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信頼をこつこつ築くひと@やまがたさん

このコーナーは「ミテモで働くひとって、かなり変わってる?もとい、実に個性的で惹きつけられるぜ!」と感嘆したライターによるミテモスタッフ・インタビューです。「真面目さは程々に、でも井戸端会議より深く濃い」をモットーに、ミテモで働くひとのパーソナルな部分を綴ってまいります。

山縣さんとの待ち合わせはミテモのオフィスから程近い洒落たカフェ。ホテルのラウンジみたいな空間の隅っこに鎮座する姿を拝見して、思わず二度見した。「ん?今日はミテモで働くひとに会うはず・・・」というのも、山縣さんには(これまでの)ミテモの印象をクルンとひっくり返すほどのあたたかな安心感が漂っていた。瞬時に、これまでお会いしてきた方の顔ぶれ(やや個性的〜超個性的な面々)を思い浮かべた。このギャップのせいかどうかわからないけれど、初対面でこんなに安心感を持てるひとはそういないはずだ。話すトーンもスピードも当然裏切らない。ゆっくり、しっかり、丁寧で安堵感たっぷり。山縣さんのお話を聞きにやってきたというのに、つい自分の話をしたくなる(そうさせる)不思議さよ。個性的な人材が豊富なミテモには、山縣さんが必要不可欠な存在だと、お話を伺う前から確信。
山縣さんの仕事は、制作ディレクターがメインである。制作進行する全体をとりまとめながら、実はバックオフィス機能として総務や経理関係の仕事も一手に引き受けているそう。え?制作統括しながら、経理?!なんというハイパーパフォーマーなのでしょう。
ミテモが開業した当時から関わり、ミテモの生き字引と呼ばれる山縣さんに、これまでのミテモの進化と今後のやってみたいことをお聞きしました!

オーエンからミテモへ。たった4人からスタートした事業

2013年にミテモが開業した頃、僕を含め4人のメンバーがいました。親会社の元取締役の方が所有していた会社を映像制作の会社にしようとしたのが始まり。名称はミテモではなくオーエンでした。元取締役の方が東大の応援部だったという理由でオーエン。しかし関西のほうに同業種で同じ名前の企業があることがわかり、まずいぞ!となりまして(笑)。
新名称を考える際、Suica(スイカ:スイスイ行けるICカード)のようにアクションに紐付いた名前を検討し「みてもわかる」が発案され、最終的に現在の「ミテモ」に決定しました。

僕はプログラマーだったので、映像にほとんど詳しくなかったのですが、なぜか親会社であるインソース初の映像制作案件を担当することになりまして。それがきっかけとなり、現在の制作ディレクターの仕事に至ります。
澤田さん(現ミテモ社長)とは出会って7年になります。インソースで一緒に仕事をしたのが最初の出会い。その頃の澤田さんは超トップセールスを誇る営業でしたね。立ち上げ時のミテモは「映像を撮れます。スライド制作ができます」ぐらいのノリでスタートしました。澤田さんが受注してくる案件が大半なんですが、今ほど原価や収支管理も精緻に徹底していなかったし、原価管理の意識も薄く、儲け方をほとんど知らない状態のなか手探りでやっていましたね。しかも少ない人数で何でも自分たちでやらないといけない。今思えば、立ち上げを経験できたのは良かったです。その頃から比べると、今は専門的な知識や経験を積んだメンバーが増え、若い世代のクリエイターやスタッフ、社員も増えました。そのおかげで「ミテモの新しい提案・新しい商品」も、どんどん増えてきています。VRを商品にしようという発想もあるし、若い世代から発案される商品もある。立ち上げて数年の頃は、危機迫ったこともありましたが、今はミテモの認知度や成果である売上も上がっている。こんなふうに新しいメンバーたちとともに世の中に提案できることが増えて、可能性が広がっていくのは本当に嬉しいことだと感じています。

