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淑女のゴルフを目指して/「私の全英」への道〜最後の抽選

「私の全英第2日目」を終えて

セント・アンドリュース リンクスが管理する7つのコースのうちの一つ、「BALGOVE」コースでプレイを終えた頃、2日後のオールドコース最後の抽選結果が出ました。

結果はハズレ。
うーん、残念…。
ただ、本当の最後の手段として、当日の朝、オールドコースのスタート近くにある受付に並んで、3人の組に入れてもらうという方法が残っていました。早起きさえすれば、おそらくプレイすることはできるでしょう。

実際、日本でオールドコースのプレイを請け負うゴルフ旅行会社なども、最終方法として、この方法なら3日間のうち一日はだいたい成功するというコメントを載せているところもありました。

どうしよう…。見ず知らずの外国人、おそらく私と同じようにここでプレイすることを楽しみにやってきている人々たちに、私一人が混じって廻ることができるだろうか。キャディ付きプレイが必須だけれど、それすら私は慣れていない。それで楽しめるのだろうか?自分が楽しめないのは仕方ないとしても、見ず知らずの同伴者のオールドコースでのプレイを台無しにしないだろうか?

ここで実際に「オールドコース」を見て思ったこと

視界が広い

「全英オープンゴルフ」がオールドコースで開催された時、テレビで見たコースとは印象が随分違います。

まず、海にそんなに近くない。
前の記事に書いたように海に面しているのは3ホールぐらい。
そして、プロが手こずるようなブッシュ(低木が生い茂った藪)もそんなに見当たらない。
やはり、トーナメント仕様とは違うんですね。

年齢も国籍もいろいろ

でも、とてもきれいです。オールドコースホテルの窓から見た朝日を浴びたこのコースはコースの畝が光の印影を作って、オレンジ色の海のようでした。(写真がないのが残念!)

大袈裟じゃないラウンドと気構えのギャップ

スコットランドのゴルフプレイスタイルは大袈裟じゃないんです。

スループレーで、日本のように丸一日を費やすこともなく、季節にもよりますが、午後から数時間で廻れること。
ウエアもぜんぜん気張ってない(笑)。私はゴルフブランドのスカートを着用したことがありましたが、誰もスカート穿いてない。
めっちゃ、恥ずかしい…。原色とか見ないし、若い女性ならホットパンツスタイルもカッコよかった。

「BALGOVE」コースの駐車場で見かけた妙齢の女性は、一人で車から降りて、後ろのハッチバックのドアを開けて、トロリーをおもむろに出したんです。「ええ!マイ・トロリー持ってる!」
しかも、服装はまったく普通(スーパーマーケットに行くようなというと失礼だけど、トロリーがスーパーマーケットのカートでも全く違和感なし)。
かっこいい…。ホテルの部屋に帰って、思わずAmazon.ukで探しました。

https://www.amazon.co.uk/KVV-Rotating-Foldable-Collapsible-Second-Free/dp/B092J12HQJ/ref=sr_1_54?crid=1EXV4HFPVOP6O&keywords=trolly%2Bgolf&qid=1707455131&sprefix=trolly%2Bgolf%2Caps%2C304&sr=8-54&th=1

私も欲しいけど、日本のコースでマイ・トロリーの持ち込みってできるのだろうか?

また、「BALGOVE」コースでは犬と一緒にラウンドしている人もいました。
ワンちゃんの散歩がてらっていう感じで、日本ではあり得ない光景です。

そして、このオールドコース。

オールドコースのすぐそばのカフェ

私が宿泊したオールドコースホテルの部屋の窓下に見えるカフェのテラス席にいる人たちは、オールドコースのプレイに拍手したりして楽しんでいます。
コースのすぐそばは、誰でも(ゴルフに関係ない人も)通ることができる道です。

道を歩く関係のないおじさん、コースに入ってるよ!
ポットバンカーがいかにもオールドコース

自分が日本でシャカリキにやってきたことと、目の前のある意味「懐の大きい」オールドコースのギャップ。
でも、そこには、ゴルフを愛する人々が「ゴルファー・ファースト」になるように、過不足なく働いて成立していることなんだ。そんな印象を受けました。

オールドコースを諦める

朝早く並んで他の組に入れてもらうには、私はまだいろいろな面で未熟で、たとえなんとかゴリ押ししてやったとしても、「旅の恥は搔き捨て」のようなことになれば同伴ゴルファーに迷惑をかけてしまう。「日本から来たヘタクソなおばさんと一緒で大変だったよ」なんて言われるのは嫌です。

他の人に迷惑をかけてまでするべきじゃない。
「淑女のゴルフ」を私は目指すんだ…。

ピシャっと扉を閉められた感覚ではなくて、「またおいでよー。いつでもコースはあるから」と言われたような気がしました。

そう、だってここは500年近く、ずーっとあるゴルフコースなのですから。

オールドコースホテルにある写真
この時代に女性だけでプレイしていることに驚く

でも、まあ、正直、私がプレイできる条件が整っていれば、プレイしたかったなあと思います。
1552年にこのコースが出来て、メアリー・スチュアートが1561年にフランスからスコットランドに戻ってきたことを考えると、おそらくオールドコースでプレイしたんじゃないか…と思うから。

それに、ハンディキャップ証明と上達のために、ラウンドを付き合ってくれた家族。
「もうオールドコースではプレイ出来ない」と伝えても、最初はわかってもらえなくて、「なんとかなるんやろ???」っていう感じでした。
だんだん、状況がつかめて、「次は一緒に行こう!」とか気軽に言ってくれてましたが…
「またおいでよー」とか「次に」と言われても、そう簡単にまた来れない。
もう一度、ハンディキャップ証明取らないといけないよー(泣)。
何年有効なんだろうか…あの証明。

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