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【ONE PIECEを読み進める原動力とは?】驚きの構成術が判明!!

突然だが、私は今

ネットマンガラボ
というオンラインサロンに入っている。

ネットマンガラボとは
「マンガの新しいを創る」をモットーに掲げたオンラインサロン。
マンガ家や、マンガ好きが集まって、仕事を生み出したり、マンガについて語りあったりしている。

私はそのネットマンガラボにて、「作品解明部」という部活を発足させた。
「作品解明部」とは

過去の名作漫画を分析し
・なぜ面白いのか
・なぜ売れたのか
を解明していく部活だ。

そして、「解明した結果を、自分の漫画作品に活かしていこう」というのがコンセプトになっている。

先日解明を行ったのは、
ギネス記録にもなっている国民的漫画
「ONE PIECE」の第1話

部員8名それぞれが、自分の解明結果を発表。

全てまとめた結果、
このONE PIECE第1話には、数えきれないほどの漫画技術が詰まっていた。

この記事では、ONE PIECE第1話に込められた漫画技術を紹介していこうと思う。

が、
全て書いたら長くなるので、
シリーズ化してひとつずつ紹介していくことにしよう。

今回の記事では
「ルフィとシャンクスの性格を類似させることで起きる、物語を読み進める原動力」

について、深く掘り下げていきたいと思う。

ONE PIECEの物語を読み進める原動力、その1つにルフィとシャンクスの性格が類似してることにある。

その理由として、
シャンクスは、普段はルフィを子供扱いしているのに、いざとなれば「友達」として認めている。

ルフィは、シャンクス本人に喧嘩を買わない彼を腰抜けと言うが、他人にシャンクスをバカにされると命がけで否定する。

つまり、普段は表に出さないだけで、お互いを認め合っている。

私は、自分自信の友達に対する行動だと思った。

友達の定義とは、言葉で表現することではなく、行動で定義されるものだと思っている。

私は普段から友達を、本人の目の前で褒めない。
しかし、お互い気を使わず接するので、きつい一言を浴びせられることもある。
正直なところ腹も立つ。
正論を言われると、さらに腹立たしい。

それでも一緒にいるのは、楽しいからだ。

だから、他人に友達をバカにされたら、本気で腹がたつ。

実は、ルフィとシャンクスの関係が、本来の友達の在り方なのではないか。

2人の性格が類似することで、他のマンガと差別化される。

一般的な冒険物語の特徴として、主人公は、憧れの存在、いわゆる神的存在がいるから、前に進むことができる。

例えば「HUNTER×HUNTER」
(簡単なあらすじ)

主人公の少年・ゴン=フリークスがまだ見ぬ父親のジンと会うため、父の職業であったハンターとなり、仲間達との絆を深めながら成長する冒険物語

ゴンは、ゴンの父親ジン=フリークスの弟子カイトに父がいかに優れたハンターであるか聞かされる。
そんな父親に憧れてハンターを目指す。

ゴンからすると父親は「憧れ」であり、会ったことがないので「神的存在」。
父親のジンがいるから、ゴンは前に進むことができる。

憧れの存在=遠い存在
なのだ。
私自身の話で例えてみよう。

私の憧れの人は小説家の中村文則だ。
芥川賞作家で、有名な作品は「教団X」。
国際的な影響力を持つ日刊経済新聞「ウォール・ストリート・ジャーナル」の2013年のベストミステリーの10作品に選ばれるほどの実力者。
対して私は新人マンガ家。
輝かしい賞など受賞したこともないし、まだまだ無名。
誰がどう見ても私からすると彼は遠い存在。
だが、彼といつか会ってお話がしたいと思っている。
そして、彼の単行本の表紙を描きたいという夢があるから、前に進むことができる。
私も、ゴンと同じ感情である。

あなたの憧れの存在は誰か。
少なくとも、「友達」と答える人は少ないと思う。
友達は、身近な存在だからだ。

憧れの存在シャンクスが、ルフィの友達という身近な存在になることで、まだ見ぬ神的存在ではなくなる。

シャンクスは、一話でルフィと離れる。ルフィより一足先に海へ旅立つ。

その時すでに私はシャンクスに心をつかまれていて、シャンクスにもう一度会いたいと思う。

その思いが、物語を読み進める原動力になるのだ。

ルフィとシャンクスの性格の類似は間違いなく、ONE PIECEを読み進める原動力
そのひとつになっている。

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