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忘れかけてた『エッセンシャル思考』~切り捨てる覚悟と負け犬の遠吠え

先日、一つの決断を下しました。
といっても、たいした決断ではありません。

一昨年から挑戦していた「とある」資格試験を断念しました。

「一昨年から挑戦」と書きましたが、実際のところ、昨年後半あたりからすでに方向性を見失っており、ほぼ勉強はしていない状況でした。

また、「断念」と書くと「致し方なく~」や「断腸の思いで~」的なポジティブな印象を持たれてしまうかと思いますが、簡単に書くと「おつむが足りず僕には無理だった」というだけです。

一言で言うなれば、「負け犬(ルーザー)」です。

今回は、そんな50歳の負け犬の遠吠えを、「いかにもポジティブな言い訳」風に未来の自分に向けて『note』します。


僕が挑戦していた資格試験と経緯

遡ること2022年。

50歳を前にして、お金のことや経済のことについてほとんど無知であったことに気付いた僕は、とある資格試験を受けようと決意しました。

日本商工会議所が主催している簿記検定、通称「日商簿記」です。

実は、僕は高校時代に簿記を勉強していた過去があります。
が、当時高校生の僕にとっては単なる授業科目のひとつに過ぎず、簿記の重要性についてまったく理解できていませんでした。

なので、まったくの未経験者ではないものの、約30年ぶりの簿記ということで、まずは手始めに3級から受験しようと決めました。

勉強すること数ヶ月。
なんとか一回で「日商簿記3級」に合格できました。

会計の流れや財務諸表(のほんの入口)について理解できましたし、とても有意義な勉強時間を過ごせたので、受験して心から良かったと思いました。

調子に乗った僕は、すぐさま「日商簿記2級」への挑戦を決意しました。

・・・

そう、断念した資格試験とは、「日商簿記2級」のこと。

すでに同資格をお持ちの方はご存じかと思いますが、日商簿記3級は「商業簿記」のみですが、2級になると商業簿記に加え「工業簿記」というものが加わります。

商業簿記は、言わば通常の商品を仕入れて販売する会社向けの会計です。
一方、工業簿記は、その名のとおり工場で材料を仕入れて加工・製造して製品を作る工程の会計です。

何が言いたいかというと、一回で合格してしまった3級とは比較にならないほど勉強範囲が増えるということです。

簡単に考えていた僕は焦りました。

が、一度決意した手前、参考書や問題集を購入して空き時間を見つけては勉強をしていました。

自分なりに半年間、真剣に勉強に取り組みました。

そして不合格~言い訳の始まり

昨年2023年春。
いよいよ、日商簿記2級のネット試験(といっても会場と日時を予約して現地のPCで受験)を受けました。

結果、、、華々しく散りました。

半年間勉強したものの、正直、受験する前から勉強時間が足りていないと感じていましたし、問題集の模擬試験でも合格できるかどうかはギリギリと言うレベルでした。

なので、不合格も納得な部分はありました。

不合格となりましたが、すぐさま再挑戦を決意し、再受験に向けて問題集を買い足して勉強を再開しました。

また、それほど時を置かず、ネット試験の受験日を数ヶ月先に決め、受験料も振り込みました、

しかし、その後。

家族が急遽入院することとなり、手続きやら介護やらで身の回りが慌ただしくなり始めました。

必然的に勉強時間も減り(というかほぼ時間が取れなくなり)、徐々に「受験」というものが頭から離れていきました。

数ヶ月後、無事家族も退院して落ち着いてきましたが、「日商簿記2級」という目標はほぼ頭から消えかかっており、受験の目的すら失いつつありました。

「そもそも、何でオレは簿記2級を受けようとしてるんだ?」
「もともと、企業や世の中のお金の流れを把握したくて始めたのでは?」
「それって、、、簿記3級で入口を理解できた段階で達成してるんじゃ?」
「さらにそもそも、オレの仕事は会計や経理とはまったく関係ないし…」
       :
       :

といったことが頭をくるくると回り始めました。

それでも、意固地になっていたのか諦めきれず、隙間時間に(ちょっと勉強再開するか)と教科書や問題集を中途半端に見る日が続きました。

そんな中、「日商簿記2級」以外にも自分に活かせる資格や技能が欲しいと思った僕は、『MOS Excel』の勉強を合間に始めたり、Pythonを少し囓ったりしだしました。

そもそも「杯(さかずき)」のような浅い低スペックな脳みそなので、もはやあれこれ手を出しすぎて何に注力すべきか自分でもわからなくなってきました。

忘れかけてた『エッセンシャル思考』

2022年初頭に、『エッセンシャル思考』という本を読みました。

ざっくり書いてしまうと、「人間そんなあれこれとできないんだし、ひとつの”これ!”ということに注力しようぜ!」という本(と僕は解釈しました)です。

『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン著

ほんの数週間前のことです。
本棚で昨年読んだ本の背表紙を見ていて、この本の存在を思い出しました。

読んだ当初は「とても良い本を読んだ!」と思った僕で、手帳にも熱い思いをしたためていましたが、そもそもおつむが足りていない(2回目)ので、すっかり失念しておりました。

「今のオレは完全に”非エッセンシャル思考”じゃないか!」

そこで改めて「日商簿記2級」の必要性について考えました。

もう、答えは即答でした。

僕の今の仕事は、(細かくは書けませんが)言わば「事務」的なモノです。
会計・経理の要素は一切ありません。

どちらかというと(事務ですが)必要な知識はIT・PC系のスキルです。
今の僕にとっては、そちらのスキルにさらに磨きをかけることの方が重要でした。

そう悟って以降は早かったです。

日商簿記2級の教科書と問題集を僕の視界から取り除きました。
代わりに、今後注力すべき本を目の前に置きました。

気持ちがものすごいスッキリしました。
清々しいほどです。

あれだけ訳もわからず執着していたモノを切り捨てることで、こんなにも心が軽くなるとは思っていませんでした。

『エッセンシャル思考』の重要性を「実感」した瞬間でした。

おわりに

今回僕があらためて学んだこととしては、

『人間、ひとつのことに集中して注力すべき』
『あれこれ手を出しすぎると破綻する』

ということでしょうか。

人間は、実質的にマルチタスクできない生き物ということを何かで見たたことがあります。

もちろん、器用な人であればそれに近しいことは出来るのかもしれません。が、少なくとも、僕は出来ない側の人間です。

今回、あらためてそれを思い知らされました。

今回のことを教訓として、今後も「身の丈に合った」行動をしていければと思っております。

・・・50歳過ぎて今さら何を、と言われそうですが。。
このとおりおつむが足りていない(3回目)人間なので、そこはご容赦ください。

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