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【ネタバレがあるかも】歌舞伎「風の谷のナウシカ」夜の部の感想(2019/12/06・初日)(20210103追記)

歌舞伎「風の谷のナウシカ」の夜の部を、なんと!初日に見てきました。

こちらは演出についての感想なので、ネタバレになるかもしれない内容も含みます。
あらかじめご了承下さい。

ちなみに私は今までに多少は歌舞伎を見ておりまして、原作コミックスは7巻全てを持っております。

ネタバレにならない程度の感想はこちら。

ネタバレかもしれない演出の感想

・夜の部の構成はこんな感じです。細かいシーンははしょったりされてますが、ストーリーはほぼ原作の通りです。

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四幕目:原作4巻~5巻はじめ
五幕目:原作5巻前半~6巻前半
六幕目:原作6巻後半~7巻はじめ
大詰:原作7巻

・夜の部のイントロは道化(種之助さん)が、引幕のタペストリー↓を使って昼の部のあらすじを説明してくれました。親切。

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・四幕目の終盤で寝落ちしてるらしい人がポツポツと。一番長い幕だし、戦況がトルメキア・土鬼(ドルク)ともに内乱状態で複雑だからねえ…。

・ヴ王(歌六さん)が登場してからの六幕目以降はわかりやすいし、やっぱり盛り上がりますね。

・メーヴェ、夜は1度だけ宙のりで出ました。ドブ席だと見えづらくて泣けます(涙)

・夜はトリウマくん出てこなかった…
王蟲の声(中車さん)も出てこなかった…

・でも夜は墓の主の声(吉右衛門さん)が出てくる。迫力!

・テト、かわいい。思わず限定ぬいぐるみを買いそうになる。

クシャナ様(七之助様)、美しい。神。出てる間はオペラグラスでずっと見ていた私。

・ケチャ(米吉さん)が本物の女子にしか見えないのですが…

・チクク(この日は安藤然くんでした)かわいい。原作みたいなクソボウズみがない。毒気のある場面がうまく抜かれてるから?

・ナムリス(巳之助さん)の悪役っぷりは、原作通りに清々しい。

・ヴ王(歌六さん)もきちんとカッコいい。

・ユパさま(松也さん)の配役は若くないか?と思ったけど、あのアクションは若手じゃないとキツイですね。前に手を組んだ独特のジャンプとか。カッコよかったです。

・「王蟲がぁ♪」「腐海のぉ♪」という長唄に合わせて、王蟲の目の殻を持って踊るナウシカ(菊之助さん)。シュール。

・別の場面で連獅子もあります。概念と概念の戦い、的な。

・そんなわけで、シュールで「シリアスなシーンだけど笑っていいのだろうか…」という場面が何度かあるかもしれません。でも、その度に最後はきっちりシメるので大丈夫です!

・道化(種之助さん)のしゃべりは遠慮なく笑っていいので安心できる。

・と書いているくせに意外かと思われますが、全体的にナウシカと歌舞伎の演出は相性がいいと思いました…!

例えば

土鬼(ドルク)の僧:坊主の扮装
胞子の降る音:雪の降る音(大太鼓で表現)
メーヴェ:宙のり
土鬼の怪しい雰囲気:どろどろ音楽
蟲たち:外連味のある仕掛けでの生き物の表現
ミラルパ・ナムリス:格好いい悪役の描写(隈取りなど)
森の人や墓守:神通力を持つ人物の描写(スッポンからの登場など)

・というわけでこれから夜の部を見る人は期待していいです…!楽しい4時間でした。ありがとうございました!

・よく考えたら、原作ナウシカのラストって天気の子のラストにも通じるものがあるよなあと思いました。予定調和を崩していくあの感じが。

・これからの半月、これを昼夜通しで毎日8時間も演じる演者の皆さんが一番スゴいです!クレイジー!(いい意味で)

以上です!

【20191217追記】じわじわこのページのview数が伸び続けているので(ありがとうございます)、皆様ナウシカ歌舞伎にはそれなりのご興味があるのかと思います。

とうとう公式ブロマイドの販売が開始されましたので、演者の皆さんの様子をチラ見したい場合はこちらのインスタアカウントをご覧下さい。やっぱり七之助さんは美しい。

【20210103追記】
BSで放送されたナウシカ歌舞伎についての感想はこちら。


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