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「何が見えたんだ」

皆でコウタの顔を覗き込む。

「おはらいをしてた」

「おはらい？」

「ああ、ホラー映画みたいに十字架を寝ている小島に向けて何かお祈りをしていた。でも小島が」

「小島がどうしたんだよ？」

「小島が暴れてた」

「暴れた？」

そう言ってニシカワが膝をついているコウタの横にしゃがみ込む。

「暴れるって何か投げたりとかか」

ケンシが不安そうに聞く。

「いや、ロープか何かでベッドに縛り付けられているから、立ち上がれないんだけど、ベッドが浮くくらい暴れてた」

「コワッ」とトゴウ。

「あれは怖いぞ」

「他の住人は？」ニシカワが続けた。

「誰もいない、あれたぶん小島だけの部屋になってるよ、なんかやばいことが起きていると思う」