個性豊かなクリエイターたちを一人ひとり見つめる

制作現場では、常時20案件が進行しており、さらに受注見込み案件の提案づくりや自社コンテンツである eラーニングサービスSTUDIOの案件もあるので重なると相当な制作量になります。僕は全体を見て調整したり、時に火消し役にまわることもあります。ミテモには制作ディレクターの他に、アーティスト、デザイナー、イラストレーターと多彩なクリエイターが20名ほど揃っています。それぞれに個性があり、事情があります。例えばアーティストの場合、自身の創作活動で一年間海外に行くことだってある。そういった個々の活動を僕たちはとても尊重していて、また戻ってきてね!と言い合える関係性がありがたいですね。そのあたりはクリエイターのみんなも居心地が良いんじゃないかな、と思っています。

ミテモにとってクリエイターの力は大きくて、佐渡の歴史博物館の案件など納期は短かったけれど素晴らしい仕事になりました。もっとこんな仕事がしたい!と言ったり、やりたくないことや得意じゃないことをふつうに言えるんですよね。自由に泳げる環境がミテモにあるというのは魅力のひとつだと思います。みんな個性的で自由なので、時には勤怠管理など提出期限があるものは、僕が「やってね!」と言い続けることもあります。やってほしいことを言い続けるのは結構大事なんですよ。ただ、それぞれのメンバーの性質を見極めながら、どこまで何を言えばいいか?どんなふうに伝えればいいか?を考えていますね。ひとりひとり違いますから。

僕は、彼らのようにデザインの専門的知識が深いわけではなく、実務を通して学んだので、まず作り手に「どんな意図でつくったのか?」を聞くようにしています。好き・嫌いで判断するのは違うなと思って。日常的にミテモ社内は、賑やかで(うるさいときもあります)常にいろんなところで様々な相談が起きている。自然にそうなっている様子を見ると、こうやって会社っていうのは大きくなっていくんだなと実感します。スタッフ同士のコミュニケーション総量があがると、アウトプットの質も上がる。そうすると成果や売上も上がってくる。自分自身はあまり変わってないし、一時期、仕事量も安定していなくて人員削減があり会社そのものが厳しかったときもあるけれど、今は安心感がありますね。なんだかんだで、澤田さんのおかげなんでしょうね。あらゆる専門分野の人材を、ミテモにどんどん連れてきた澤田さんは凄い(笑)!課題感としては、去年2〜3年目の若いメンバーが辞めてしまったので、今ミテモにいる若い世代の市場価値を高めていったり、相乗効果を発揮するチームの在り方など、打ち手を考えていければと思っています。

ミテモの仕事が好き、ミテモにきてよかったと思う

実は、僕は親会社からの出向の身分なんです。でも、いざ戻るとなっても居場所はないと思うし、ミテモの仕事はやりがいもあるし好きなんです。ミテモにきて良かったなと思っています。僕は、撮影の現場が好きで、もっと現場に出たり、外に出てクライアントに会いにいく時間も増やしたい。いろんな制作物に携わっていきたいのもあるけれど、かといって営業は苦手。売り込みに行くというよりはクライアントの良き相談相手になりたいし、解決策をたっぷり、どっぷりと考える時間も持ちたい。僕は社会に対して何か貢献したいというより、自分の目の前にいるひとの悩みをひとつずつ解決して、信頼関係をしっかり築いていきたいと思っています。先、先、未来というよりは、今、今、今ココをしっかり一歩ずつ進んでいきたいし、コツコツいきたいんです。

いまは制作業務のほかに給与計算などの経理業務があって(理系だったので計算は苦じゃない)本音を言わせてもらうと、本当は制作の仕事にどっぷりと集中したい。でも外で踏ん張っているメンバーがいるので僕が社内のことを支えねばと思うときもあります。僕は、ひとりで黙々と仕事をするタイプなのでワイワイガヤガヤという雰囲気や、あちこちに関わるのが得意ではない。新しいことへのチャレンジ精神もあまり無いほうで。だからメンバーが思いっきり羽ばたけるように、僕は内を固めて、みんな安心して飛び立って!という意識が強くなるのかも知れません。

