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スペイン回想記3 オドネル通りとアトーチャ駅

オドネル通りに出ると中国人留学生がたまっているところがみえた。それでそこが語学学校だとすぐにわかった。エレベーターで二階に上がり、大きな扉を開けて中に入ると背の高いグレーのセーターを着た女性が対応してくれた。

資格試験も授業も受けたことがなくて自分のレベルが分からないことをつたえると廊下の突き当りにあるパソコンで簡単なテストを受けることになった。その後スピーキングとリスニングのレベルをはかるために語学学校の先生と10分くらい話した。この先生も背が高い女性だった。ボブに赤いリップと赤いセーターがよく似合っていて、黒いヒールブーツで歩く姿がかっこよくて素敵だった。チョコラテバロールにいった話をすると、「あそこのチョコラテは最高!チュロスは他のところが好みだけど、チョコラテはバロールが一番好き」と言われた。みんな自分の好みがあるらしい。

スピーキングやリスニングのコミュニケーション能力はB1以上のレベルだと褒められたけれど接続法ができていないので接続法をたくさん勉強するB1のクラスに入りましょうということになった。文法をきちんとやってこなかった自覚はあって、ここでやり直せると思ったらスペイン語力向上への希望が湧いた。グループレッスンは月曜日はじまりで、その日は火曜日だったからその週の残りの3日間は個人レッスンを受けることにした。オドネル通りの教室はA2までのレベルのクラスしかやっていなくて、次の週のグループレッスンからは少し離れたNúñez de balboaの教室に通うことになった。 

無事手続きを済ませ、語学学校を出るとその足でアト―チャ駅に向かう。というのもスペイン滞在中に父が遊びに来ることになっていて、セビージャ観光のためのチケットをRenfeのサイトで購入しようと試みたけれど、うまくいかなかったのであきらめて駅の窓口で買うことにしたのだった。

アト―チャ駅にはRenfeの窓口がいくつかあり、それぞれの窓口で買えるチケットが決まっているようだった。メトロの横の窓口ではセビージャ行きの切符は買えず、植物がたくさんある広場の右手の窓口で買えると教えてもらった。目的の窓口にたどりつき、カウンターの人に声をかけると待合の中央にある機械からチケットをとって番号を呼ばれるまで待つように言われた。椅子に座って待つ。そんなに混んでいなかったので5分ほどすると左端のカウンターに自分の番号が表示された。英語は封印しスペイン語で日時や席の希望を伝える。サイトから購入しようとしたときに窓側はVentanilla、通路側はPasillo、一等車はPreferente、二等車はTuristaなど座席関連の言葉をみて覚えていたおかげで何とか話せた。行きも帰りも一等車だと高くなるので、帰りだけにしようと思ったけれどちょうどいい時間に空いている席がなかった。どちらかは一等車に乗りたいという父の希望に沿って行きは朝9時発の一等車、帰りは19時半発の二等車、Coche del Silencio(スペイン人は電車でもよくしゃべるので、おしゃべり禁止の静かな車両)の席をとった。一等車は80ユーロで朝ごはんもついてくるらしい。スペイン語だけでチケットを買えたことがなんだか不思議だった。

アト―チャ駅を出て、マドリード市民でにぎわうレティーロ公園を横切り、ピソまで歩いた。

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