わたしがこの人を愛してるのと同じくらい、 この人も、私のこと愛してくれ

好き。だから好き。

いいね!や、スキ!が、もらえないとしても、 外の反応がなくても、 やはり「書くこと」が好…

amri
5年前
22

無題

いつだって ばかなふりをした。 頭の賢い女は求められていなかった。 少しだけ ばかで、愚…

amri
5年前
10