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徳利とお猪口

※文章の音声化についてはこちらをお読みください。
https://note.mu/misora_umitosora/n/nc76e754673e5


五感で味わう。
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日本酒と言えば徳利とお猪口。
陶芸技術の発達にともない、日本酒を入れる器として徳利とお猪口が作られるようになりました。
そしてお酒をより美味しく味わうための作品が次々と生まれます。
今日はそんな徳利とお猪口の魅力をご紹介します。


徳利の美しさは曲線に表れると言われています。
持ちやすく、燗をつけた時にアルコール分が飛ぶことを防ぐくびれ。
このくびれは徳利のもう一つの魅力を生み出しました。
首の部分が締まっていることでお酒を注いだ時に絶妙な音が生まれるのです。

(日本酒を注ぐ音)

「とくりとくり」というこの音が徳利の語源であるという説もあります。
徳利の良さは耳でも分かる。
日本酒と一緒にぜひその音も味わってみてください。


日本酒を美味しく味わうポイントはもう一つあります。
お猪口です。
形、色、質感、肌触り、手に持った時の重み。
お猪口にも様々な魅力があります。

実際にお酒を注ぐ時のように手に取り、斜め上から見たお猪口の内側を見込みと言います。
お猪口選びのポイントはこの見込みが美しい物を選ぶこと。
質の良いお猪口はお酒を入れた時に見込みが綺麗に発色したり、浮かび上がって見えたりするのです。
見込みの眺めの美しさに酔うのはお猪口ならではの楽しみ方。
お酒を注ぐ前と後で表情を変える美しさを日本酒と一緒に堪能してみてください。


色や形、音、肌触り、そして日本酒の香りと味。
お酒の美味しさを五感全てで感じる。
これが徳利とお猪口の最大の魅力です。

今日の晩酌に日本酒はいかがですか?

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徳利:とっくり
お猪口:おちょこ
燗:かん
見込み:みこみ


アドリブによる台詞の追加やアレンジ、人称や語尾変更ご自由にどうぞ。

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