黒紅

本の感想や日記。日々の中で感じたことを書きます。関西のどこか。猫好き。

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最近の記事

毒親だった母と親友になるまで②

※人によってはフラッシュバックなどの表現があります。※ 今回は幼少期〜学生時代にかけての気づきの話です。 「わたしの家は、人と違うのかもしれない」 そう思ったのは小学2年生、3年生ごろのまだ低学年の歳でした。 子どもは無邪気で残酷で、見たもの経験したもの全てがこの世の全て、世界は「おとな」でできている。 そんな面があり、特にわたしはその面を強く持っていました。 「黒紅ちゃんのお母さんって、どんな人なの?」 なんでもないありふれた質問で、わたしもどう返したのかは覚

    • かわいそうだね?

      かわいそうだね?綿矢 りさ 綿矢りささんは「蹴りたい背中」で知りました。 純文学では重厚感の感じられる、どっしりした文章が多い感覚がありましたが。綿矢さんの作品は軽快で、それでいて重い。 そんな印象を受けていました。 今回文庫でタイトルに吊られたような感覚で、気づいたら手に取っていました。 読後、真っ先に思ったことは 「これ、本当に2013年の作品?」 描写で「携帯電話」が出てきた時に、ああ、まだスマホが普及する前に書かれたものなのか、と感じた程度でしたが、圧倒的

      • 毒親だった母と親友になるまで①

        私の母は毒親だった。 過去形にはしているが、時々その片鱗が見え隠れする時もある。 まだ母自身にかけられた呪いの類のような名残りのようなものだと、割り切っている。 「自分の家がおかしい」ことに、徐々に気づき、逃避し、部屋に篭り、誰とも深い関係を築こうとしなかった私が母と和解し、親友のような関係性に至るまでの10年間のことを綴っていこうと思う。 和解できた今は、休日の予定を合わせカフェやショッピングに月2回は行き、LINEはこまめにやり取りをしている。 (ほぼ毎日だが、お互い

        • 神に愛されていた

          「神に愛されていた」木爾チレン 窪美澄さんや町田そのこさんが書評をされていて、 「女にだけわかる狂気」 この一文に惹かれ、購入。 主人公、冴理は自身に小説の才能があると信じて疑わなかった学生時代を過ごし、とんとん拍子で小説家の道へ。しかし、自身の後輩である天音は美しく、そして「神に愛された」ような小説を書く。 自分と天音の差、世間の評価、思うように進まない執筆に恋愛。 打ちひしがれ、絶望し、感情は変化し…。 ざっくり解説でこんな感じです。 2023年ヒューマンミステリ

        毒親だった母と親友になるまで②

          メンタル脳

          「メンタル脳」 著書:アンデシュ・ハンセン 訳:久山 葉子 2021年に爆発的にヒットした「スマホ脳」の著者、アンデシュ・ハンセン氏の心の取り扱い説明書として発行された本。 ティーンエイジャー向けとは知らずに購入していました。 その分、専門用語が少なくするする入ってくる内容。 第1章の「なぜ私たちは生きているのか」から始まり、最終章で「なぜ幸せを求めてはいけないのか」まで、あくまで人間の脳の構造をメインとした切り口で私たちの問いについてわかりやすく解説しているなあと感じ

          メンタル脳

          お風呂場で発生する黒

          我が家のお風呂場は、合わせ鏡である。 入居して半年くらい経ってから、遊びに来た妹が 「この部屋、寒い」「怖い」 とひとしきり騒いだ後、 「合わせ鏡じゃん!!!信じらんない!!!」 と発狂していた。 実家がお化け屋敷だったので、その手のモノはうようよしていて、 結構怖い思いをした。 (また機会があればこのお話も。) なので、 「あゝ〜〜〜なんかいるような気がするなア〜〜〜〜〜」 放置していた。 一人暮らし、ウキウキウオッチング! という感じだったので、特に何も気に

          お風呂場で発生する黒