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【産学連携】関西学院大学 松本教授 PBL 自分なりのリーダーシップスタイルを探求とは?

三井物産人材開発の一井(いちい)です。
前回に引き続き、関西学院大学・松本先生との取り組みついてご紹介します。
今回は、2023年6月に実施した、松本先生ゼミと弊社で実施したPBL(Project-Based Learning)の内容を詳しく述べたいと思います。


取り組むテーマ

今回、学生に取り組んでいただいたテーマは・・・
 
リーダーシップです。
新入社員が抱える課題を解決するためにどんなリーダーシップが必要でしょうか。
課題を特定した上で、有効なリーダーシップとそれを高める新入社員向け研修を企画してください。

テーマに込めた思い

前回のインタビュー動画でもお話がありましたが、「実践共同体」での学びは、学生のみならず社会人でも必要と考えています。学生の皆さんが社会人となり、課題を抱えたときに一人ひとりが持つ多様なリーダーシップを活かして課題を解決できればいいなと思いました。そのために一人ひとりが持つリーダーシップを探求し、課題解決に必要な考え方(フレームワーク)を武器としてお渡しできればと思い、今回のPBLの内容を企画しています。
 
また、私自身が今までリーダーシップトレーニングを担当したり、インクルーシブリーダーシップについて大学と共同研究する中で、色々なリーダーシップがある、ということを知りました。そのため、学生ならではの視点から新たなリーダーシップスタイルを見出すことができないか?という期待もありテーマとして選びました。

プログラムの全体像

事前課題

事前課題では学生自身の原体験を基に、起点となったリーダーシップを内省するワークに取り組みました。

Kick Off

事前課題で考えた「自分なりのリーダーシップスタイル」をスピーチ形式で発表しました。
学生のみなさんのリーダーシップスタイルは、大きく分けると①行動型 ②周りとの関係性 ③自身の性格 に分けることができ、最も多かったのは、②周りとの関係性にフォーカスをあてたリーダーシップスタイルでした。

課題解決に必要な考え方

また、学生の皆さんが取り組むテーマは、「新入社員が抱える課題を解決するためリーダーシップ」と、それを高める研修の企画なので、課題解決に向けて考えるツールとして、ワークシートを準備しました。私が行っている研修企画の業務でも似たようなフレームワークを活用し、研修効果につながる施策を考える工夫をしています。このように、課題解決に向けたテーマや、そのテーマを深く考えるためのツールを提供することで、研修業務のみならず、今後学生の皆さんが「答えのない問い」にぶち当たったときにも活用できるような仕様としています。

最終発表

最終発表では、4つのチームから「新入社員が抱える課題を特定した上で、有効なリーダーシップとそれを高める新入社員向け研修」の提案をいただきました。どの発表もとても面白く、たった2週間で考えたとは思えないほどの出来栄えでした!
今回の発表で、各チームが特定した課題と、その課題を解決するためのリーダーシップを一覧に示しました。当社のクライアントからも実際に寄せられるような、現実味のある課題感でした。よろしければ、リンク先から発表資料も見てみてください。 
最終発表資料の閲覧はこちら:
プランA   プランB  プランC  プランD

最後に

今回のプロジェクトを通じて、改めて産学連携は、学生が企業の思いや実務に近い内容を体感するとともに、社会人に向けた準備ができる機会になると感じました。また同時に、企業にとっても、学生の本音や現状を知る機会となったり、学生のアイデアやコミュニケーションを通じて凝り固まった考えを柔軟にすることができるとも感じます。
学生と企業の壁を取り払い、1つの実践共同体として共に成長できる取り組みとなっていればうれしく思います。
 
今回、参加いただきました関西学院大学 学生のみなさん、松本先生ありがとうございました!

以下の記事にて、「実践共同体」の研究をされている関西学院大学松本 雄一教授にインタビューをしました。実践共同体や本プロジェクトについて動画形式でお届けしていますので併せて視聴いただけますと嬉しいです。

【産学連携】関西学院大学 松本教授 ゼミプロジェクトにおける「学びの実践共同体」とは?インタビューしてみました!|三井物産人材開発株式会社 (note.com)


この記事を書いた人:
三井物産人材開発株式会社 人材開発部
キャリア・デベロップメント室 一井 奈津美 (Natsumi Ichii)
人事業務(教育・採用・企画・労務)に約8年間従事。航空会社での客室乗務員、金融機関での人事業務を経て、2020年に三井物産人材開発株式会社入社。中堅社員や管理職手前の社員を対象にした研修の企画・開発や講師を務める。また、大学との共同研究を通してDE&Iの推進業務に携わっている。