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お客様から仲間へ

タガックスさんの記事「採用の仕事は営業に似ている」を読んで、
以前私も「採用は労働市場に対する営業活動なんだなぁ」と感じていたことを思い出しました。

私自身は採用に携わっていませんが、
採用から引き継いで新入社員の受け入れを行った際に気を付けたことを
以前書いた「新入社員の受け入れ」の余談として記載します。

学生や内定者の段階では雇用契約がないので、必然的に社外の人(お客様)として接することになります。
私の勤務先では入社後も現場配属までの間に、人事部門主催の受け入れ期間があり、新入社員を「自社を選んでくれた大切なお客様」としてお客様扱いしていました。
人を大切にすること自体は悪い事ではありません。また、学生から社会人になるという環境変化が大きい新入社員にとっては、徐々に会社に慣れ、少しずつお客様扱いがなくなっていくのも良いことなのかもしれません。

ですが、お客様(よそ者)扱いしているうちは会社に溶け込みにくいですし、
受け入れ期間と現場配属後の扱いに温度差を感じる新入社員が居ることに課題を感じていました。
配属先で蔑ろにされたり、無茶なノルマを課されたりするというわけではないのですが、アットホームな現場に戸惑うことや、放置された時にどこまで自分で考えれば良いか分からなくなることがあるようです。

そこで今回、新入社員の研修を受け持った際に2つのことを意識しました。

1.脱お客様扱い

前年までは、会場の設営や撤収などは全て人事部門で行い、新入社員は連れてこられて参加するだけだったのですが、今年は可能な限り新入社員自身に動いてもらいました。
設備の利用申請から設営・配線などを自分達で行わせ、新入社員とはいえ社員なのだから、社有設備を使って自分達の活動しやすい環境を整えて良いことを学んで貰いました。

2.脱学生気分

講師役を配置すると、どうしても講師↔受講者という関係性ができてしまい、学校の延長線上で講師に答えを求めてしまいがちです。
そこで、講師は配置せず、自分達で考えチームメンバ同士で協力して動かざるを得ない状況にしました。

新入社員が大切であることに変わりはありませんが、それは、お客様としてではなく一緒に働く仲間としてだと考えています。
また、全てが用意された研修より自分たちで考えて主体的に動く方が楽しいのではないでしょうか。
「新入社員に任せる」というのは運営に失敗すると「放置された」と捉えられかねない内容です。研修内容が有効だったか否かを判断するのは難しいものですが、新入社員の今後の活躍を注視したいと思います。


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