本を読むとき思い出すのは

学生時代を含めても、今が一番知的好奇心に素直になれている感覚があって、日々読みたい本が増えていく。
ふと思い出すのは、小さい頃寝る前にいつも本を読んでいた父の姿だ。

当時父とどんな会話をしていたかとか、どんなコミュニケーションをとっていたかとか、正直全然覚えていないのだけど、一人静かに本を読んでいた姿はよく覚えている。
父娘、良好な関係性を築いていたとは言いづらかったこともあり、「何がそんなに楽しいのか」と不思議に思っていた。

今になって、あの姿は自分に染み付いていたのだなと気づく。
本を読むことは、今いる場所の外側の人間とも繋がれる手段であり、著者の経験の擬似体験ができる手段。
あのときそうやって家族の外と交流していたのだなあと、しみじみ思う。

そして、気づいたら本が大好きな人間になっていた。
膨大な数の人が膨大な量の記録を残しているから、生きているうちに味わえるのはほんの一部になるけども、それはそれで趣がある。

そんな楽しみを見出せるようになるとは予測してなかったけど、いつも静かに本を読んでいた父の姿と繋がっていることは確からしい。
さて、明日はどんな本を読もうかな。

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