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DISCO

真琴が連れて行ってくれたのは、見附の駅からすぐのDISCOだった。入り口で黒服がチェックする、キチンとしたDISCO。

私は中学の頃からソウル音楽が好きだった。ソウルトレインという番組を毎週楽しみに観ていたくらいだ。

心が躍った。

店の中に入ると、女の子2人連れを誰もが二度見する。そりゃそうだ。真琴は超美人なのだ。真琴は、私の自慢だ。

大音響の中、ボーイに案内されて席に着くやいなや、次から次に男たちがやってきた。「どこから来たの?」「幾つ?」「名前は?」「お酒奢るよ」「これから どっか行かない?」などなど・・・。いわゆるナンパというやつだ。

そんな男どもを、真琴が吟味する。そして何やら耳元で囁くと 男どもは ペコペコ頭を下げながら去って行くのだった。何を囁いていたのか、分からないが、とにかく 自分たちの いや彼女のメガネに適わないような男は、彼女のこの一言でその場からいなくなったのだ。しかも、男たちが怒り出す事もなかったから、余程うまい断り文句を知っていたのだろう。美人ならではの処世術とも言えるのか。

「男なんて みんな同じよ。」        彼女は既に達観していた。


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