以前ミテモ内で心理テストをやったら、澤田さんと僕は全く反対の結果に。これはこれでいいんだな!と納得して、両方のエッジが揃っているのは良いことだと思いました。例えばクライアントから相談を受けるときに、明日の心配事を解決する僕みたいなタイプと、夢をパーーーーッと見せてくれる澤田さんみたいなタイプと両方が揃っていると心強いですよね。もっと頻繁にクライアントに会う時間をつくっていきたいですね。

サッカーで学んだ「自分で考えることの強さ」

週末はサッカーのコーチをしています。子どもたちがサッカーチームに所属していて、高学年の小学生を担当するコーチをやりました。僕自身はサッカーの経験がないけれど、やってみようと思って。4級の審判資格もとりました。この一年コーチをやって学んだことがあります。高学年の子どもたちは、ボールに意識がいきがちで、全体を俯瞰したり周りを見渡すことや、間から顔を出すことをコーチとして言い続けてきたけれど、なかなか響かない。一方的に言われるだけでは伝わらない。もうひとりのコーチと相談して「子どもたちだけでミーティングする」ことを提案して、子ども発案の意見を練習メニューやポジション組みに反映したんです。これまで2部リーグで4位まで勝ち越し(それまで10位前後だった)1部リーグの入れ替え戦まで進みました。この成果は嬉しかったですね。同時に、自分自身でしっかり考えること、それができることの強みを認識しました。いろんな子どもがいるなかで、ひとりひとりをよく理解し、知ることで、適切なアドバイスができると思います。たまに仕事中も「土曜の試合のポジション、どうしようかな?」と考えるときもあります。メンバー表をこっそり空き時間で書いたり。仕事も大事だけれど、こういうことも自分にとっては大事なこと。サッカー未経験者だったけれど、いざやってみるとそれまでと見方が変わりました。代表選も観にいきましたし、試合も録画して子どもたちと観て、戦術やフォーメーションについて語れるようになりました。知識と経験が重なると、解像度が上がって細かなところまで見えるようになるし、気づきも増えます。同じ試合を何度も観て、子どもたちとサッカーの話をしていると楽しいんですよね。

<ライターのつぶやき>
山縣さんの「プログラマーでデザインに詳しくないけど制作ディレクター」と「サッカー未経験だけどクラブコーチ」の話は共通していると感じた。自分の人生で今まで触れてこなかった世界に足を踏み入れることになったとき、それを自分自身がどのように受容するか?で、人生の楽しみ方も大きく異なるはずだ。すべてがポジティブである必要はないけれど、ひとつひとつ違和感を解決して納得したり、学んだり、努力したり。自分の戸惑いや違和感に向き合う力というのは、一歩ずつ前進する力になることを山縣さんに今回教えてもらったと思う。そのままの自分らしさを「価値・良さ」として発露できる場所や役割は、誰かに見つけてもらえればラッキーだし、自分で獲得することも可能だ。そのためには「自分ができること・自分が苦手なこと」を見つめて、言葉にすることが大事なんだろう。立ち話するかのような気楽さで言葉にできるミテモは、実は誰にとっても働きやすい・チャレンジしやすい環境なのかもしれない・・・・ね!!!!
この記事を書いたひと : シムラケイコ
徳島出身。上京後クリエイティブディレクターとして都会に生き、現在は逗子に住み、原っぱ大学を運営する、小学生男児をひとり持つ母。変わり種がたくさんなミテモに興味を持ち、「ミテモなひと」コーナーのインタビューと執筆を担当。おとな・子ども関係なく、それぞれがワクワク心躍らせる瞬間に立ち会うのが好き。そんな瞬間をたくさん生み出すためにも、すべてのひとにとって心地よい場をつくりだせないか?と頭と心をめいっぱい使って日々試行錯誤。

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